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[下調べ]科学 2 一般相対性理論

  とうとう、「一般相対性理論」に着手する時が来ました。せめてイメージ位は掴められればと思っています。
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 ……重力と慣性力を同じだと考えると、光速のように重力によって時空間に歪みが起こるという理論で、2016年に検出した重力波の確認で実証されました。…これが限界です。
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一般相対性理論について https://youtu.be/hMQrJmtGvMk
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重力と✳慣性力が等しい…等価原理(英: equivalence principle)は、物理学における概念の一つで、重力を論じる一般相対性理論の構築原理として用いられる他に、異なる座標系での物理量測定の一致性についての議論でも登場する。
慣性力…慣性系に対して加速度運動をしている座標系の中で、物体の運動に現れる見かけ上の力。例えば、カーブを曲がる車の中にいる人を外側に傾けさせる力など。慣性抵抗。
慣性(英語:inertia)とは、ある物体が外力を受けないとき、その物体の運動状態は✳慣性系に対して変わらないという性質を表す。惰性ともいう。
慣性系…静止または等速度運動をしている座標系。ニュートンの運動の法則が成り立ち、これらの座標系は互いに等速度の相対運動をしており、✳ガリレイ変換で関係づけられる。地球に固定した座標系はほぼ慣性系を示す。惰性系。慣性座標系。→加速系
ガリレイ変換…互いに静止または等速度運動をしている座標系の間の変換。この貫性系では時間の進み方は共通であると仮定され、ニュートンの運動方程式は形を変えない。アインシュタインの特殊相対性原理における✳ローレンツ変換に対していう。
ローレンツ変換…光速度に近い速さで動く物体の運動を二つの慣性系から記述するときの、二つの慣性系間の座標変換。相対運動の速さが光速度よりもきわめて小さければ、ガリレイ変換に一致する。1904年ローレンツが見出し、特殊相対性理論においても確認された。

重力によって時間・空間が歪む…重力による時間の遅れ 
一般相対性理論においては、重力は空間(時空)を歪ませ、時間の進みを変化させる。このため重力✳ポテンシャルの低い惑星上では、重力ポテンシャルの高い宇宙空間に比べて時間がゆっくり進むことになる。例えば、地球上(正確には、ジオイド表面上)で1秒当たり100億分の7秒遅くなる。全地球測位システム(GPS)では、GPS衛星が地上へ正確な時間を伝達することで、地球上の正確な位置を測定している。しかし人工衛星は重力源である地球から離れた衛星軌道上を周回し、地上に比して重力ポテンシャルが高い環境にあって、その分地上よりも時間の経過は早い。このため、衛星側の内蔵時計は毎秒100億分の4.45秒だけ遅く進むように調整されている。また、衛星から地上へ電波が伝わる経路も地球の重力場にあり、伝播の時間も影響を受ける。この分も調整して電波が発信される。
✳ポテンシャル…1潜在すること。また、可能性としての力。
2.物理  位置のエネルギーのように、物理的な場が、物体に潜在的に与える働き。

測地線方程式…測地線(geodesic)とは、直線の概念を曲がった空間において一般化したものである。計量が定義される空間においては、測地線は、2つの離れた点を結ぶ(局所的に)最短な線として定義される。アフィン接続が定義される空間においては、測地線は、曲線のうち、その接ベクトルが曲線に沿って移動しても平行に保たれるような曲線(測地的曲率が常に0)として定義される。測地線の中でその長さが2点間の距離に等しくなるものを最短測地線という。言葉の由来は、測地学からであり、地球上の2点間の最短ルート(大円の一部)による。この概念は、数学的な空間にも拡張され、例えばグラフ理論ではグラフ上の2つの頂点 (vertex) や結節点 (node) 間の測地線が定義されている。一般相対性理論では、光は曲がった空間での測地線を進むという原理に基づいて構築されている。

重力場方程式…重力場(英語: gravitational field)とは、万有引力(重力)が作用する時空中に存在する場のこと。重力を記述する手法としては、ニュートンの重力理論に基づく手法と、アインシュタインによる一般相対性理論に基づく手法がある。

空間のゆがみ 証明実験…一般相対性理論によると、質量間の観測される重力効果は時空のゆがみから生じる。20世紀初頭まで、ニュートンの万有引力の法則は質量間の重力の確実な記述として200年以上にわたり受け入れられていた。ニュートンのモデルにおいては、重力は質量を持つ物体間の引力の結果である。ニュートンでさえその力の未知の性質に苦悩したが、この基本的な枠組みは運動を記述するのに非常に上手くいった。

実験や観測は、アインシュタインの重力の記述が、水星や他の惑星の軌道のわずかな異常などニュートンの法則では説明できないいくつかの効果を説明していることを示している。一般相対性理論は重力波、重力レンズや重力時間膨張として知られる時間に対する重力の影響など、重力の新たな効果を予測する。これらの予測の多くは、実験、観測、近年では重力波により確認されている。一般相対性理論は現代天体物理学において不可欠な道具に発展した。これにより重力の効果が光でさえも逃げ出すことができないほど強い空間領域であるブラックホールの現在の理解の基礎が提供されている。これらの強い重力は特定の種類の天体(活動的な銀河核やマイクロクエーサーなど)から放出される強い放射の原因であると考えられている。一般相対性理論は宇宙論の標準ビッグバンモデルの枠組みの一部でもある。一般相対性理論は唯一の重力の相対論的理論ではないが、実験データと矛盾しない最も単純な理論である。それでも多くの未解決の問題が残っており、その中でも最も基本的なものは一般相対性理論は量子物理学の法則とどのように調和し、完全で自己矛盾のない量子重力の理論を生成できるかというものである。

