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ドラハイ 感激記

皆さん、おはこんばんちは。

10月16日㈰、舞台劇「ドラマチックハイスクール」(略してドラハイ)を観劇して参りました!


ドラマチックハイスクール


今回は、その「感激記」を書きたいと思います。
あ、↑「かんげきき」は、「観劇記」の誤変換じゃありませんよ。観終わってもう、大感激して帰って来ましたので、「感激」した「記録」でございます!

書き始めたら思った以上の大作になってしまい、書き上げるまで時間がかかってしまいました😆

星名美怜ちゃん初の単独主演

この「ドラマチックハイスクール」は私の推しメン、私立恵比寿中学(エビ中)メンバー星名美怜ちゃん初の単独主演(座長公演)となる舞台劇で、2022年10月7日(金)~10月16日(日)東京・品川プリンスホテル クラブeXにて上演されました。
私はいつも、舞台公演は千穐楽を観に行くと決めています。そこまでやって来た演技もこなれていますし、最後なので熱の籠もった舞台になることは間違いありませんから。

今回も、千穐楽公演のチケットが取れて、本当に良かったです。

品川プリンスホテル クラブeX


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筋書きのないドラマ

実はこの舞台、なんと筋書が存在しません! 
いやいや、それじゃ全てがアドリブなんかい! ということになってしまいますね😅

そうじゃなくて、予め用意された脚本が存在せず、あらすじも仮、キャラクター設定も仮からスタート。
美怜ちゃんも加えた14名の俳優が、稽古場で構成演出の川尻恵太さんと理想の学校生活を語り合いながら台本を作り上げていくという、極めて珍しい舞台劇なのです。

スタッフ・キャスト

【構成演出】
川尻恵太(SUGARBOY)
【役名:出演】
結城芽衣子:星名美怜(私立恵比寿中学)
金城徹太:佐奈宏紀
加藤清海:田村升吾
鈴木祐実:田島芽瑠(元HKT48)
南沢花蓮:風見和香(私立恵比寿中学)
木戸あずさ:鈴本美愉(元欅坂46)
笠松楓:草地稜之(円神)
林原波留:中本大賀(円神)
鹿目詩織:後藤萌咲(元AKB48)
森本時生:福島海太
成田武虎:村田 充
朝妻文慶:唐橋 充
稲垣樹利亜:馬場園 梓(元アジアン)
柴田邦男:なだぎ 武
(※文章及び画像の一部は、エイベックスが運営するイベント情報サイト「plus a/プラスエー」と、You Tubeで公開されている動画より引用させていただいています)

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動画集

スポット映像


稽古場メイキング①

 

稽古場メイキング②

 

公開ゲネプロ


舞台「ドラハイ」の特徴

この舞台。
脚本がなく、キャスト・スタッフがまず話し合うところから、どんな劇にしていくかを決めて行ったというのは上にも書きました。
構成演出の川尻さんは、元々こういう手法で舞台劇を作っていたらしいですね。

演技を学ぶ時のレッスンでは、設定だけを決めて後はその時の感性でセリフを付けていく「エチュード」という練習方法があります。この演劇はそれを発展させたものと言えると思います。

舞台演劇の醍醐味

これとは違う、ちゃんとした脚本のある演劇でも稽古を進めていく中でとか、本番が始まってお客さんの反応とかで、セリフが変わったりすることがあります。

それこそが、映像が記録されて永遠に変わることのないテレビドラマや映画とは決定的に違う舞台劇の醍醐味でして、私が舞台演劇を好きな理由はそこにあります。

劇団四季のようなロングラン公演だと、同じ演目を何回観ても新しい発見があります。

この「ドラマチックハイスクール」は制作する段階から、その舞台劇の面白さを狙った作品なんですね。

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独特なステージ形状

そして、この舞台劇の更に面白いところはステージの作りです。
普通のように四角く区切られた舞台が正面にあり、その前に客席が連なる劇場ではなく、品川プリンスホテル クラブeXは円形をしていて、せり出た舞台の周りを観客が囲んで観るという作りになっています。


私の席はCブロック4列目17番、指差した辺りでした。そこから見た舞台が、こんな感じです。

上演中の写真撮影はもちろん禁止ですが、始まる前にちょっとだけ😉


ぐるっと舞台を囲んでいるので、どの席も普通の劇場より演者を近くに感じると思います。

そして円形の部分は回転したり、少し上下しますので、場所によって「見にくかった」という不満を解消してくれています。


通路を通る演出

しかも、AブロックとBブロックの間、BブロックとCブロックの間にある通路を役者さん達が何度も通って演技するので、その通路脇の席に当たった人は超ラッキーですね〜!

