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Xやnoteで大人気! 約12万人を笑わせるやーこさんは荒ぶる魂の持ち主だった!?

國學院大學メディアnote担当が気になるあの人とお話してみた!日常の出来事をユーモアたっぷりにつづっているnoteクリエイターさんをご存知でしょうか?読むと笑いが止まらなくなる作品を生み出しているやーこさんとお話してみました。

——なぜ國學院大學メディアnoteをフォローしてくれたのですか?

國學院大學メディアnoteさんが「#私の学び直し」という企画を展開されていて、それが目に留まりました。掲載記事を読んでみたらとてもおもしろかったので、フォローさせていただきました。たとえば「編集者の視点で、生物学を見てみたら。異色のネコ研究家・服部円さんの軌跡と探求」は、自分もネコを飼っているので、とてもおもしろく拝読しました。


やーこさんのご自宅で飼われている猫たち

そのほかにも、國學院大學はちょっと身近な存在でもあり……。私はスポーツチャンバラのサブインストラクターをやっているのですが、過去に國學院大學の学生さんが練習に来てくれ、しかもとても強くて、そんなこんなで大学名にはなじみがありました。

——スポーツチャンバラ!? 興味をそそられますが、それはまた後ほど。
まずはやーこさんご自身のお話をうかがいます。
やーこさんはX(旧Twitter)やnoteでのひねりの効いた笑いの投稿が大人気ですが、文章を書くことはもともとお好きだったのですか?

文章を書くことは小学生の時から好きでした。心にもないことを書き、いい点をもらうなどの悪行を働く事もありました(笑)。でも、文体が爺さんぽいとよく言われていました。「のっぴきならない」とか、作文に入れていたので。おそらく『水戸黄門』とかの影響じゃないかと。

——やーこさんの作品は、対象物から一歩引いたような客観的な書き方が印象的ですね。

それはたぶん、大学で受けた授業が影響しています。原稿用紙半分ぐらいの文字数で、感情を入れずに出来事のみを書くという講義がありまして、あの経験がいま、すごく活きているんじゃないかなと思っています。

——淡々とした文体で、とんでもない事件も笑いに変えてしまう筆力はさすがです。Xやnoteで文章を書くようになったのはいつからですか?

えーと……1年前くらいからですね。

——1年でXのフォロワー11.9万人!
何かバズった投稿があったんでしょうか。

2022年1月に、自分が作った雪だるまの写真を載せたら、多くの方に見ていただけて。テレビでも取り上げていただいたんです。

これがその投稿。なんと5.1万いいね! こりゃバズります。

その後に「カツアゲにあった話」という文章をアップしたら、それがまたいろんな方に見ていただけて、フォロワーさんも増えたんです。まとめサイトにアップしてくれる方もいたりして、今に至るという感じです。ありがたいです。

——ネットニュースでもよく取り上げられていますよね。さらに2023年5月には、ネット上で書いた作品をまとめた書籍『猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました』(KADOKAWA)が出版されました。

ずっとXのDM欄をいじっておらず初期設定のまま放置して閉じていたのですが、暇を持て余し、「変なDMが来てもそれはそれでおもしろいかも」と思い立ち開放したら、KADOKAWAのご担当者から「本を出しませんか」というDMが来まして……。新種の詐欺かなと思いましたが、調べたら本物でした。とてもありがたいことです。


「猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました」

——トントン拍子すぎますね。前世で善行を積んだんでしょうか。

前世の私に感謝しかないですね。

——しかし週1更新だとしても結構大変ではと思いますが……。
  ネタ切れとかはないんですか?

いやぁ~、ほんと毎週いきあたりばったりですよ。でも、マジメに言いますと、もともと書くのが好きなので、誰も見てくれないとしても、自分が好きなことを書いていこうという気持ちが根底にあるのと、やっぱりコメントをいただけるのがうれしくて。
「気持ちが落ち込んでいたのですが読んだら笑えました」「なんか悩みとかどうでもよくなりました」というコメントをくださる方もいて、少しは人のお役に立てているのかな……などと思ったりして。
Xやnoteではいただくコメントもおもしろく、それが見たいというのと、私の文章を絵にしてくれる栖周さんのイラストを見るのも、それもまた楽しみなんです。

『猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました』に掲載されている、
栖周さんのイラスト。独特のタッチでやーこワールドを描く。

中には「コメントしたいがために、noteに登録しました」と言ってくださる方もいらっしゃって、そういう方たちの声が継続のモチベーションになっています。

住んでいる街に奇抜な人がとても多くて、ネタには困りません。でも、奇抜なだけじゃなくアブナイ人も多いので(例:露出狂との遭遇)、昔何かあったときにいざとなったら、苦肉の策ではり倒せるよう剣道を習いたいと思ったところ、家庭の事情でスポーツチャンバラになりました。

——そうそう、スポーツチャンバラってなんですか?