重力波…(英: gravitational wave)は、時空(重力場)の曲率(ゆがみ)の時間変動が波動として光速で伝播する現象。1916年に、一般相対性理論に基づいてアルベルト・アインシュタインによってその存在が予言された後、約100年に渡り、幾度と無く検出が試みられ、2016年2月に直接検出に成功したことが発表された。
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~Wikipediaより~ 
一般相対性理論(英: general theory of relativity)は、アルベルト・アインシュタインが1905年の特殊相対性理論に続いて1915年から1916年にかけて発表した物理学の理論である。一般相対論(英: general relativity)とも。

質量(地球)が2次元で描いた格子模様の平面に落とし込んだ状態を描いた説明図。格子模様をゆがめている様子が視認でき、なおかつ歪んでいる格子模様自体が重力と解釈できる。この説明図を一般人にも理解できるよう例えるなら、重い物がトランポリンに沈む状態と同じである。

概要 重力場の概念図。中心に近づくほど重力が大きい。一般相対性原理と一般共変性原理および等価原理を理論的な柱とし、✳1リーマン幾何学を数学的土台として構築された古典論的な重力場の理論であり、古典物理学の金字塔である。測地線の方程式とアインシュタイン方程式(重力場の方程式)が帰結である。時間と空間を結びつけるこの理論では、アイザック・ニュートンによって万有引力として説明された現象が、もはやニュートン力学的な意味での力ではなく、時空連続体の歪みとして説明される。

一般相対性理論では、次のことが予測される。
重力レンズ効果
重力場中では光が曲がって進む
こと。アーサー・エディントンは、1919年5月29日の日食で、太陽の近傍を通る星の光の曲がり方がニュートン力学で予想されるものの2倍であることを観測で確かめ、一般相対性理論が正しいことを示した。

水星の近日点の移動
ニュートン力学だけでは、水星軌道のずれ(近日点移動の大きさ)の観測値の説明が不完全だったが、一般相対性理論が解決を与え、太陽の質量による時空連続体の歪みに原因があることを示した。

重力波
時空の歪み(重力場)の変動が伝播する現象。線型近似が有効な弱い重力波の伝播速度は光速である。アインシュタインによる予測の発表から100年目の2016年に、アメリカのLIGOにより直接観測された。

膨張宇宙
時空は膨張または収縮し、定常にとどまることがないこと。ビッグバン宇宙を導く。

ブラックホール
限られた空間に大きな質量が集中すると、光さえ脱出できないブラックホールが形成される。

重力による赤方偏移
強い重力場から放出される光の波長は元の波長より引き延ばされる現象。

時間の遅れ
強い重力場中で測る時間の進み(固有時間)が、弱い重力場中で測る時間の進みより遅いこと。

一般相対性理論は慣性力と重力を結び付ける等価原理のアイデアに基づいている。等価原理とは、簡単に言えば、外部を観測できない箱の中の観測者は、自らにかかる力が、箱が一様に加速されるために生じている慣性力なのか、箱の外部にある質量により生じている重力なのか、を区別することができないという主張である。

相対論によれば空間は時空連続体であり、一般相対性理論では、その時空連続体が均質でなく歪んだものになる。つまり、質量が時空間を歪ませることによって、重力が生じると考える。そうだとすれば、大質量の周囲の時空間は歪んでいるために、光は直進せず、また時間の流れも影響を受ける。これが重力レンズや時間の遅れといった現象となって観測されることになる。また質量が移動する場合、その移動にそって時空間の歪みが移動・伝播していくために重力波が生じることも予測される。

アインシュタイン方程式から得られる時空は、ブラックホールの存在や膨張宇宙モデルなど、アインシュタイン自身さえそれらの解釈を拒むほどの驚くべき描像である。しかし、ブラックホールや初期宇宙の特異点の存在も理論として内包しており、特異点の発生は一般相対性理論そのものを破綻させてしまう。将来的には量子重力理論が完成することにより、この困難は解決されるものと期待されている。

歴史 
一般相対性理論が成立するまでの研究 
1905年に特殊相対性理論を発表したアインシュタインは、特殊相対性理論を加速度運動を含めたものに拡張する理論の構築に取り掛かった。1907年に、アインシュタイン自身が「人生で最も幸福な考え (the happiest thought of my life)」と振り返る「重力によって生じる✳2加速度は観測する座標系によって局所的にキャンセルすることができる」というアイディア(等価原理)を得る。 光の進み方と重力に関する論文を1911年に出版した後、1912年からは、重力場を時空の幾何学として取り扱う方法を模索した。このときにアインシュタインにリーマン幾何学の存在を教えたのが、数学者マルセル・グロスマンであった。ただし、このときグロスマンは、「物理学者が深入りする問題ではない」と助言したとも伝えられている。1915年-16年には、これらの考えが1組の微分方程式(アインシュタイン方程式)としてまとめられた。

