【で?】 乃木坂46 卒業生の事務所移籍を気にしなくて良い理由
幸せを願えばこそ。
僕の大好きなグループ、乃木坂46は乃木坂46合同会社によって運営されています。
乃木坂46は、約2年ごとに新しいメンバーが加入しています。それに対して卒業は随時行われており、卒業生の中にはその後も一人の芸能人として活躍している人がいます。
芸能活動を続ける卒業生は、乃木坂46合同会社に所属し続ける人と、乃木坂46合同会社を退所して別の芸能事務所に移籍する人で大別することが出来ます。
移籍する人は、卒業後に一時休業してから別事務所へ移籍する人や、乃木坂46合同会社に所属し続けた後に別の芸能事務所に移籍する人等、さらに細かく分けることが出来ます。
この記事を書いている2023年10月現在、直近では鈴木絢音さんがA.M.Entertainmentに所属することが発表されました。彼女は前者に分類されます。
他にも、松村沙友理さんが乃木坂46合同会社から生島企画室に移籍したことも記憶に新しいですね。彼女は後者に分類されます。
さて、乃木坂46の一部のファンには、このような卒業生の所属事務所に関する話題が発生した時に一喜一憂している方々がいます。実に興味深い反応です。
彼らは、乃木坂46の卒業生が卒業後も乃木坂46合同会社に所属し続けることが判明すると喜び、退所や移籍が判明するとそれを憂いています。
喜ぶのであればまだしも、基本的に外的要因によって感情を極端に揺さぶられるのは精神的負担だと思います。綱渡りをしている気分ではなく、心穏やかに卒業生の動向を見守っていられるのが健全ではないでしょうか。
そこで僕は、彼らの一喜一憂を軽減する理論を用意しました。今回のnoteでは、この理論を詳細にアウトプットしていきます。
卒業生の動向に一喜一憂している方がこの記事を読んで、少しでもその精神的負担を軽減できれば嬉しく思います。
僕の理論・主張は、一喜一憂は不要であるという結論を出しています。
なお、本題に入る前に、この記事で多用する「芸能人」や「一般人」という言葉を定義しておきます。芸能人とは芸能事務所に所属して芸能を生業にしている人達、一般人とはそうでない人を指しています。
その定義で言えば、僕は一般人に分類されます。残念ながら芸能人がもつ感覚を実情や実体験に基づいて言語化するのが難しい立場です。
記事内には芸能人の有り様について述べる箇所が多々ありますが、それらはあくまで僕の考察に基づいたものです。芸能人と話して得た知識に基づくものではありません。
それ故、僕の理論は説得力に乏しいのが現状です。
もしかしたら明後日の方を向いた内容になっている可能性はあるかもしれませんが、参考までに一読いただければ嬉しいです。
一喜一憂の正体
まず考えてみたいのは、乃木坂46の卒業生の動向に一喜一憂している方の意図です。
そもそもなぜ彼らは卒業生が事務所を移籍しないと一喜し、移籍すると一憂するのでしょうか。
恥ずかしながら、このようなnoteを書いている僕も実は以前まで彼らと同じように一喜一憂していました。しかし、このnoteにアウトプットする理論を確立したことで今ではそれから解放されています。
そのような経験をもつ身として、彼らの一喜一憂の正体を想像して言語化してみます。
一喜一憂とは、期待あるいは懸念の結果です。期待が現実化すれば一喜、懸念が現実化すれば一憂に至るのだと思います。
では彼らは何を期待・懸念しているのでしょうか。これが明確になれば彼らの意図を理解することが出来ると思います。
結論から言うと、それは恐らく卒業生と、乃木坂46現役メンバーや他の卒業生達との絆が保持されるかどうかということだと思います。詳しく述べていきましょう。
乃木坂46の魅力の一つに、メンバー同士が強い絆で繋がっていることが挙げられます。全国から集結した他人同士だったメンバーが異常なほどに仲睦まじくしている幸福な姿が、ファンに幸福を分け与えて魅了しています。
そして彼女達が乃木坂46の活動で築いてきた絆は、たとえ卒業生と現役メンバー、卒業生と卒業生というような異なる立場になっても継続しています。公式SNSで彼女達の交流がたびたび発信されているのはそれ故ですね。
ファンはそのような様子に乃木坂46がもつ独自の温もりや尊さを見出しているのだと思います。僕もその一人です。