私の席も、正面横手のハケ口を出入りする役者さん達との距離が3〜4m程でしたので、間近に感じられました。

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みれりーずと現場交流

私が座った隣りの席は、男性でした。
知り合いの現場仲間の人と言葉を交わされていて、聞き耳を立てていた訳じゃありませんが、
「初めてのCブロック…」
「美怜ちゃんが…」
といった話の内容が聞こえ、
「へぇ、もう何度か観てるんだ、しかも美怜ちゃん推し?」

もし、それが聞こえてなくても、せっかく隣り同士になったので話しかけようと思ってましたので、声をかけてみました。

するとその方は「がみがみ」さんというHNで、なんと北海道からの遠征!
しかも、その日でなんとなんと11回目の観劇だとか!!
いやー、びっくりです。

私はいつものピンクの現場参戦ユニフォームを着て行ってました。
すると、ロビーをウロウロしてた頃からそれを認知してくださっていて、同じ「みれりーず」(美怜ちゃん推しの総称)として話が盛り上がり、Twitter垢を交換しました。

しかも、もう10回もご覧になっているので、この後に書くシーンごとの感想にも役立つお話を聞けました😆

また、がみがみさんのTwitterにつぶやいてある内容からも、記憶が甦った項目がありました。

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▼▼ネタバレ感想▼▼


ではでは。
ストーリーを追って感想を書いて行きたいと思いますが、それには思いっきりネタバレしなければなりません。

一応、私が観に行った16日が千穐楽でしたので、まだ観てない人へのネタバレは心配ない訳です。

が、それでもまだ再演を期待してとか、盤化された時のためにネタバレ知りたくないという方は、↑上の目次まで戻り「ネタバレ終了」までジャンプしてください😉



ここから、ネタバレです!





思い出す限り、印象に残ったシーンと感想を書いて行きます。
一応、アーカイブ配信も見ながら書きますが、日程によってアドリブがあったり、脚本が微妙に変わっている部分もあるみたいです。

また、人物同士の関係を説明するため、シーンのつながりを飛ばして書いている部分もあります。

「そこはこうだったよ」と気がついた方は、コメント欄で指摘してくださるとありがたいです。
なにそつ(関内デビル・カム姉さん(草))、よろしくお願いいたします。

芽衣子入学

私立春風高校に入学してきた芽衣子。中学も一緒だったあずさと同じ1年D組に。
しかし、漫画家を目指している芽衣子は、中学の時に漫画を描いていることを友達に馬鹿にされたトラウマがあり、自分が漫画を描いていることはナイショにしてほしい、とあずさに頼む。

美怜のセーラー服。25歳でもまだまだ似合ってます!
惚れ直し!

鈴本美愉ちゃん

あずさ役の鈴本美愉ちゃんは、欅坂46時代のことは全く知らないんですがこの娘、美人です。
BLボーイズラブヲタクという役柄で眼鏡をかけてるんですが、私は眼鏡っ娘が好きなので好印象でした。


森本先生のスローガン

入学後のクラス初顔合わせ。
担任の森本先生が「一年間のスローガン」を発表します。
がみがみさんによるとそれは毎回公演ごとに違っていたそうです。
森本先生役の福島さん、滑舌がイマイチ(スミマセン!)だし、頼りなさげで、クラスの生徒からのイジられキャラが似合ってました!


誰かが誰かに恋をする瞬間

その顔合わせの自己紹介で、医者を目指している柴田は担任の森本先生を含め、クラスの皆んなが自分よりIQが低く、この学校で学ぶことは何もないと、こき下ろして大騒ぎに!

しかしその瞬間、DHS24というグループでアイドル活動をしている花蓮が「遅れてすいません!」と遅刻して教室に入って来て、スローモーションがかかります!
(つまり、皆んながゆっくり演技する(笑))。

芽衣子のナレーション
「私はこの時、誰かが誰かに恋をする瞬間を初めて見ました」
つまり、柴田は花蓮に一目惚れしてしまったのです。

なだぎ武さん

柴田役のなだぎ武さん、やっぱり演技メチャクチャ上手いです!


風見和香ちゃん

花蓮役の、ののか丸!
普段はストレートヘアなんですが、役作りでクルクルに髪を巻いてて、メチャクチャ可愛かった!
アイドルグループの“DHS24”という名称は「ドラマチックハイスクール」の頭文字ですね。
瞳はキラキラだし、演技もなかなかのもんだし、この娘はホント大物ですよ~!

↑ローマ字の苗字が「Kazama」になってるのはご愛嬌ということで…😆


芽衣子の決意

顔合わせで当たり障りのない自己紹介をした芽衣子ですが、独白ナレーションでこの高校生活を漫画に描くことを誓います。
タイトルは「ドラマチックハイスクール」。
そしてこの決意が、ラストに起こる大事件の解決策となる重要な伏線となっています。

運動会クラス対抗リレー

運動会での一幕。
アンカーに選ばれていた加藤が芽衣子と交通事故に遭ってしまい、代わりにアンカーとなった柴田が、鈴木からのバトンの受け渡しに難癖(笑)を付けて窮地に!