この時期にアインシュタインが発表した一般相対性理論に関する論文は、以下の通り。
1911年 論文『光の伝播に対する重力の影響』
1914年 論文『一般相対性理論および重力論の草案』
1915年 論文『水星の近日点の移動に対する一般相対性理論による説明』
1916年 論文『一般相対性理論の基礎』
1916年 論文『ハミルトンの原理と一般相対性理論』

一般相対性理論の発表後 
アインシュタイン方程式の発表後は、その方程式を解くことが研究の課題となった。

1916年にカール・シュヴァルツシルトが、アインシュタイン方程式を球対称・真空の条件のもとに解き、今日ブラックホールと呼ばれる時空を表すシュヴァルツシルト解を発見した。アインシュタイン自身は、自ら導いた方程式から、重力波の概念を提案したり、宇宙全体に適用すると動的な宇宙が得られてしまうことから、宇宙項を新たに方程式に加えるなどの提案を行っている。

1917年 論文『一般相対性理論についての宇宙論的考察』
1918年 論文『重力波について』

1919年5月29日にアーサー・エディントンが皆既日食を利用して、一般相対性理論により予測された太陽近傍での光の曲がりを確認したことにより、理論の正しさが認められ、世間への認知が一気に広まった。

1922年には、宇宙膨張を示唆するフリードマン・ロバートソンモデルが提案されるが、アインシュタイン自身は、宇宙が定常であると信じていたので、現実的な宇宙の姿であるとは受け入れようとはしなかった。

しかし、1929年には、エドウィン・ハッブルが、遠方の銀河の赤方偏移より、宇宙が膨張していることを示し、これにより、一般相対性理論の予測する時空の描像が正しいことが判明した。後にアインシュタインは✳3宇宙項の導入を取り下げ、「生涯最大の失敗だった (the biggest blunder in my career)」とジョージ・ガモフに語ったという。

1931年、スブラマニアン・チャンドラセカールは、白色矮星の質量に上限があることを理論的計算によって示した。今日、チャンドラセカール限界として知られる式は、万有引力定数 G、プランク定数 h、光速 c の3つの基本定数を含み、古典物理・量子物理双方の成果を集大成したものでもある。チャンドラセカールは、「星の構造と進化にとって重要な物理的過程の理論的研究」の功績でノーベル物理学賞(1983年)を受賞した。

1939年、ロバート・オッペンハイマーとゲオルグ・ヴォルコフ(George Volkoff)は、中性子星形成のメカニズムを考察する過程で、重力崩壊現象が起きることを予測した

その後しばらく、一般相対性理論は、「数学的産物」として実質的な物理研究の主流からは外れている。

重力波は果たして物理的な実体であるのかどうかという論争や、アインシュタイン方程式の厳密解の分類方法などの研究がしばらく続くが、1960年代のパルサーの発見やブラックホール候補天体の発見、そしてロイ・カーによる回転ブラックホール解(カー解)の発見を契機に、一般相対性理論は天文学の表舞台に登場する。同時期に、スティーヴン・ホーキングとロジャー・ペンローズが✳4特異点定理を発表し、数学的・物理的に進展を始めると共に、ジョン・ホイーラーらが、古典重力・量子重力双方に物理的な描像を次々と提出し始めた。ワームホール(1957年)やブラックホール(1967年)という名前を命名したのは、ホイーラーである。

1974年、ジョゼフ・テイラーとラッセル・ハルスは、連星パルサー PSR B1913+16 を発見した。連星の自転周期とパルスの放射周期を精密に観測することによって、重力波 により、連星系からエネルギーが徐々に運び去られていることを示し、重力波の存在を間接的に証明した。この業績により、2人は「重力研究の新しい可能性を開いた新型連星パルサーの発見」としてノーベル物理学賞(1993年)を受賞した。

現在は、重力波の直接観測を目指して、世界各地でレーザー干渉計が稼働している。観測目標としている対象物は、中性子星連星やブラックホール連星の合体で生じる重力波などであり、波形の予測のための理論や数値シミュレーションが研究の重要な解決手段にもなっている。

また、宇宙論研究では、ビッグバン宇宙モデル(1947年)が有力とされているが、さらにその初期宇宙の膨張則を修正したインフレーション宇宙モデル(1981年)も正しいことが、2006年のWMAP衛星による宇宙背景輻射の観測により決定的になったと考える人も多い。最近は、高次元宇宙モデルが脚光を浴びているが、これらの宇宙モデルは、いずれも一般相対性理論を基礎にして議論される。

アインシュタイン以後、一般相対性理論以外の重力理論も、数多く提案されているが、現在までにほとんどが過去の観測結果を照合した上で棄却されている。実質的に対抗馬となるのは、カール・ブランスとロバート・H・ディッケによるブランス・ディッケ重力理論であるが、現在の観測では、ブランス・ディッケ理論のパラメーターは、ほとんど一般相対性理論に近づけなくてはならず、両者を区別することが難しいほどである。量子論と一般相対論の統一という物理学の試みは未だ進行中であるものの、一般相対性理論を積極的に否定する観測事実・実験事実は一つもない。他に提案されたどの重力理論よりも一般相対性理論は単純な形をしていることから、重力は一般相対性理論で記述される、と考えるのが現代の物理学である。

