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こまち通信 7月号

先月、4年ぶりの中学の同級会に行って来ました。同級会の前日、ご高齢のため参加できなかった先生を訪問しました。
先生は93歳になられたとのことですが、昔のこともよく覚えており、今の話もよくわかり、とても驚きました。また93歳になった今も、車の運転をしているとのことで、私は先生のように元気に過ごすことはできないのではと思った次第です。

また、先生の息子さんは、日本フィルハーモニー交響楽団の指揮者で、お孫さんは日本を代表するトランペット奏者とのことで、とても驚きました。
先生は、音楽は全く駄目で、どうして息子や孫に音楽の才能があったのか、自分でもわからないとのことでした。
奥様も89歳になられたとのことですが、少し体調が優れないので、2人で静かな生活を送られているとのことでした。

同級会は、100人の生徒のうち、出席したのは16人と少なかったのですが、4年ぶりに、それぞれの近況を聞くことができました。
驚いたのは、泳ぎが全く駄目で金槌だった女性が、63歳の時から水泳を始め、今では5km泳げるようになり、高齢水泳者のマスターズ大会で金メダルをもらったことです。
他の同級生は、癌になった人、ペースメーカーを入れている人、脊索硬化症で神経痛等で痛くて歩けない人が半分以上おり、同級会は総合病院の待合室のようでした。
現役で仕事をしているのは、私を含めて4人おりましたが、お互いに生きているうちに借金を返したいと話し、笑っておりました。

4年ぶりの古里を訪ね、車で信濃川河川敷の田圃まで行きました。十日町にいた頃、田圃まで歩いていた道は、今は使われておらず、雑木と雑草が生い茂り、人が歩けなくなっておりました。
子供の頃、田圃の往復に必ずお参りした地蔵様が残っており、とても懐かしく、昔のことを思い出しました。

50年前の道を思い出しながら村の中を走っておりましたが、古い家に混じって新しい家が建っており、どこに誰の家があるのか、さっぱりわかりませんでした。
同級生に聞いたら、私の古里は50年前より戸数が増え、50年前は100戸だったのが、今は120戸になったとのことで、とても驚きました。
周りの村々は、皆、住宅が減っているのに、私の村だけ増えているのはなぜかと聞いたら、家の周りに畑が多く、息子達が住宅を建て易いことと、私の母が生まれた隣の村から移り住む方が多いとのことでした。
村から他に移る時、古い家を解体するには多額の費用がかかるため、そのまま放置する方が多くなり、大変な問題になっているとのことですが、私の古里は、そのような問題はなかったようです。

それでも農業をする人はどんどんいなくなり、これからの農業を誰がやってくれるのかと、農業の将来についての心配は全国共通のようです。

楽しかった同級会も終わり、大潟村に戻って来ると、玉ねぎの収穫が始まり、とても忙しい日々が続いております。
玉ねぎの収穫は6月下旬から始まり、7月中旬まで続きます。玉ねぎは収穫してから1週間ほど乾燥し、箱詰めをして出荷します。
また、せっかく収穫をしても、価格が安く、作らない方がよかったということもあります。それでも、新しい作物に取り組んでみたいと思うのが、農家の宿命かもしれません。

7月に入ると稲はどんどん生長し、青サギや白サギも、田圃の中にいるカエル等の餌をとれなくなるので、皆、畦の周りでカエル等を探しております。
畦の草を刈ったり、田圃の溝堀りをしているうちに、稲も1mの長さまで伸び、早い稲は7月下旬には出穂を始めます。

これから夏本番。皆様にはお身体にお気をつけ頂きたく存じます。

令和5年7月
大潟村あきたこまち生産者協会
涌井 徹


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