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【国宝語り】関西地方4・奈良県の国宝

関西地方の国宝の中から、今回は奈良県の国宝を紹介します。
奈良県と言えば国宝、国宝と言えば奈良というくらい国宝を見るために何度訪れたかわかりません。そのたびに奈良県各地に残る歴史や文化の奥深さに触れることもできて、国宝探訪をするには最高の場所です。
奈良県の国宝の特徴は何と言っても仏像や神像などの彫刻が多いということです。国宝の彫刻のうち半分以上が奈良県にあります。東大寺の大仏さまや興福寺の阿修羅像のように、誰もが知ってる、とても人気のある仏像もあります。最古の木造建築がある法隆寺をはじめ建築も多いです。
美術館・博物館ではなく、神社仏閣で見ることができる国宝が多いので、常時公開またはご開帳など定期的に公開されることが多く、比較的見る機会に恵まれています。一方で、仏像に多いのですが、近寄れなかったり、全体を見られない、お堂が暗くて見にくいなどのデメリットもあります。

奈良県の国宝のうち特に好きなのは室生寺の五重塔です。国宝の五重塔で最小でありながら、軒の深い軽やかな姿は印象的で、一見の価値があると思います。何度訪れても時間が許す限り見てしまいます。

室生寺五重塔

東大寺の戒壇堂にいらっしゃる四天王立像も渋い顔立ちと力強い立ち姿が好きです。力強いと言えば、同じく東大寺の執金剛神立像や南大門の金剛力士像も、その力強さに圧倒されました。

他に印象に残っているのは高松塚古墳の壁画です。鮮やかな色彩に驚きました。子島寺のいわゆる子島曼荼羅は非常に緻密に仏様等が描かれていて、近づくにつれて感動で鳥肌が立った記憶があります。
春日大社の宝物である太刀や鎧などの武具は何件も国宝に指定されていますが、どれも保存状態が良く、素晴らしいものです。特に好きなのは籠手です。

中宮寺の天寿国繍帳、當麻寺の綴織當麻曼荼羅図など糸や布で作られたものが長い年月を経ても見ることができることに感動しました。

奈良県は奈良市内の中心地は交通網が発達していて困りませんが、奈良市郊外や奈良市以外となると、交通の便がよくないため、効率よく回るのが難しいです。見るのに少し苦労するくらいが記憶にも残りますし、国宝探訪の醍醐味だとも思うので、奈良県に行くときは奈良市中心地以外でもぜひ国宝探訪をしてみてください。

※タイトルの上の画像は法隆寺です。

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