物理学としての位置づけ  ✳5万有引力の法則との関係 
アインシュタイン方程式は微分方程式として与えられているため局所的な理論ではあるが、ちょうど電磁気学における局所的なマクスウェル方程式から大域的な✳6クーロンの法則を導くことができるように、アインシュタイン方程式は静的なニュートンの万有引力の法則を包含している。万有引力の法則との主な違いは次の3点である。
①重力は瞬時に伝わるのではなく光と同じ速さで伝わる。
②重力から重力が発生する(非線形相互作用)。
③質量を持つ物体の加速運動により重力波が放射される。
ここで、③は荷電粒子が加速運動することにより電磁波が放射されることと類似している。これは、万有引力の法則やクーロンの法則に、運動する対象の自己の重力や電荷の効果を取り入れていることに対応している。

量子力学との関係 
量子論は一般相対性理論と同様に物理学の基本的な理論の1つであると考えられている。しかし、一般相対性理論と量子論を整合させた理論(量子重力理論)はいまだに完成していない。現在、人類の知っているあらゆる物理法則は全て場の量子論と一般相対性理論という2つの理論から導くことができる。そのため、その2つを導くことのできる量子重力理論はこの世のすべてを説明できる万物の理論とも呼ばれている。

基本的に相対性理論で取り扱われる重力は、4つの基本相互作用のうち他の3つの力に比べて圧倒的に小さく、天体物理学や天文学で取り扱う天文現象のような巨視的なレベル以下の大きさでは無視できる。逆に、量子論効果は量子化学や量子力学、素粒子物理学で取り扱う分子や原子、クォークなどのような微視的なレベル以上の大きさでは無視できる。よって相対性理論を適用する場面と量子論を適用する場面は重ならないためほとんどの場合この両者を考慮する必要はない。しかし、ブラックホールやビッグバンなどの大質量かつ微視的なスケールの現象を説明するためにはこの両者を併用する必要があるが、相対論と量子論を従来用いられてきた✳7摂動法を用いて統合しようとすると、両者の間に深刻な対立が生じてしまい、並立させることが出来ない。従来の量子論では摂動展開時に生じる紫外発散を繰り込みによって解消しているが、重力にはこの手法が適用できないのである。この2つの理論の対立を折衷する様々な意見やその立証が試みられているが、未だ決定的な理論は出てきていない。

曲がった時空上の場の理論
 (Quantum field theory in curved spacetime) 
一般に場の量子論においては平坦な✳8ミンコフスキー時空における粒子を扱うが、重力の効果を近似的(半古典的)に背景時空(曲がった時空)として導入することにより、場の量子論に曲がった時空の効果を近似的に取り入れた理論である。重力子の影響を背景時空として近似しているため、強い重力場のもとでは時空を完全に量子化したような量子重力理論に修正されるべきである。欠点としては、時空が静的なものであるため完全には相対論的ではない。ホーキング放射はこの理論のもとで予測された。

超弦理論 
超弦理論は、従来の量子論では大きさを持たない点と仮定されている粒子を、長さを持つひもと仮定しなおすことにより紫外発散の問題を解消している。理論的な探求は進んでいるものの、実験的裏付けが非常に乏しく未だ仮説の域を脱していない。

一般相対性理論の内容 
一般相対性理論は、次の仮定を出発点にする。あくまでも仮定であり、これが基準点とするものではない。

一般相対性原理
物理学の法則は、任意の仕方で運動している座標系に関していつも成立する

✳9一般共変性の仮定
自然の一般法則は、すべての座標系に対して成り立つ、すなわち任意の座標系に対して(一般)共変な方程式で表されなくてはならない。

測地線の仮定
自由質点運動は測地線である
一般相対性理論成立の歴史上、等価原理(equivalence principle)はスタートポイントとして考えられたが、数学的に重要であるのは、一般相対性原理(一般共変性の仮定と局所座標系における特殊相対性理論の成立仮定)である。

時空モデルとしてのリーマン多様体に求められる条件 
一般相対性理論においては、重力のある空間を光が通過するとき光は曲がる(光のとる経路が伸びる)ことから、時空は、重力場を基本✳10計量テンソルとする4次元の✳11リーマン多様体として扱われる。可微分多様体 M がリーマン多様体であるとは、M 上の各点に基本計量テンソル gij(x) が与えられているものを言う。なお、局所座標系 (x0, x1, x2, x3) の四つの座標の内、x0 は適当な測定単位で測られた時間座標、x1, x2, x3 は空間座標とする。すなわち、x0 = ct, x1 = x, x2 = y, x3 = z であるとする。さらに、リーマン多様体上に定義されるテンソル概念に対して、上下に現れる同じ添字については常に和を取るというアインシュタインの縮約記法を用いる。

