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こまち通信 12月号

連日、全国各地で熊が出たとのニュースが報道されておりますが、大潟村においても5頭の熊が目撃され、3頭が捕獲されましたが、まだ2頭の熊が見つかっておりません。
一時、住宅地まで近寄ったことで大騒ぎになりましたが、その後、住宅地から離れたとのことで、ほっとしております。

また熊だけでなく、日本鹿が2頭、目撃されたとの話を聞きましたので、「嘘だろう」と言ったら、スマホに、奈良で見た鹿と同じ日本鹿が2頭、しっかり映っていたので驚きました。

また、大きな親熊が農道を走り回っている動画も見ましたが、とても迫力あるものでした。
熊と鹿だけでなく、猪も出たとのことで、大潟村もサファリパークになったと、思わず笑ってしまいました。

大潟村周辺は湖に囲まれているため、湖を泳げる熊や鹿は、湖を泳いで大潟村に来るのでしょうが、大潟村周辺の町中を歩いてくる時に、見つからないのが不思議です。

熊や鹿を見ようと思って走り回っても、見つけることはできませんが、偶然出遭うと、熊も人間も驚いてパニックになってしまいます。

秋田の県北の蕎麦畑で、一度に12頭の熊が現れたとのことですが、親子らしき3頭の熊をはじめ、2、3頭のグループが、数十mおきに、複数、現れたようでした。

今年の夏の高温で、熊の好物のブナの実とドングリの実が不作だったとのことで、熊は山から下り、人間が植えた、柿、栗、りんご、トウモロコシ等を食べるために来ているようですが、来年の夏も高温になり、ブナやドングリの実がまた不作になると、更に熊は、人間が住む所に下りてくるのではと、今から心配されております。

11月に入り、全国から農業者の方々が協会を訪問され、今後どのように対応したら良いかとの相談を受けておりますが、どこの地域も農業者の離農が加速しており、地域農業が維持できなくなっております。私は、来社される方に、自分の地域の農業は自分の地域で農業が維持できるようにしなければならないと話しております。

日本にはまだ、水田が200万ha、畑も100万ha以上あります。
どんなに大きな農業法人でも、1,000ha以上作付けすることは現実的に無理なため、全国に、50ha以上の経営ができる農業法人が5万戸以上必要になりますが、そのための人材が見つからないのが現実です。

地域の中で、地域農業に取り組む方がいなかったら、その地域農業はそれでなくなることを覚悟するのも一つの選択肢であると話しております。

世界的な人口増による食料不足が心配される中、日本だけが農業者人口の減少により農業生産量が維持できなくなるという、不思議な現象が続いております。

食料自給率が40%を下回るということは、60%の食料を輸入しているということであり、戦争や異常気象で食料を輸入することができなくなったら、すぐに食料不足になるというのが日本の現状です。

11月下旬に、NHKスペシャルで、日本が食料不足の時代に入ったということが放送されました。
私は、このような時代が想定されるからこそ、農研機構やNTT東日本グループと、新たな農業システムの構築に取り組んでおり、その取り組みが秋田魁新報の「時代を語る」で紹介されました。

11月下旬、「時代を語る」を基にした「大地を起こし、農を興す」が、秋田魁新報社より出版されました。

ご興味がありましたら、秋田魁新報社にお問い合わせ頂きたく存じます。
出版についてのお問合せは、秋田魁新報社( 電話018-888-1859、お問合せフォーム https://www.sakigake.jp/secure/rcpt/q-shuppan/ )へ お願い致します。

今年も皆様には大変お世話になりました。
体調に気を付けて良いお年をお迎えください。

令和5年12月
大潟村あきたこまち生産者協会
涌井 徹

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