僕はそういう乃木坂46が大好きであり、彼女達には生涯に渡って強い絆で繋がっていてほしい。そしてその絆によって幸せでいてほしいと思っています。それはかつて乃木坂46だったメンバーも例外ではありません。
乃木坂46の卒業生の動向に一喜一憂している方には、このような願望があるのだと思います。
だとしたら、彼らはその願望の成就を期待します。卒業生が乃木坂46合同会社から移籍しないことは、これに該当しているのではないでしょうか。
なおかつ、彼らは彼女達の絆が弱まってしまうことや絶たれてしまうことを懸念します。卒業生が他事務所へ移籍することは、これに該当しているのだと思います。
だからこそ、移籍しなければ期待が現実化して一喜し、移籍すれば懸念が現実化して一憂するのだと思います。
このような期待・懸念には一定の理解が出来ます。
誰かが卒業するのであれば、その卒業生と乃木坂46現役メンバーが接する機会は少なくなってしまいます。
たとえお互いの連絡先や住まいを知り合っていても、同じグループに所属して活動しないのでは、彼女達が物理的に顔を合わせる機会はどうあっても減ってしまうでしょう。こればかりは受け入れざるを得ません。
とはいえ、卒業生が乃木坂46合同会社に所属し続けてさえいれば、たとえ卒業生と乃木坂46現役メンバーの接する機会が減っても、それを最小限に食い止められると期待しているのだと思います。
それと同時に、卒業生が事務所を移籍すると彼女達が接する機会が激減して、いよいよ絆が弱まってしまうのではないかと懸念するのだと思います。
そして、彼らにとってこれらの概念は卒業生同士の間柄にも共通するのではないでしょうか。
なるほど、同じ事務所に所属していることにそのような意味を見出すのは極々自然な流れだと思います。
さて、ここまで乃木坂46の卒業生の動向に一喜一憂している方の意図を考察してきました。次章以降は、一喜と一憂それぞれの妥当性について検証していきます。
それにしても、乃木坂46が大好きで彼女達の幸せを望む僕としては、彼らの意図は非常に共感できます。乃木坂46というグループそのものを愛しているからこそ発想する意図だと思います。
余談ですが、グループそのものを愛するファンはいわゆる箱推しという属性に分類されます。
ここまで述べてきた考察に基づいて分析すれば、乃木坂46の卒業生の動向に一喜一憂している方は箱推しである、あるいはその性質を比較的強く有していると考えられます。
乃木坂46の運営陣は、そういうファンを増やしていける企画を積極的に実行すべきです。
というのも、箱推しという愛し方は推しメンをもつという愛し方よりも愛が堅実で、ファンでいる期間が長期化しやすいと考えられるからです。
乃木坂46のように大所帯のグループであれば、メンバーの卒業と加入が必ず発生します。
推しメンをもつという愛し方は、そのようなメンバーの入れ替わりに非常に強く影響を受けやすいです。自分の推しメンが卒業したらその愛が消沈してしまい、以前ほど乃木坂46を愛し続けるのは難しくなるかもしれません。
しかし、箱推しの愛し方であれば、その愛はメンバーの卒業に影響されにくいです。理論上、グループそのものを愛しているが故に誰が卒業して誰が加入しようともその時点の乃木坂46を好意的に受け入れることが出来ます。
愛し方に良い・悪いという評価をするつもりはありません。
とはいえ、乃木坂46の運営を営利事業と捉えた時、乃木坂46という商品を長期間に渡って愛してもらうための施策を考えるのは当然のことです。そして、箱推しのファンを増やしていくことはまさにその施策そのものだと言えるでしょう。
一喜の検証
この章では、まず一喜一憂の一喜の妥当性を検証してみます。果たして彼らの一喜はどれだけ的を得ているのでしょうか。
僕の検証結果を結論から言うと、残念ながらその妥当性はかなり低いと考えられます。どういうことなのか、詳しく述べていきましょう。
乃木坂46の卒業生に白石麻衣さんという方がいます。乃木坂46のファンで彼女の存在を知らない人はいません。乃木坂46の歴史における伝説のOGの一人です。
2022/05/14から2日間に渡って乃木坂46の10th YEAR BIRTHDAY LIVEが開催され、OGが出演したことが大きな話題となっていました。