アインシュタイン方程式の厳密解 
アインシュタイン方程式自身に何ら近似することなく得られる解析解のことを厳密解という。良く知られている厳密解に、次のものがある。

○シュヴァルツシルト解
カール・シュヴァルツシルトが1916年に発表した解。真空で球対称を仮定した解で、ブラックホールを表す最も単純な解。

○カー解
ロイ・カーが1962年発表した解。真空で軸対称時空を仮定した解で、回転するブラックホールを表す最も単純な解。

○ドジッター解
ウィレム・ド・ジッターが1917年に発表した解。真空で宇宙項がある場合の膨張宇宙解。ド・ジッター宇宙を表す。

○フリードマン・ロバートソン・ウォーカー解
アレクサンドル・フリードマン、ハワード・ロバートソン、アーサー・ウォーカーが1922年に発表した解。時空の球対称性を仮定し、物質分布を一様等方な流体近似した解で、ビッグバン膨張宇宙を表す解。

○ゲーデル解
クルト・ゲーデルが1949年に発表した解。物質分布を規定するエネルギー・運動量テンソルを、回転する一様なダスト粒子として仮定し、ゼロでない宇宙項を仮定した解で、ゲーデルの回転宇宙を表す解。

 現在でも、新しい解(解析解)を発見すれば、発見者の名前がつく。ただし、同じ物理的な時空であっても、異なる座標表現を用いて、異なる解のように表現されることがあるので、注意することが必要である。

一般相対性理論の応用 
GNSS 
自動車などの位置をリアルタイムに測定表示するカーナビゲーションシステムは、GNSSの代表といえるGPSなどを利用しており、GPS衛星などに搭載された原子時計に基づき生成される航法信号に依存している。GPS衛星からの信号を受信する装置では、さまざまな要因による補正を行うが、GPS衛星の時計との同期に関するものとして、地表に対して高速で運動するGPS衛星の、特殊相対論効果による地表からみた時間の遅れ、および地球の重力場による地上の時間の遅れ、言い換えれば一般相対論効果による衛星の時計の進みが含まれる。GPS衛星の軌道速度は秒速約4キロメートルと高速であるため、特殊相対論によって時間の進み方がわずかではあるが遅くなる。一方、GPS衛星の高度は約2万キロメートルで、地球の重力場の影響が小さいことから、一般相対論によって地上よりも時間の進み方が速くなる。このように特殊相対論と一般相対論で互いに逆の効果をもたらすことになる。この相対論的補正をせずに1日放置すると、位置情報が約11キロメートルもずれてしまうほどの時刻差になることから、相対論的補正はGPSシステムの運用に不可欠である。

アインシュタイン方程式
万有引力・重力場を記述する場の方程式であり、アルベルト・アインシュタインによって導入された。
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✳1リーマン幾何学(英: Riemannian geometry)とは、リーマン計量や擬リーマン計量と呼ばれる距離の概念を一般化した構造を持つ図形を研究する微分幾何学の分野である。このような図形はリーマン多様体、擬リーマン多様体とよばれる。ドイツの数学者ベルンハルト・リーマンに因んでこの名前がついている。1850年代に確立された。

✳2 加速度(英: acceleration)は、単位時間当たりの速度の変化率。速度ベクトルの時間的な変化を示すベクトルとして加速度が定義される。

✳3 宇宙項 アインシュタインの一般相対性理論に基づく重力場の方程式に導入された項。1917年に、アインシュタインが膨張も収縮もしない静的な宇宙モデル(アインシュタイン宇宙)を得るために導入し、その係数は宇宙定数とよばれる。重力場方程式において、宇宙項は銀河などの引力によって宇宙がつぶれないよう、斥力としてはたらく。のちにハッブルらの観測によって膨張宇宙説が正しいことがわかり、アインシュタイン自ら宇宙項の導入について誤りを認めた。近年、超新星や宇宙背景放射の詳細な観測から、宇宙が加速的に膨張していることが明らかになり、再び宇宙項の存在が支持されている。この斥力(負の圧力)の源は暗黒エネルギーとよばれているが、その正体はわかっていない。

✳4特異点定理…ペンローズ・ホーキングの特異点定理(Penrose–Hawking singularity theorems) は、重力は重力の特異点(en:gravitational singularity)を必要とするかどうか、という問いへの、一般相対性理論による結論のまとめである。これらの定理は、物質は妥当なエネルギー状況 (energy condition) を満たしているため、この問いに肯定的に回答している。これは、妥当な物質をともなう一般相対性理論の厳密解は、一般相対性理論が崩壊する特異点を含んでいる、ということを示している。

✳5万有引力(英語: universal gravitation)または万有引力の法則(英語: law of universal gravitation)とは、「地上において質点(物体)が地球に引き寄せられるだけではなく、この宇宙においてはどこでも全ての質点(物体)は互いに gravitation(=引き寄せる作用、引力、重力)を及ぼしあっている」とする考え方、概念、法則のことである。

✳6クーロンの法則(英語: Coulomb's law)とは、荷電粒子間に働く反発し、または引き合う力がそれぞれの電荷の積に比例し、距離の2乗に反比例すること(逆2乗の法則)を示した電磁気学の基本法則。

