見出し画像

ニッポンの教育よ、コロナ休校が見せてくれた可能性をここで活かさずいつ活かす!?

3月、コロナウイルスの感染拡大を懸念した国から休校の要請があり、突然の学校閉鎖で卒業間近の子ども達や先生達は、予定していた送る会などお別れのイベントなどの中止を余儀なくされました。さらに春休みを経て今度は新学期。入学式もそこそこに再びの休校措置。学校はオンライン化や各家庭への課題配布など、「先の見えない学びの場の閉鎖」に大わらわでの対応。仕事を持つ親御さんたちは、低学年の子ども達などが子どもだけで家庭に留まる不安感を高めて大きな騒ぎに。
 そんな中で、一部ほとんど動揺しなかった人たちがいます。
「不登校」「ホームスクーリング」を”選択してきた”人たちです。
そこから見えるようになった「ニッポンの教育」のあり方を考えてみます。

休校中に聞かれたのにはこんな声がありました。

「今の状態は、全員不登校と同じ。」
「みんなが同じ状況になり、気持ちがわかってもらえてほっとした。」

 子どもが疲れ切って、不登校や家で学ぶことを選んだ人たちでも、「学校に行くのがデフォルト」の今のニッポンの制度の中では”はみ出した存在”であり、学校に行くようにどこかで期待されることが重荷になっている人がすくなくありません。
 そういう人たちにとっては「みんなが行かなくて家にいる状態」がデフォルトになっただけでなく、家で過ごし、学ぶことになれている子どもと家族は、「いつもの日常」を継続すればいいだけだからあわてる必要もなかったのです。

 仕事があって家を出なければ行けない、子ども達だけで過ごす毎日が心配、という気持ちも、子ども達が家にいるからお勤め出来ずやめた、という親御さんも、また外に出かけない子ども達が家の中でずっといる行き詰まりを感じる親御さんも……その葛藤や悩みは、これまで「学校に行くことがデフォルト」だった状態の中で毎日朝起きて帰ってくるまで学校に子ども達が行っている情況に慣れた家庭では理解しようも無いものでした。それが、今回のコロナ休校によって「学齢の児童・生徒を持つ親」が共有出来る感覚になったわけです。

 ここまで不登校の問題は解決することなく、むしろ毎年増加の一途をたどっていました。いろいろな法律や提言がなされても、先生や家庭が対応しようと頑張っても、実質「手のつけようがない放置状態」になってしまっていました。結果として放置状態になってしまったのはなぜか?
学校が悪い?親が悪い?社会がいけない???

 私は、ずっとニッポンの教育の制度に関わりながらここまで来てこう考えています。

「もう、ニッポンの教育制度は根本から変わらないと無理だな」……と。

「コロナ休校」が浮き彫りにしたニッポンの教育制度の姿

画像1

ここに来て再び突然の「緊急事態宣言解除」。
その声を聞いた途端に、次々と学校は「休校解除」を宣言しています。

でも、このままスタートしてもいいのでしょうか?
いや、このままスタートどころか、あちこちから「夏休み削減」「土曜日も授業」「1日7時間行う」などの”遅れを取り戻そうとする対策”が聞こえてきます。むしろ、休校前よりも子ども達や先生たち(先生達は子ども達がいなくても何らかの形で勤務が続いていた=休みではなかったにもかかわらず)には明らかに負担が増える可能性も否めません。

本当にそれで、”遅れ”は取り戻せるものでしょうか?
それより何より、「コロナ前と同じ学校制度」に一気に戻そうとしてしまってもいいのでしょうか?

〜社会は明らかに”コロナ後”の大変化を見越して動き始めているのに、学校は元に戻ろうとする〜

これは果たして「健全な動き」と言えるのでしょうか?

これまで、不登校や支援児童生徒と多く関わる機会を持ってきた中で、感じていたニッポンの教育が「世の中から取り残されている」部分。もっと言うと「世界の教育先進国から大きく水をあけられている」部分。

それらが今回のコロナ休校で浮き彫りになって「社会一般の人たちからも見えるようになった」のに、それにふたをして再び元の状態に「復旧」しようとしているニッポンの教育。どうせだったら「復旧」ではなく「進化」に結びつく動きをした方がずっと効率的に教育は元気になるのではないでしょうか?

そんな思いがあるので、こんな大きなチャンスを逃したくないので、私なりに感じているニッポンの教育のコロナが浮き彫りにした部分を記述してみたいと思います。(それぞれのタイトルから、その部分の記述にリンクを張っていきますので、クリックして見てください。)

1,「学校に毎日通うことは必要なことか?」〜学校とは「行かなくちゃいけない」ところ??

2,「みんなが一律に同じ事を学ぶ必要はあるのか?」

3,「行く学校や習う先生を生徒や親が選べないっておかしくないか?」

4,「学校は社会の縮図なら、環境も社会を反映しなくていいのか?」〜ICT中心に考える

5,「同じ年齢の子ども達で構成される「学級」は不自然じゃないか?」

6,「生きる力」を学校はどう考えているのか?

7,世の中どんどん多様性。一方で学校は?〜はみ出すことは罪じゃない


……コロナの最中に浮き彫りになった様々な問題点は、私自身が学校の教育の中で、また不登校生の元親として、担任として、また子ども達のいじめや問題行動をみていて、ずっと考えて改善したいと思ってきた部分が一気に浮上したもの……という感じです。

なので、ここでタイトルだけ箇条書きしはじめたらきりがなくなりそうなので、各々の中身については連載形式で記述していこうかと思います。

というわけで、ここから何回かの連載で、もう半世紀前からずっと見てきたニッポンの教育のあり方の良いところ直すべきところ両面を振り返りながら前向きな教育の形を描いて行ってみようと思います。

よろしければお付き合いください。

いろいろな人たちが笑顔で過ごせる世の中めざして、これからも発信続けていきます!是非サポートお願いします。😊