白石麻衣さんは、2日目に西野七瀬さん、高山一実さん、松村沙友理さん、生田絵梨花さんと共に出演しました。
ちなみに、前半の3人は卒業後も乃木坂46合同会社に所属し続けています。松村沙友理さんは前述した通り、現在は生島企画室に所属しています。そして生田絵梨花さんは卒業と同時に太田プロダクションへ移籍しました。
さて、白石麻衣さんは自身のYouTubeチャンネル「my channel」を保有しており、このチャンネルで10th YEAR BIRTHDAY LIVEの舞台裏を収めた動画を公開しています。
04:50ごろ、動画の中で西野七瀬さんが登場します。その場面で白石麻衣さんは西野七瀬さんに対して「久しぶり!」と挨拶していました。
これこそが僕の着眼点です。
その場面を観た時、僕はハッとしました。白石麻衣さんと西野七瀬さんは二人とも同じ乃木坂46合同会社に所属しているにも関わらず、彼女達は「久しぶり!」という言葉で挨拶していたのです。
この様子から考えを膨らませると、芸能人が所属事務所にもつ感覚は、一般人のそれとは違うということが想像できます。
より具体的に言えば、どの芸能事務所に所属しているかということは、芸能人同士の交流にそれほど大きな影響を及ぼさないのだと考えられます。
たいていの一般人は基本的に毎日同じ場所で業務を遂行しています。その最も分かりやすい例は会社の社屋、オフィスですね。
そのような日常を過ごしていると、同じ会社に所属する人と顔を合わせる機会は多くなり、そうでない人と顔を合わせる機会はかなり少なくなりがちです。
また、会社の方針によっては全社員が一堂に会する催しが開催されることもあるでしょう。たとえ業務上はそれほど接点が無くとも、同じ会社に所属していれば顔を合わせる機会は一定の水準で保たれやすいと思います。
そのような労働環境であれば、同じ会社に所属している人へ「久しぶり!」という挨拶はそれほどしなくなるはずです。これがたいていの一般人の感覚だと思います。
それに対して芸能人はどうでしょうか。
僕は、同じ会社に所属している芸能人同士が顔を合わせる機会は、一般人に比べてかなり少ないと考えています。
たいていの芸能人は、常に個人で各現場に赴いて業務を遂行しています。各地に点在するスタジオやテレビ局、屋外での収録等、業務を遂行する場所は業務内容によって全く異なるのが普通だと思います。
芸能人が仕事をする場所はオフィスではなく、それぞれの現場なんですね。
恐らく業務当日は、マネージャー等の事務所の人間が自宅や適当な集合場所からオフィスを経由せずに現場へ直接連れ出すのではないでしょうか。乃木坂46の卒業生のように、管理対象者が有名であるほどこのような様子が想像できます。
そのような日常を過ごしていると、芸能人本人がオフィスに赴く機会は少ないはずです。
たとえ赴いても、基本的に仕事をする場所がオフィスではなく現場である以上は長時間滞在することはないと考えられます。なお、メディアの取材等でオフィスが現場となる場合は別です。
確かに、オフィスに行く機会が完全になくなることはないでしょう。重要な契約手続きや会合、企画書や台本等の荷物回収はオフィスで行われるのが普通だと思います。
しかし、有名で多忙な芸能人ほど、それらの中で絶対に本人が実行しなければならないこと以外はマネージャーによって代行されると思うのです。
事務所に所属する芸能人の日程管理や現場へ同伴することだけがマネージャーの仕事ではありません。
芸能人本人が現場の仕事に全力で集中できる環境を作るべく、代行できる雑務を引き受けるのもマネージャーの仕事の一つです。
このように考えると、マネージャーがいるという条件が満たされるだけで、芸能人本人がオフィスに赴く機会はより少なくなると思います。そして、マネージャーがしっかりと職務を遂行すればするほど余計にその機会は減るのではないでしょうか。
また、芸能人にはたいていの一般人のように固定的で共通した休日がありません。誰もが変則的な日程で業務に当たっています。
となると、同じ事務所に所属している芸能人が一堂に会する催しは開催自体が難しいはずです。たとえ開催されても、一般人のそれに比べて回数は相当少ないでしょう。しかも、日程によっては必ずしも全員が出席できるわけではなさそうです。