✳7摂動法…摂動法とは物理の分野で非常に発達した方程式の近似計算法である。この解法を利用することによって、普通に計算を行ったら解くのが難しい微分方程式や偏微分方程式を近似的に解くことができる。摂動法を2種類に分類すると、『摂動問題』と『特異摂動問題』の2種類に分けられる。前者は順を追って解くことができるが、特異摂動問題は確立された解き方はほとんどない。

✳8 ミンコフスキー空間(英: Minkowski space)とは、非退化で対称な双線型形式を持つ実ベクトル空間である。ドイツの数学者のヘルマン・ミンコフスキーに因んで名付けられている。アルベルト・アインシュタインによる特殊相対性理論を定式化する枠組みとして用いられる。この特定の設定の下では空間に時間を組み合わせた時空を表現するため、物理学の文脈ではミンコフスキー時空とも呼ばれる。

✳9 一般共変性原理(英語: principle of general covariance)とは、一般相対性理論を築くときにアルベルト・アインシュタインが原理として仮定したもののうちの1つで、「物理法則は、すべての座標系において同じ形式でなければならない」あるいは「一般座標変換によって物理法則は不変である」という原理であり、数学的には、「全ての物理法則はテンソル形式(と共変微分)を用いて記述されねばならない」ということになる。特殊相対性原理は慣性系についてのみ成立する物理法則であったが、これを拡張し、加速度系についても成り立つような物理法則を構築するにあたって、一般相対性原理を定めた。一般相対性理論は、(重力加速度系についても成り立つので)重力も含めた理論としてまとめられた。

✳10 計量テンソル(英: metric tensor)は、リーマン幾何学において、空間内の距離と角度を定義する、階数(rank)が2のテンソルである。多様体が与えられたとき、多様体の接空間で、滑らかに変化する非負の2次関数を選ぶことができる場合、その多様体をリーマン多様体と呼ぶ。そのため、計量テンソルは、リーマン計量(Riemannian metric)と呼ばれることもある。

✳11 リーマン多様体 微分幾何学におけるリーマン多様体(英: Riemannian manifold)とは、可微分多様体 M で M 上の各点に基本計量テンソル g が与えられているものを言う。ベルンハルト・リーマンによって導入された。

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特殊相対性理論について https://youtu.be/voFHToRM4xI 
           予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」

相対性理論( 英: theory of relativity)または相対論は特殊相対性理論と一般相対性理論の総称である。物理史的には、古典論に分類される物理の分野としては、最後の「大物」であった。量子力学と並び、いわゆる現代物理・古典物理の基本的な理論である。

特殊論・一般論ともアルベルト・アインシュタインにより記述された。まず、等速運動する慣性系の間において物理法則は互いに不変であるはずという原理(✳1相対性原理)と光速度不変の原理から導かれたのが、特殊相対性理論である(1905年)。特殊相対性理論は、時間と空間に関する相互間の変換が、相対速度が光速に近づくと宇宙が膨張するのと、従来のいわゆる「ニュートン時空」的に信じられていた天体は、重力をもつガリレイ変換の結果とは違ったものになること、そういった場合には✳2ローレンツ変換が正しい変換であることを示した(「✳3ミンコフスキー時空」)。

続いて、等価原理により加速度によるいわゆる「見かけの重力」と重力場を「等価」として、慣性系以外にも一般化したのが一般相対性理論である(1915 - 1916年)。

✳1 相対性原理
相対性原理(Principle of relativity)は、互いに運動する物体の座標系の間では、物理学の法則が不変な形を保つという原理。次の三つがある。
①ガリレイの相対性原理 ②特殊相対性原理 ③一般相対性原理
最小作用の原理によれば、どのような物理現象が生起するかは作用積分によって決まる。そのため、相対性原理は「作用積分が座標変換によって変化しない✳4スカラー量である」ことと言い換えることができる。

✳2 ローレンツ変換…(英: Lorentz transformation)は、2 つの慣性系の間の座標(時間座標と空間座標)を結びつける線形変換で、電磁気学と古典力学間の矛盾を回避するために、アイルランドのジョセフ・ラーモア(1897年)とオランダのヘンドリック・ローレンツ(1899年、1904年)により提案された。アルベルト・アインシュタインが特殊相対性理論(1905年)を構築したときには、慣性系間に許される変換公式として、理論の基礎を形成した。特殊相対性理論では全ての慣性系は同等なので、物理法則はローレンツ変換に対して不変な形、すなわち同じ変換性をもつ量の間のテンソル方程式として与えられなければならない。このことをローレンツ不変性(共変性)をもつという。幾何学的には、ミンコフスキー空間における 2 点間の世界間隔を不変に保つような、原点を中心にした回転変換を表す。

✳3 ミンコフスキー時空…(英: Minkowski space)とは、非退化で対称な双線型形式を持つ実ベクトル空間である。ドイツの数学者のヘルマン・ミンコフスキーに因んで名付けられている。アルベルト・アインシュタインによる特殊相対性理論を定式化する枠組みとして用いられる。この特定の設定の下では空間に時間を組み合わせた時空を表現するため、物理学の文脈ではミンコフスキー時空とも呼ばれる。

