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乃木坂46 × THE F1RST TAKE = 無双

偏見を打ち壊し、新たなファンを獲得する。

THE FIRST TAKE」というYouTubeチャンネルを知っていますか?今や登録者数500万人を超える大物チャンネルであり、有名なアーティストが多々出演しています。

チャンネル名を読んで字のごとく「一発撮り」をコンセプトにしており、出演するアーティストの代名詞と言えるような楽曲や著名な楽曲に独自のアレンジを行って録画・録音した動画が公開されています。「一発撮り」を動画化すること、それはLIVEの動画化に相違なく、その一瞬に懸けるアーティストの思いや命の輝きが強く滲み出ており、どの動画も躍動感に満ちた不思議な魅力があります。

2021/09/10、乃木坂46の遠藤さくらさんがこのチャンネルに出演し、乃木坂46の名曲である「きっかけ」を歌唱して話題になりました。続いて2021/09/22には生田絵梨花さん・久保史緒里さん・賀喜遥香さんの三人が出演し、現時点の最新シングル「君に叱られた」のカップリング曲である「やさしいだけなら」を披露しました。

このような様子を見ると、有名なYouTubeチャンネルに有名な人達が出演したという状況に過ぎないかもしれません。しかし僕はこの状況に対し、ある意味で革命めいた意義を感じています。

今回は乃木坂46が「THE FIRST TAKE」に出演したことに対して、僕がどんな意義を感じたのかをアウトプットしていきます。


乃木坂46の武器を知らしめる

まず注目すべきは「THE FIRST TAKE」のチャンネル登録者数です。上述したように、現時点で登録者数500万人を超える巨大なチャンネルです。短絡的に考えれば、このチャンネルに動画を載せるだけで500万人以上の視聴者に出演者やその楽曲を知ってもらえるチャンスが得られるということです。

考えてみたいのは、このチャンネル登録者の中に乃木坂46のファンである人や、その楽曲をよく聴く人がどれだけの割合で存在していたのかということです。

僕の見解としては、その割合は低かったのではないかと思います。大半のチャンネル登録者は「乃木坂46は知っているけど、その楽曲やメンバーはほとんど知らない」という人なのではないかと考えています。なお、僕は「THE FIRST TAKE」のYouTube Studioを見て実際のデータを採取したわけではないので、この見解は推測・仮説の域を出ません。

これまで「THE FIRST TAKE」で取り上げられてきたアーティストや楽曲を見ると、容姿を二の次にして、楽曲や歌唱力や演奏力等、まずなによりも音楽を披露することにおいて何かしらの秀でた要素をもっている人が多いと思います。

そのような人達が出演する動画に食いつく主な視聴者の属性は、やはり「一発撮り」に懸けるアーティストのパフォーマンスに期待している人や、誰もが知る名曲をLIVEと同じ緊張感で聴けることに価値を感じている人、何年も歌い継がれる名曲を現代のアレンジで聴けることに価値を感じている人等、チャンネルのコンセプトに強く馴染む人が多いと思います。音楽に対して比較的高い意識をもっている人達なのではないでしょうか。

そのような人達は、いわゆる「消費的な音楽」にはあまり興味を示さなかったり、そのような楽曲やそれを扱うアーティストを無意識に毛嫌いしたりする傾向があると思います。

さて、彼らの目に「アイドル」とはどのように映っているのでしょうか。

思うに、「消費的な音楽」を扱うアーティストの代名詞的存在に見えているかもしれません。特に秋元康さんがプロデュースしているアイドルは、もはや楽曲を売るための握手券ではなく、握手券を売るための楽曲になっているという印象が強く、その楽曲はまさに「消費的な音楽」の権化に見えているでしょう。それ故、その楽曲やグループにはあまり馴染みや親しみがないのかもしれません。

以上のことから、世間一般でアイドルと呼ばれ、なおかつ秋元康さんがプロデュースしているという時点で「THE FIRST TAKE」のチャンネル登録者のほとんどは、乃木坂46というグループの存在は認知していてもそのメンバーや楽曲にはあまり関心がなかったのではないかと思います。