そのような労働環境であれば、たとえ同じ会社に所属している芸能人同士であっても、顔を合わせる機会はかなり少ないと思います。
なるほど、白石麻衣さんが西野七瀬さんに放った「久しぶり!」という言葉は、かなり実情に沿った挨拶だったことが理解できますね。本当に久しぶりに会ったのでしょう。
さて、たとえ同じ事務所に所属している芸能人同士であっても顔を合わせる機会は少ないであろうことをここまで検証してきました。
この検証結果が正しい場合、同じ事務所に所属していることに乃木坂46の卒業生と現役メンバー、あるいは乃木坂46の卒業生同士が接する機会を最小限に食い止められる効果はほとんどないと言えます。
同じ事務所に所属していようがいまいが、彼女達が接する機会は激減します。薄々気づいていましたが、グループを卒業するとはそういうことなんですね。
であれば、乃木坂46の卒業生が乃木坂46合同会社に残留することを一喜しても、期待した結果には結びつかないと考えられます。
つまり、一喜一憂の一喜は残念ながら見当違いであると言わざるを得ません。
卒業生が乃木坂46合同会社に残留することを喜ぶ気持ちは非常に良く分かります。しかし、その気持ちや行動の妥当性はかなり低いんですね。
一憂の検証
この章では、一喜の次に控える一憂の妥当性を検証してみます。果たして彼らの一憂はどれだけ的を得ているのでしょうか。
僕の検証結果を結論から言うと、残念ながらその妥当性はかなり低いと考えられます。どういうことなのか、詳しく述べていきましょう。
前章の流れに則って、まずは一般人と芸能人の感覚の違いという視点から検証してみます。
たいていの一般人にとって所属する事務所を変える、つまり所属する会社を変えるということは人生の重大な変換点です。
社会人になってから、あるいはその会社に所属し始めてから築き上げてきた人脈の大半を喪失しても不自然ではありません。会社を変えるだけで今生の別れがいくつも発生するんですね。
今生の別れとは、絆の弱体化が究極に達してついに絶たれてしまった状態です。
また、会社を変えると仕事の手順や業務内容が一新され、その会社に合わせた能力の発揮が求められます。これまでと同じ職種であるにも関わらず、培ってきた能力がどうにも通用しない苦悩を抱えるであろうことは想像に難くないんですね。
だからこそ、たいていの一般人にとって所属する会社を変えることは人生の重大な変換点であり、考え抜いた上での覚悟を強いられるのです。
それに対して芸能人はどうでしょうか。
前述した通り、僕の理論は説得力に乏しいです。それでも推察するに、芸能人の事務所移籍は、一般人のそれほど覚悟を強いられるわけではないと考えられます。
たとえ事務所を移籍しても、偶然にも現場が重なって以前所属していた事務所の芸能人と再会することは大いにあるでしょう。10th YEAR BIRTHDAY LIVEで白石麻衣さんと生田絵梨花さんが共演したのはその顕著な例です。
そして、このような状況は何度か事務所を移籍しても変わりません。やはり芸能人が仕事をする場所はオフィスではなく、それぞれの現場なんですね。
つまり、事務所を移籍することは芸能人同士の今生の別れをそれほど生み出さないようです。たとえ生み出しても、一般人に比べればその量はかなり低いと考えられます。
確かに、芸能人が事務所を移籍すれば、移籍前の事務所に勤めいていた一般人とは今生の別れが発生しても不自然ではありません。
しかし、その事象は芸能人と一般人という関係に限定的ではないでしょうか。芸能人同士であれば、事務所の移籍が今生の別れになるわけではないように思います。
それに加えて、芸能人は所属する会社によって業務内容が変わることもありません。
どこの事務所に所属しようとも、現場に赴いてその人ならではのパフォーマンスをするという業務は結局のところ変わらないのです。これも一般人の感覚とは大きく異なる点です。
このような芸能人の感覚を推察すれば、芸能人にとって事務所移籍は一般人のそれほど覚悟を強いられるものではないと理解できます。
であれば、やはり所属している事務所や事務所の移籍は、芸能人同士の交流においてそれほど重要な要素ではないと考えられます。
さて、ここで前章の内容を振り返ってみましょう。
乃木坂46を卒業したことで、現役メンバーや卒業生同士が接する機会は激減しています。