✳4 スカラー量…方向をもたない量。スカラーで表わせる量。体積、質量、時間、温度など。
 物理学ではスカラー(英: scalar)とは、大きさのみを持つ量のことをいう。大きさと向きを持つベクトルに対比する概念である。ハミルトンは、「1つのスケール上に含まれるマイナス無限大からプラス無限大までの、すべての数値」と表現した。例えば物体が空間内を運動するときの速度が大きさと方向を含むベクトルであるのに対し、その絶対値(大きさ)である速さは方向を持たないスカラーである。他にも質量、長さ、エネルギー、電荷、温度などはスカラー量である。一方でベクトル量の代表的なものは力、電界、運動量などである。より狭義にはスカラーは座標系に依存しないことが要求される。

ミューオン…ミュー粒子 とは、素粒子標準模型における第二世代の荷電レプトンである。英語名でミューオン(時にはミュオン)と表記することもある。
性質  ミュー粒子は、電気素量に等しい負の電荷と1/2のスピンを持つ。ミュー粒子の静止質量は105.6 MeV/C2(電子の約206.7倍の重さ)、平均寿命は2.2×10-6秒。ミュー粒子 (μ-) は電子、ミューニュートリノおよび反電子ニュートリノに、その反粒子である反ミュー粒子 (μ+) は陽電子、反ミューニュートリノおよび電子ニュートリノに崩壊する。この崩壊過程は不安定核のベータ崩壊と同じく弱い相互作用によるものであり、崩壊で放出される電子/陽電子はパリティの非保存によりもとのミュー粒子が持っていたスピンの向きに対して空間的に非対称な分布を持って放出される。同じレプトンとしてはこれよりさらに重いタウ粒子(タウオン、τ)があり、電子と合わせてレプトンの三世代構造として知られている。
研究史  ミュー粒子は、1936年にカール・アンダーソンとセス・ネッダーマイヤーによって宇宙線の中に観測された。粒子が霧箱の中で描く曲飛跡から、電子と同じ電荷だが電子より重い新粒子であると推定された。1937年には、日本の理化学研究所の仁科芳雄のグループ(仁科芳雄、竹内柾、一宮虎雄)およびストリートとスティヴンソンらが独立に、ウィルソン霧箱実験によって新粒子の飛跡を捉えた。論文投稿の順番は、ネッダーマイヤーとアンダーソンが1937年3月30日、理研組が8月28日、そしてストリートとスティヴンソンが10月6日である。翌年、仁科らは飛跡の曲率から、ミュー粒子の質量を電子の(180±20)倍という精度で決定した。これは現在知られているミュー粒子の質量と一致している。発見当初はその質量が湯川秀樹によって提唱された核力を媒介する粒子である中間子と非常に近かったため、ミュー中間子と呼ばれていた。しかし、ミュー粒子は核力を媒介しないことが分かり、中間子の性質を持たないことが判明した。1942年、坂田昌一、谷川安孝および井上健は、中間子とミュー粒子は別種であり、中間子はミュー粒子より重く、中間子が自然崩壊してミュー粒子に変化するという二中間子説を提唱した。1947年、セシル・パウエルらによりパイ中間子が発見されたことで湯川の中間子説および二中間子説が正しいことが証明され、ミュー粒子は電子と類似した性質を持つレプトンの一種として分類された。この時に、核力による強い相互作用をしない素粒子としてレプトンという名称と概念が導入された。日本では電力中央研究所施設(千葉県我孫子市)内に、地球に飛来するミュー粒子の観測施設「NEWCUT LAB」が開設された(電中研のほか東京大学、NEC、ハンガリー科学アカデミーの共同事業)。
利用研究  ミューオンは、イオンビーム(粒子線)として世界に数カ所ある中間子工場 (Meson Factory) と呼ばれる陽子加速器施設で利用に供されており、素粒子・原子核物理学からミュオンスピン回転 (μSR) による物性物理学、物理化学の研究に至るまで幅広く利用されている。また、ミューオンを用いたミューオン触媒核融合、μ-捕獲X線による非破壊元素分析など、学際的な応用研究も行われている。ミューオンを使った放射線治療も研究されている。
ミュオグラフィ  近年では、東京大学地震研究所により、宇宙線由来のミューオンを用いて火山の内部構造を画像化するミュオグラフィの研究が進められている。同様の手法で福島第一原子力発電所の炉心の現状を調査するためにも使用された。
超低速ミュオン顕微鏡  ミュオンを用いて試料を拡大して細部の構造を可視化する。極小エネルギー分散の超低速ミュオンを再加速したミュオンマイクロビームは波として振る舞う。それを観察に利用する。
日本での研究状況  日本では、1978年に東京大学理学部附属中間子科学実験施設(現・高エネルギー加速器研究機構・ミュオン科学研究施設)が発足し、1980年に当時の高エネルギー物理学研究所ブースター利用施設の一角に設けられた実験施設で世界初のパルス状ミューオンビームを発生させることに成功した。これ以降、同施設は国内のミューオン利用研究の中心となるとともに世界的にもパルス状ミューオン利用の先導役も果たしていたが、2001年から日本原子力研究開発機構と高エネルギー加速器研究機構との協力の下で始た大強度陽子加速器計画(J-PARC、茨城県東海村)による次世代施設の建設が本格化するのに従い、2006年3月をもってその運転を終了している。なお、J-PARCにおけるミューオン実験施設は2008年度に竣工、翌年度から供用を開始する予定である。