一部には「所詮は容姿を楽曲で訴求している女の子の集まり」というような、もはや嫌悪に近い偏見をもっていたことも考えられます。

ちなみに遠藤さくらさんの「きっかけ」はプレミア公開であり、動画公開前からその予告がYouTube上に表示されていました。またTwitterやweb記事でも、遠藤さくらさんが「THE FIRST TAKE」に出演することが取り上げられていました。

上記のような属性をもつ登録者が多いチャンネルで乃木坂46とその楽曲が取り扱われると発表された時、彼らは恐らく「ここにアイドルは来ちゃダメだろう」とか「なんで乃木坂46やねん!」とかいうような否定的な驚きを抱いたことが想像できます。もちろん全員ではないですが。

そしていざ動画が公開されたら「どれどれ、チャンネル登録していることだし、せっかくだから聴いてみるか」というような、少しばかりの抵抗感がある状態で「きっかけ」の動画を再生したのだろうと思います。

しかし、恐らくそのような人ほど「乃木坂46にはこんな良曲があるのか!」というような衝撃を受けたのではないかと思います。

きっかけ」は数ある乃木坂46の楽曲のなかでも名曲と位置付けられています。聴いただけでは世間一般でアイドルと呼ばれている人達が歌っている楽曲とは思えず、乃木坂46以外のアーティストが歌っていてもなんら違和感がないものです。Mr.childrenの桜井和寿さんが自身のLIVEでカバーしたことは、これを象徴するエピソードでしょう。もし乃木坂46が、アイドルらしく容姿を訴求するための楽曲ばかりを取り扱っていたのであればこのような展開はあり得なかったはずです。

THE FIRST TAKE」に乃木坂46の楽曲・動画が掲載されること、これが「THE FIRST TAKE」からのオファーなのか、乃木坂46からのオーダーなのかは分かりません。しかし遠藤さくらさんのコメントによると、「きっかけ」が選曲されたのは彼女の意思によるものとのことでした。

乃木坂46に馴染みがなく、乃木坂46を他のアイドルグループと差別化して認識していない人達が集まっているチャンネルに投じる楽曲として、これほど的確な選曲はないでしょう。恐らくこのような戦略的な意図はなかったと思いますが、そのような選曲ができる遠藤さくらさんのセンスは抜群ですね。むしろ意図がない分、天才的な選曲だと思います。

これまでの記事で何度か触れたことですが、乃木坂46にはアイドルが備える端麗な容姿以外に、他のアイドルにない武器がいくつかあります。そのひとつに「アイドルらしくない楽曲が多いこと」が挙げられます。リスナーに対してなにかしらのメッセージが込められ、人生を説くような楽曲が多く、「きっかけ」はそのような楽曲の代表格です。

さて、当然ながら「きっかけ」の動画を「THE FIRST TAKE」で公開することは、そのチャンネルに登録していて、なおかつ乃木坂46の楽曲を知らなかった人に対し、「きっかけ」という乃木坂46の楽曲を知らしめる効果、そして遠藤さくらさんという乃木坂46の中でも人気の高いメンバーを紹介する効果があります。

そしてこれら2つの効果はあくまで始まりに過ぎないものでしょう。

THE FIRST TAKE」のチャンネル登録者の属性を考えれば、彼らは「誰が歌っているか」ということよりも「どんな曲をどのように歌っているのか」ということに注目し、前者の効果に敏感だと思います。

前者の効果を受けた視聴者には「他にはどんな曲があるのだろう」という興味が生まれやすいでしょう。そして何かしらの楽曲に興味をもったなら自ずと動画の出演者にも注目し「他にはどんなメンバーがいるのだろう」という、歌い手に対する興味も湧いてくると思います。生じた興味を楽曲だけに留めておくのは少し不自然であり、つまるところ、乃木坂46そのものに対する興味が自ずと生じるはずです。

乃木坂46は30人以上のメンバーがおり、また保有している楽曲は現時点で200曲を超えています。

乃木坂46という団体名しか知らない人が30人を超える女性を一覧で見れば、誰かしら気に入るメンバーが見つかることでしょう。
また、乃木坂46という団体名しか知らない人が200曲を超える楽曲から無作為に、もしくはAIや世間から勧められた何曲か選曲して聴けば、どれかしら気に入る楽曲が見つけられることでしょう。