ただでさえ激減しているのですから、誰かが事務所を移籍したところで、それが原因で接する機会が余計に減ったと実感することはないと思うのです。
それに加えて、この章で検証した通り、芸能人にとって事務所移籍はそれほど覚悟を要するものではないようです。それは乃木坂46の卒業生も例外ではありません。
このような芸能人特有の状況から考えると、事務所の移籍を原因として芸能人同士が疎遠になることは考えにくい現象だと思います。
この検証結果が正しい場合、卒業生が乃木坂46合同会社から他事務所へ移籍することに乃木坂46の卒業生と現役メンバー、あるいは乃木坂46の卒業生同士の絆を弱める効果はほとんどないと言えます。
同じ事務所に所属していようがいまいが、事務所移籍が原因で彼女達の絆が弱まることはないのです。薄々気づいていましたが、長年所属したグループがあるとはそういうことなんですね。
乃木坂46は2023/07/01から真夏の全国ツアー2023を開催していました。そのツアーの最終公演、卒業生の樋口日奈さんと秋元真夏さんが一緒に観覧していたことが話題になっていました。
また、この2人は2023/10/01に開催された33rdSGアンダーライブにも訪れていましたね。
ちなみに、彼女達は所属する事務所が異なっています。樋口日奈さんは乃木坂46合同会社に所属し続け、秋元真夏さんはジャパン・ミュージックエンターテインメントに所属しています。
それにも関わらず、乃木坂46のLIVEへ一緒に足を運んでいるのです。自分達が育ったグループや後輩達への愛情、そして2人の絆が弱まっていないことは明らかです。
このように、乃木坂46の卒業生が乃木坂46合同会社から他事務所へ移籍することを一憂しても、懸念した結果には結びつかないと考えられます。
つまり、一喜一憂の一憂はどうやら見当違いであると言えるでしょう。
卒業生が乃木坂46合同会社から移籍することを憂いる気持ちは非常に良く分かります。しかし、その気持ちや行動の妥当性はかなり低い。つまり、安心して良いということですね。
以上の検証から、一喜と一憂は両方が見当違いであって、不要であるという結論に至りました。これが僕の理論・主張です。
感情的理解
ここまでは理論で一喜一憂の妥当性の低さを述べてきました。あとはその理論に感情が追いつけば、彼らの一喜一憂は大きく軽減されるはずです。
しかし、それは非常に難しいのが現状です。
人間ならば、理論を理解しても感情的理解がそれに追いつかないことは往々にしてあります。ここまで記事を読んでいただいた方の中には「そりゃそうかもしれないけどさ~」という感想をもっている人はいるでしょう。
特にそれは一憂する方に多いと思います。確固たる根拠でなければ、懸念というものはなかなか払拭できません。
また、感情的理解は本人の意思によって成し遂げられるものです。どんなに説得力のある言葉を投げかけても、本人がその気にならない限りは達成できません。
最後に控える壁はあまりにも手強いですが、挑んでみましょう。
前章で、卒業生の事務所移籍には現役メンバーや卒業生同士の絆を弱める効果が理論上ほとんどないことを検証しました。
それでも感情が追いつかない方は、卒業生が移籍することにどこか寂しさを覚え、それが感情的理解の妨げになっているのではないでしょうか。これは、以前まで一喜一憂していた人間としての見解です。
では、そのような方に質問します。
そもそも、卒業生の事務所移籍は寂しがるようなことなのでしょうか。
僕は、そうではないと考えています。
卒業生が芸能界に身を置いていれば、時折メディアを通して会うことが出来ます。事務所の移籍は芸能界でより良く活動し続けるための手段であり、我々と彼女達の接点は多かれ少なかれ保証されています。
そしてそれは、卒業生と乃木坂46現役メンバーや卒業生同士も同様です。たとえ直接顔を合わせる機会は少なくとも、お互いの活躍している姿をメディアを通して見かけることはきっと彼女達の励みになっているでしょう。
このように考えれば、寂しさはかなり軽減されるのではないでしょうか。
また、卒業生の事務所移籍は寂しがることではなく、尊重して応援すべきことだと僕は考えています。
卒業生の事務所移籍が発表された時、移籍の理由を考察するWeb記事が散見されます。その考察のほとんどは、移籍は本人の望む進路故の行為という結論に行き着いています。
