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どうせ外出られないんだし”ちょっとだけ”絵が上手くなるかもしれない話しない?

ライフハック系と自己啓発系の記事ばっかり流れてきてすっかりつまんなくなっちゃってやめてたnoteですが、せっかくなんでなんか書きます。

ところで、みなさんは、絵、上手くなりたいですか?

大体の人が下手よりはうまい方がいいと答えると思うんですが、実際なかなかうまくならない。

練習しても上手くならない。そんな人も多いかと思います。

結論を言うと「これをやれば誰でもうまくなります!」みたいなインチキダイエットサプリみたいなものはありません。そんなもんがあったら僕が試してます。

上手くなるための攻略法、そんな都合のいいものはありません。

ただ「絵が上手くならない」と言ってる人にはいくつか共通点があることは事実です。

上手くなるための方法って僕自身も実はよくわかりません。難解なり。ただ「上手くなること」には確実に貢献していないであろうクセ、つまり上手くなることを阻害しているであろうクセならいくつかあるようなのです。その上手くなることを阻害するクセを改善することができれば、いきなり「上手くなる」とまではいかなくとも”相対的に”上手くなる可能性は上がるのではないか、ということは言えそう。

もちろん、プロはデッサンを1000枚以上やってる、とか、一日8時間の練習を最低3年やってる、とか。「コツコツと積み重ねる」系の過程の有無みたいな差はあるんだけど今はそういう時間のかかる修行的な要素は忘れてください。「まずは10,000時間描け」って言っちゃったらそこで話終わっちゃうし。

「描きたいものの形態を的確に捉える」能力に論点を絞って言うと、絵が上手くならないと言う人の特徴は


・「描く」作業より「消す」作業が多い


これ。真っ先に目につくのがこれ。

すごーくシンプルな話、一回描いた線を消しすぎ。一本線を描いたら消します。あるいは一回の「描く」線の長さがすね毛並みに短い。とにかくになかなか画面の中の線の占める面積が増えていかない。

一発描きのパフォーマーを目指しているのなら話は別だけど普通に絵を完成させたいのなら描いていくことで画面の情報を増やしていかないと当然作品は完成に近づいてなど行きません。

バレーボールでいうならどんなに守備練習をやっても先に25点取らなければ勝てない。レシーブ(守備)というのは相手に「先に25点取らせない」ためのプレーなのでやはり本質は「先に25点取る」ことがありきなわけです。これがバレーボールのルールにおける「理」というやつ。

絵もスポーツやゲームと同じで「理」にかなった作業というものがあるわけです。絵の「理」にかなった作業とは何か、

それは「描く」こと。

描いて頭の中にあるアウトプットしたい情報と目の前の画面の情報を近づけていくこと。これが作品を完成に近づけていくということ。この頭の中にあるイメージ、情報と目の前にある画面に描かれているものを近づけることが上手い人のことを絵を描くのが上手い人と言って差し障りないかと思います。

画面を完成に近づけていくために必要な作業とは何か、

そう、「描く」しかない。描くことでしか画面に情報を足していくことはできないわけです。

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手前味噌ですけど自作のデッサン、金魚の輪郭の周囲にうっすらと形をとるための鉛筆の跡が見えると思います。まあこれ、線を消すなと言っておいて線を消した跡なんですけどね(は?)

いやいや、言ってることと矛盾してるようだけど、消す作業に入る前にモチーフの形を探るための線で画面を一通り汚した後、モチーフの適切な形、輪郭が見えてきたのでその段階でいらない線を消した状態、それがこの画像です。つまりめちゃくちゃ「描いて」るんです。

描いて画面に形を削りだしていく感覚。

描きながら形をとる感覚。

この感覚を初級者のうちは身につけた方がいい。

消すな、描け

「消す」のは上手くなってから。それくらいの心構えでもいいかもしれません。


実際には構図理論だったり、色彩感覚だったり、上手くならない人の特徴って他にも色々あるんですが一番簡単に改善できるのが上記のことだと思うんですよね。「感覚」とか「意識」みたいな曖昧なものと違って「描く、消す」って具体的な行為だから、やる、やらないを可視化できる。これ精神医学の世界でも用いられている方法なのですが、何か今の自分を変えたいとき絶対にしてはならないのが「決意」です。なぜなら変えるべきなのは「心」ではなく「行為」だから。

所謂お絵かきクラスタ系が「下手でも絵を楽しむ気持ちを忘れないで」みたいな決まり文句をよく口にするけど僕はこれ割と反対なんです。おそらくだけど「下手だけど楽しむ」って「上手くなる」ことより少しだけ難しい気がする。実際僕は10代のころから絵を描いてきて楽しいことなんかほとんどない(やめてしまえ)

下手ってことはできないことの方が多いわけです。

その状態を楽しむ?

どうやって?

やりたいのに技術がないからできない、ただただイライラする。

それだったら上手くなっちゃう方が少しだけ早い。

僕の立場はそれです。楽しむって何?について過去記事を張っておきます。お暇ならどうぞ。


自然に楽しめるのならそれに越したことはないかもしれないのですが「下手な自分」を楽しめないのならそれを無理に楽しむ必要はない。

そう、「心」を変える必要はない、何故なら変えるべきは「行為」だからです。

実は上手くならない人に一番共通している点はここだったりします。

心にこだわりすぎ。

楽しくなくてもええがな。

上手くなっちゃえば勝ちなんだから(だから上手くなるのが難しい、っつってんだろ)

何かを楽しめるのも楽しめないのも理由なんざねぇわな


生きることで精いっぱいです。