メンバーや楽曲等、顧客に与える選択肢が多いということは、乃木坂46に限らず大所帯のグループの強みとして挙げられると思います。つまり「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」ではないですが、多種多様な商品を豊富に保有しているが故に、各顧客の需要に最も近い選択肢を提供できる体制が構築されているということです。

以上のことから、「きっかけ」や「やさしいだけなら」の動画の視聴を発端にして他の楽曲を聴いてもらえたり、他のメンバーやグループそのものを知ってもらえるチャンスが生まれると思われます。

そして上述の通り乃木坂46には良曲が豊富にあることから、楽曲に対する期待に申し分なく応えられるでしょう。他メンバーに対する興味・期待においても、乃木坂46には容姿端麗なメンバーや個性的なメンバーが多々所属していることから、それらへの対応に事欠くことはないと思われます。

このようにして、乃木坂46の楽曲の動画を「THE FIRST TAKE」に掲載することは、まずそのチャンネル登録者に乃木坂46の武器である良曲の存在を知らしめ、さらにその認知は乃木坂46そのものに対する興味を生み出すことに繋がると考えられます。


ファンの獲得

前章で述べたように「乃木坂46にはこんな良曲があるのか!」という衝撃を受けた人には、恐らく「もしかしたら乃木坂46には他にも良い曲があるかもしれない」という興味が芽生えると思います。

そしてその興味は乃木坂46について調べることに行動化されるでしょう。最も身近な窓口は乃木坂46の公式ホームページ乃木坂46のウィキペディア、直近でwebメディアが報じた乃木坂46に関する記事だと思います。

YouTube内においては「乃木坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL」や「乃木坂配信中」へのアクセスでしょう。「きっかけ」や「やさしいだけなら」の動画説明文には、乃木坂46のYouTubeチャンネルやTwitter等のSNSへのURLが載せられており、その行動化が滑らかに実現できるようにしっかりと気配りされています。

ちなみに動画説明文の乃木坂46に関連するリンク集では「乃木坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL」へのURLが最上部に設置されており、SEOの観点で考えればこれのクリック率が最も高くなると考えられます。

きっかけ」や「やさしいだけなら」の視聴者が「乃木坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL」を訪れた時、そこには乃木坂46のMVが一覧で掲載されていることになり、各個人が最も訴求力が高いと評価した動画を再生してその楽曲を聴くことになるでしょう。

もしPCで「乃木坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL」にアクセスすれば、チャンネルの最上部に掲載されている動画が自動で再生されるので、たとえ動画を選択せずとも何かしらの楽曲を無意識に聴くに違いありません。

ちなみに現在チャンネルの最上部に掲載されている動画は、現時点の最新シングル「君に叱られた」のMVです。曲名や歌詞からして、これまでの乃木坂46の楽曲に似た日本語独特の哀愁を放っていて、とても乃木坂46らしい楽曲だと思います。底抜けに明るいわけではないメロディがストレスなく耳に入ってきて、聴いていて疲れませんね。センターを務める賀喜遥香さんの笑顔にも癒されます。

またチャンネルを回遊して過去の動画を掘り起こしていけば、当然ながら過去に公開したMVが発見されることになります。過去に公開したMVを他の言い方で形容すれば、乃木坂46を卒業したメンバーが出演しているMVと言い換えることができます。

白石麻衣さんや西野七瀬さんに代表されるように、今となっては一人のタレントとして活躍している元メンバーが乃木坂46だった当時の映像に触れることになり、その楽曲を聴くと同時にまた新しい興味を生み出すことになるでしょう。そして卒業生のルーツを探ることはつまり乃木坂46について調べることに相違なく、より乃木坂46への興味を強めていくことになります。

さて、上記のような経路で行動を起こした乃木坂46の見込み顧客は、その時点で「きっかけ」や「やさしいだけなら」と合わせると2曲以上乃木坂46の楽曲を聴いていることになります。楽曲を武器としてもっているグループが見込み顧客に複数の楽曲聴いてもらえれば、ファンになってもらえる可能性はかなり高まると思います。