悔しいかな、僕よりもメディアの方が芸能人や芸能界の事情に精通しています。メディアの考察が僕の考察よりも説得力があることは否定できず、その結論は信じるに足るものでしょう。
この結論が正しい場合、他事務所へ移籍する卒業生は、基本的に自分が描いている進路に適した芸能事務所を選定して移籍しているということです。
芸能界とは人脈の世界と言われています。その通説に則って考えば、各芸能事務所の強みとは、所属する芸能人もさることながら、その事務所がもつ人脈が挙げられると思います。
舞台制作の会社と繋がっている事務所や映画制作の会社と繋がっている事務所、テレビ・ラジオ番組制作の会社と繋がっている事務所等、その芸能事務所によって得意とする人脈が異なります。
もちろん、乃木坂46合同会社にも得意とする人脈があります。
しかし、乃木坂46合同会社はあくまで乃木坂46を運営するための会社です。卒業生が利用できる人脈は、基本的に乃木坂46が作ってきた人脈だけでしょう。
その他の分野に人脈を求めるのであれば、出演依頼が来るのを待つか新規営業をして開拓していかなければなりません。
となると、乃木坂46合同会社がまだまだ幅を利かせていない分野に自ら進出しようものなら、既にその分野に広い人脈をもつ芸能事務所へ移籍した方が誰にとっても効率的なのは明らかです。
このように考えると、事務所を移籍する卒業生は自分が目標に向かって邁進しやすい環境を得るために、自分がより幸せになるための決断をして事務所を移籍していると言えます。
僕は乃木坂46が大好きであり、彼女達には幸せになってほしいと思っています。そんな僕にとって彼女達のその決断は尊重すべきことです。
もはや寂しいという感情が馴染むような事象ではないでしょう。僕と同じように彼女達の幸せを願うのであれば、事務所移籍を尊重してその後の活躍を見届けるべきだと思います。
そして、これもまた乃木坂46現役メンバーや卒業生同士に共通する心構えだと思います。本当に強い絆があるならば、相手の幸せを願うが故に事務所移籍の意志を尊重するのではないでしょうか。
乃木坂46にはそれが出来るほどの強い絆があると考えれば、卒業生の事務所移籍を非常に前向きに捉えることが出来ると思います。
まとめ
この記事を書こうと思ったきっかけは、松村沙友理さんが乃木坂46合同会社から生島企画室に移籍したことです。
その報せを初めて聞いた時、僕は本当に驚きました。
松村沙友理さんは、白石麻衣卒業コンサートで「まいやんがいないと頑張れない」とまで言っていました。
そんな彼女であれば、たとえ乃木坂46を卒業しても白石麻衣さんと同じ事務所に所属し続けるだろうと考えていました。
その認識があったが故に、松村沙友理さんが白石麻衣さんと異なる事務所へ移籍したのはあまりに意外なことでした。
しかし、その行動によって僕は、異なる事務所に所属していることなんて彼女達の絆になんら影響を及ぼさないことを直感的に理解したのです。
本当に大変なことでしたが、今回の記事を執筆することでその直感的理解を理論的理解に進化させることが出来ました。また、彼女達の絆の強さをより深く理解することも出来ました。
さて、卒業生が事務所を移籍することは、巡り巡って乃木坂46へ貢献になると思います。
様々な芸能事務所に乃木坂46の卒業生が所属して活躍していけば、乃木坂46は優れた人材を芸能界に送り出す育成機関として重宝されるようになるのではないでしょうか。
そうすることで、卒業生が所属する芸能事務所の人脈が乃木坂46合同会社にも広まり、やがて乃木坂46が新しく進出する分野を切り開いていけるかもしれません。これは紛れもなく卒業生による乃木坂46への貢献だと思います。
意図的ではないかもしれませんが、そのような形で今もなお乃木坂46で活動する後輩達に貢献し、陰ながら見守り続けてくれているであろう卒業生は本当に有り難い存在ですね。
後輩達や未来の乃木坂46のメンバーには、先輩が切り開いてきた道を無下にすることなく、その有難みや偉大さを噛み締めながら活動していってほしいと思います。
以上、「 乃木坂46 卒業生の事務所移籍を気にしなくて良い理由」でした!!
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