質量とエネルギーの等価性…E = mc2(英: E equals m c squared)とは、エネルギー E = 質量 m × 光速度 c の2乗の物理学的関係式を指し、「質量とエネルギーの等価性」とその定量的関係を表している。アルベルト・アインシュタインにより、特殊相対性理論の帰結として、1905年の論文『物体の慣性はその物体の含むエネルギーに依存するであろうか』内で発表された。この等価性の帰結として、質量の消失はエネルギーの発生を、エネルギーの消失は質量の発生をそれぞれ意味する。したがってエネルギーを転換すれば無から質量が生まれる

内容  特殊相対性理論は、「物理法則は、すべての慣性系で同一である」という特殊相対性原理と、「真空中の光の速度は、すべての慣性系で等しい」という光速度一定の原理を満たすことを出発点として構築され、結果として、空間3次元と時間1次元を合わせて4次元時空として捉える力学である。
 E = mc2は、質量とエネルギーが等価であることを意味する。反応の前後で全静止質量の和が Δm だけ減るならば、それに相当する Δmc2 のエネルギーが運動、熱、あるいは位置エネルギーに転化されることになる。なお、これは原子核反応に限ったものであるという誤解があるが、実際には原子核反応の観測により実証されたというのが正しい。質量とエネルギーが等価であることは、原子核反応に限った話ではなく、全ての場合において成り立つ。例えば、電磁相互作用の位置エネルギーに由来する化学反応では、反応の前後の質量差は無視できるほど小さい(全質量の 10−7 % 以下)が、強い相互作用の位置エネルギーに由来する原子核反応ではその効果が顕著に現れる(全質量の 0.1 - 1 % 程度)というだけの話である。水力発電のような重力の位置エネルギーに由来する場合であっても、質量とエネルギーの等価は成り立つ。この関係式で、質量 1 kg をエネルギーに変換すると、光速度 c = 299792458 m/s であるから、次のようになる。
8.9875517873681764×1016 J と等価
2.4965421632×1010 kWh と等価
21.48076431 Mt のTNTの熱量と等価
広島に投下された原子爆弾で核分裂を起こしたのは、爆弾に詰められていたウラン235(約50 kg)だが、実際に消えた質量は 0.7 g 程度だったと推測されている。一方、反物質が通常の物質と対消滅反応すればその質量が100%エネルギー変換されるため、核反応とは比較にならない莫大なエネルギーが発生する。逆に対生成で物質や反物質を得るにはそれだけの莫大なエネルギーを要する事になる。特殊相対性理論の中でも本項の式が特に有名であるため、十分に理解されないまま使われることも多い。例えば前述の通り、反応の前後で全静止質量の和が Δm だけ減るならば、それに相当する Δmc2 のエネルギーが運動、熱、あるいは位置エネルギーに転化されると言うこと、或いはその逆を表すのがこの関係式であるが、それ以外のいかなる場合も E = mc2 であるとして特殊相対性理論を誤って解釈したり、その誤った解釈を元に特殊相対性理論は間違っていると主張されたりすることも少なくない。質量とエネルギーの等価性は「宇宙に始まりがあるのなら、どうやって無から有が生じたのか?」という、ある意味哲学的な問題にも、ひとつの解答を与える事となった宇宙の全ての重力の位置エネルギーを合計するとマイナスになるため、宇宙に存在する物質の質量とあわせれば、宇宙の全エネルギーはゼロになるというのが、解答である。
証明  この E = mc2 と言う関係式は、アインシュタインによる公式の中で最も有名なものではあるが、経験則に基づく仮説として、長年の間厳密な証明はされないままであった。しかし、原子核の核子を構成するクォークと核子同士を結び付けるグルーオンは、それぞれ質量が全体の5%および0であるにもかかわらず、これらクォークとグルーオンの動きや相互作用によって発生するエネルギーが原子核の質量の源となるという論文が、2008年11月21日発売のアメリカの学術誌『ネイチャー』に掲載された。このことにより、これまでは仮説だったこの関係式が、ようやく実証されたことになる。
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https://youtu.be/naBcXoq4aOI 
予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」
大学で学ぶ物理を板書1枚にまとめてみた
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○エネルギーのE=mc2というイメージが私には全く湧かびません。エネルギー(無)から物質(有)が生まれて、物質(有)からエネルギー(無)が生まれるとは、どういう事何でしょう…原子力発電の構造を調べてみようと思いました。
 
○五次元ブラックホールの存在説。
https://youtu.be/4-7qwann9U4 Next Space Project
『三体』で11次元なんていうSF話を読んでいるので、余計気になります!

ひゃまさんのnoteに書かれてあった記事を読みました。全く分かりません。一体どういう事なのでしょう?ドップラー効果(38:20)とか、運動方程式(1:59:51)(≒加速運動?)とか、確かに特殊相対性理論についての解説途中、生徒さんと何やら喋っている時に聞こえた単語があるのです。何か、別次元で議論されていることがあるのか??…運動方程式を調べてみます。

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