また、YouTubeには過去にその視聴者が視聴した動画をもとにして、その視聴者が食いつくであろう動画をオススメとして画面上位に表示する機能が実装されています。

となると、その視聴者が再度YouTubeにアクセスした時、画面の上位には乃木坂46の公式の動画や、ファンが制作した乃木坂46に関連する動画が表示される可能性が高くなり、自ずと次に再生する動画も乃木坂46に関連した動画になりやすい傾向があるはずです。そのような動画を再生しているうちに何時の間にか乃木坂46のファンと言っても差し支えない状態になっていることでしょう。

THE FIRST TAKE」に動画を掲載するだけでこれだけの効果と顧客獲得ができるとは、費用対効果が抜群の広告手段ですね。YouTubeそして「THE FIRST TAKE」に動画を掲載することの絶大な効力を実感せざるを得ません。

さて、考えてみると当たり前のことなのですが、楽曲には劣化という概念がありません。どんなに年月を重ねても、良い曲は良い曲のままであり、品質や価値が低下することはないのです。

しかし、そのグループの武器が楽曲ではなく容姿の場合はどうでしょうか。ことそれが女性のアイドルグループの場合、残念ながら加齢による劣化は避けて通れないものだと思います。このようなことは差別的な雰囲気を帯びてしまうのであまり述べたくはないのですが、受け入れざるを得ない現実だと思います。

確かに乃木坂46の武器にも容姿はあります。そしてそれに加えてアイドルらしくない良曲があります。たとえ年齢を重ねていったとしても、歌っている楽曲がアイドルらしいキャピキャピしたものではなく、人生を説くような哲学的な曲であればどうでしょうか。むしろその加齢によって楽曲に深みが増し、楽曲もメンバーもさらに魅力的になっていくはずです。

これまで述べてきたように、「THE FIRST TAKE」に動画を掲載することは楽曲を武器にしているアーティストにとって非常に良い効果があります。そして楽曲を武器としている異色のアイドルグループ乃木坂46だからこそ、その効果を最大限享受出来るのだと思います。


乃木坂46の地位を底上げする

THE FIRST TAKE」に取り上げられているアーティストは、世代を問わずに誰もが知っている人やそのような楽曲を世に送り出した人が多いです。

また取り上げられる楽曲においても、いわゆる「名曲」と言われるような、世代を超えて歌い継がれていくものやかつて一世を風靡して現在も歌い継がれているような楽曲が多いと思います。

1視聴者としての感想ですが、上記のような様子を踏まえると「THE FIRST TAKE」のチャンネルには、音楽業界における高貴さというブランドがあると思っています。そして今後もさらに多くの登録者を獲得していくことや新たな展開をしていくことが予想されます。将来的には、「THE FIRST TAKE」で取り上げられるということが音楽業界における一つのキャリアになるかもしれません。

THE FIRST TAKE」は2019/11/05に開設されたチャンネルであり、現時点で約2年が経過します。それにしても2年で500万人以上の顧客を獲得するとは恐れ入りますね。

一般的に「開始してから2年」というのは、その事業にとってはまだまだ黎明期だと思います。その黎明期のうちに乃木坂46が「THE FIRST TAKE」に取り上げられたことは、「THE FIRST TAKE」がこれからさらに成長していく土台を組み立てることに一役買ったと捉えることもできると思います。

これは非常に光栄な地位の獲得ではないでしょうか。

人間の営みにおいて、物事の黎明期における貢献度は、後の貢献者のそれとは比べ物にならないものがあると思います。そしてそこから生まれる「その人達のおかげで、今がある」という文脈は途轍もない威力で黎明期の貢献者の存在を知らしめます。

分かりやすい例で言えば、「スティーブ・ジョブズがいたから今のアップルがある」や「神武天皇がいたから今の日本という国が2000年以上も存続している」という具合です。「乃木坂46の1期生がいたから、今の乃木坂46がある」と言うことも出来ますね。

これらと同じように「乃木坂46が動画を公開したから、今のTHE FIRST TAKEがある」という文脈を作り出していけるのではないでしょうか。

もちろん「THE FIRST TAKE」は様々なアーティストが出演しているチャンネルであり、その総合力で「THE FIRST TAKE」は成長していくため、その文脈の評価は乃木坂46だけが受けるものではないでしょう。