物凄くざっくり言いますと昔のチャンバラごっこを元にしてスポーツにしたようなものです。エアーソフト剣を使い、面を付けて対戦し、相手の身体のどこかに1本当てたら勝ちというルールです。
 
中学生の頃、剣道をやりたいと親に言ったら「防具が高いからダメ」と。そのとき折よくテレビでスポーツチャンバラが流れたんです。「これならいいんじゃない?」ってことになり、近くの教室を探して習い始めました。実は、奇跡的に世界チャンピオンになった事もあります。照れくさいんで、あんまり人には言ってないですが……。
 
今も続けていて、インストラクターの資格も取りました。週2回ほど、教室でサブインストラクターとして、指導しています。そのほかにも、「太極梅花螳螂拳たいきょくばいかとうろうけん」や銃の先に刀を装着した武器を木で模したもので突く「銃剣道じゅうけんどう」、短い竹刀で突き合う「短剣道たんけんどう」など、いざという時の為に武術をいろいろと習っています。今、銃剣道と短剣道はお休みしてますけど。


やーこさんが実際に使用しているスポーツチャンバラの道具

——めちゃくちゃ“闘う人”ですね。荒ぶる魂……。
ほかに夢中になっていることはありますか?

そうですねぇ、酒を飲んで肉を食うことですかね。酒はとくにドイツビールが好きです。割と重い系が好きです。肉は豚が好き……いや、牛も、鶏も……ああ、最近鹿を食べておいしいなぁと思ったので鹿も。まあ、なんでも好きです。全部おいしいです(笑)。こうやって話すと武器振り回すは酒飲むは肉を食らうはで、何かの戦国武将みたいですね。

——パワーの源を見た気がします。さて、國學院大學メディアnoteの企画「#私の学び直し」に注目してくださってありがとうございます。
やーこさんが学び直しをしたいことはありますか?

中国語ですかね。小学生の時、母の友人の中国の方に中国語を教えてもらっていました。最近、空いた時間にもう一度学び直そうと思いまして、ボソボソと中国語を話す練習をしていたら、遊びに来ていた近所の人から「呪文みたいで怖い」と苦情が入り、ちょっと休んでいますが(笑)。
 
屋外で太極梅花螳螂拳たいきょくばいかとうろうけんを練習してる時、下手すると通報されるので、中国武術っぽいカンフー服を着るんです。必死に「大丈夫だよ〜、喧嘩じゃないよ〜、武術の練習ですよ〜」とアピールしています。そうすると今度は、中国の人が仲間だと思ってめちゃくちゃ話しかけてくるので、中国語を話せたらいいなと思いまして。それで学び直ししてみようかと。

——理由が「中国関係のビジネスをしたい」とかではないところが、さすがやーこさんです。
さて、今年は本も出されていろいろなお話があちこちから来ているかと思いますが、今後の展望を教えてください。

そうですね、今後も書いた文章が本になったらうれしいなと思っています。そして、そこで得た収入を、保護猫や保護犬などの団体に寄付できたらいいなあと思います。

——すばらしい。文章がおもしろい方はお話もおもしろいことを再認識しました。
これからも楽しいコンテンツでたくさんの人を笑顔にしてください。
ありがとうございました。

今後、やーこさんとは國學院大學メディアnoteの共創クリエイターとして、さまざまなコラボ企画でご一緒する予定です。どうぞお楽しみに!

やーこ
Xのフォロワー11.9万人の人気作家。
日常に転がるあれこれを、ドライブ感あふれる筆致でユーモアたっぷりに描く。好きな作家は、梨木香歩、原田宗典、原田マハ、町田康、さくらももこ、森見登美彦。
note  https://note.com/8_5_/
X(旧Twitter)  https://twitter.com/yalalalalalala

取材・文:有川美紀子 編集:篠宮奈々子(DECO) 
企画制作:國學院大學