しかし誰もが知る乃木坂46が「THE FIRST TAKE」の黎明期に動画を掲載し、このチャンネルの成長に貢献したという事実は否定できません。特に「乃木坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL」のチャンネル登録者数は現時点で約147万人であり、恐らく「THE FIRST TAKE」に出演したアーティストの中で最大級のチャンネル登録者数でしょう。

となると、「THE FIRST TAKE」は出演者のアーティストの総合力で成長していくものであって、その総合力のなかで乃木坂46は高い割合を占めていると思います。たとえ低かったとしても、乃木坂46の楽曲を扱ったことがきっかけで「THE FIRST TAKE」にチャンネル登録した人がいる以上、やはり貢献があったこと自体は否定できないのです。
 
今後の成長をもはや確実というレベルで見込める事業の黎明期において、その成長に貢献したという地位は、今後さらに強い力を帯びてくるでしょう。しかも一説によると、「THE FIRST TAKE」に女性アイドルグループが出演するのは乃木坂46が初とのことです。

もしこの説が正しければ、ただでさえ黎明期に貢献することで高い地位が得られているのに、「初代」という地位も得られたのでは有難いことこの上ないですね。

このようにして、乃木坂46が「THE FIRST TAKE」に出演することはYouTubeにおける一つの地位を確立に繋がると思います。そして「THE FIRST TAKE」が音楽業界におけるさらに影響力を強めていけば、それに比例して乃木坂46の音楽業界における地位もますます上がってくるでしょう。

結成から10年目を迎えたグループがさらに成長していくためには非常に心強く光栄な地位であり、今後もこの地位を存分に利用して「THE FIRST TAKE」の成長に貢献し続けてほしいと思います。

THE FIRST TAKE」への貢献、それはすなわちグループの成長に直結するのです。


まとめ

THE FIRST TAKE」と乃木坂46について書いてきましたが、改めて乃木坂46が楽曲を武器にするグループで良かったと思わずにはいられませんでした。そのようなグループでなければ「THE FIRST TAKE」への出演等あり得なかったでしょう。

このような記事を書いてきて思うのは、乃木坂46の公式ライバルであるAKB48が「THE FIRST TAKE」に出演することは想像できないということです。どう考えても、「THE FIRST TAKE」にはキャピキャピしたアイドルソングは似合いません。そのような楽曲をこのチャンネルが取り上げてしまえば、今まで築き上げてきた高貴さがひとたまりもなく崩れてしまうでしょう。

恐らく、「THE FIRST TAKE」への動画掲載の絶大な効果は音楽業界全体に知れ渡っており、チャンネルへ出演させてほしいという問い合わせは増加していることでしょう。

しかし、「THE FIRST TAKE」の黎明期である今だからこそ、チャンネルの運営陣には、このチャンネルにふさわしいアーティストと楽曲を慎重に選別してほしいと思います。

事業成長のために誰彼構わず出演を受け入れていては、たとえチャンネル登録者数は増加しても動画再生数が上がらなくなり、チャンネル登録者数ひいてはチャンネルそのものが形骸化してしまう恐れがあります。2年足らずでここまで成長してきた事業です。これからもそのブランドを崩さないように心がけていく必要があります。

さて、この記事内でも何度か述べたように乃木坂46には良曲が多々あります。ファンのなかで名曲と言われている楽曲に「サヨナラの意味」というものがあります。

とある伝説的なメンバーが最初で最後にセンターを務めた曲であり、曲名に相応しい切なさを感じさせるメロディや、人の出会いと別れに希望を見出すような歌詞がとても印象的です。

乃木坂46の楽曲を愛する1個人の願望を言わせてもらえば、ぜひともこの楽曲を「THE FIRST TAKE」で聴いてみたい。だれかの卒業記念でも良いし、「やさしいだけなら」のように歌唱力に定評があるメンバーのユニットとしてのパフォーマンスでも良い。乃木坂46の楽曲のなかで人気投票1位を獲得したことがあるこの曲をもっとたくさんの人に知ってほしいと思います。

以上、「乃木坂46 × THE FIRST TAKE = 無双」でした!!

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