しかし、入学式で煙草を吸ってて停学になっていた成田が突然登校し、猛烈な足の速さを見せてD組が優勝!
そしてなんと、花蓮が成田のことを「やったね、お兄ちゃん!」と呼び、二人が実は双子の兄妹だったことが判明!
苗字が違うのは、花蓮が芸名だからだそう。
この時の成田はカッコ良かった!

村田充さん

っていうか、成田役の村田充さんが、全体通してもうカッコ良すぎです。


カップル①『加藤&芽衣子』

時が経つにつれて、いくつかのカップルが出来てきます。

『加藤&芽衣子』
加藤は常時ビデオカメラを回して日常を撮っていて、芽衣子と「卒業する時に編集して渡す」と指切り。
そして、芽衣子が描いている漫画を将来、自分が監督して映画にすると約束します。

しかし…彼がカメラを回しているのには大きな秘密があり、ラストに起こる大事件とその結末に繋がる伏線となっているのです。

田村升吾さん

加藤役の田村さん、爽やか好青年で、役柄がよく似合ってます!


悲劇の伏線

別のシーン。
芽衣子に台本を渡し、セリフを言わせてカメラを回す加藤。
「私、○○君のことが好きなんだ。だから、付き合ってほしい」
しかし、何故か加藤は撮るのを止め、「○○君じゃなく、加藤君でお願い!」と頼み、その通りにセリフを言う芽衣子を加藤は撮影したのですが…。
これが後で、ちょっとした悲劇を生んでしまうのが切ないんです。

登場人物一人一人が持っている性格や個性にそれぞれドラマがあって、物語に奥深さを与えていますね〜。

カップル②『金城&詩織』

金城は首席で春風高校に合格。大富豪の家系で、学校へはリムジン通い(草)。
入学時の自己紹介で
「開校以来初の、一年生での生徒会長を目指す」
と宣言し、本当に(政治力も駆使して(笑))、生徒会長に当選。
2年生では「教頭並み」の権力を持ち、3年生では「ほぼほぼ校長」の権力で、三年連続の生徒会長を務めます。

詩織は入学式の日に
「どうか、イケメンがいますように!」
とつぶやきながらやって来たハイスペック女子。
そんな詩織が、金城に惹かれるのは当然!

しかし、金城を愛しているが故に、ある勘違いから詩織は大きなミスを犯してしまい、それがラストに起こる大事件の銃爪ひきがねになってしまうのです。


カップル③『笠松&鈴木』

笠松は野球、鈴木はバスケットと二人ともスポーツマン。この二人、最初は反りが合わずに衝突してばかりいましたが、それぞれが抱える傷みを知ることでドラマが生まれます!

笠松は中学時代、全国大会の決勝まで進んだ学校のエースピッチャーでしたが、最終回に押出しデッドボールでサヨナラ負け。そこから、人に向けてボールを投げられない「イップス」に罹ってしまっていたのです。


鈴木はバスケ選手として部活に励んでいましたが「左膝十字靭帯断裂」という大怪我で退部を余儀なくされます。

芽瑠ちゃんは地元ですからHKT48の頃から知っていますが、こんなに演技が上手かったんだな、と感心しました😉

なだぎvs田島

鈴木が左膝の治療のため、芽衣子についてきて貰った病院は、なんと柴田の父が経営する病院。
柴田の父を演じるのは、なだぎさんの一人二役。このシーンで、なだぎさんと鈴木役の芽瑠ちゃんのやり取りが、漫才みたいに面白くてサイコーでした!

失意のうちに病院を出た鈴木と、偶然通りかかった笠松。
ここでもぶつかり合ってしまう二人でしたが、鈴木がひったくり犯にバッグを奪われ、その犯人に向けて笠松がボールを投げて見事に命中! バッグを取り戻します。

これがきっかけで笠松はイップスを克服し、野球部に復帰するのでした。
後のシーンで笠松は鈴木に「俺が来年、必ずお前を甲子園に連れて行く。そうしたら、俺と付き合ってほしい」と告白するのでした。

まるで「タッチ」を見てるかのようなセリフ!(笑) 

カップル④『波留&樹利亜』

この二人にもドラマがあります。何となく気が合っていつも一緒に帰ったりしてたある日、樹利亜が「なぁ、うちら、もうそろそろ付き合わへん?」と告ります。


しかし、波留は真剣な顔で、「実は僕…」と、ある「理由」を打ち明けるんですが、このシーンの演出が上手かった!
場面設定が踏切の近くで、波留が理由を喋ろうとする時に電車の通過音が大きくなり、観客には何を言っているのか聞こえなかったのです。

電車が通り過ぎた後、樹利亜が「ほうか、そうなんや。ほな、しゃあないなぁ」と呟き、そこから二人は「友情」を育んで行くことになるのです。
その「理由」とは…
それはまた後ほど、それが明らかになるシーンで😉

カップル(?)⑤『文慶&あずさ』

文慶ぶんけいは、その名の通り文系男子。加藤とは小学校からの同級生で、お互いをリスペクトしています。

それ故、加藤が背負ってしまったある秘密を、最初に打ち明けたのも文慶でした。
そこから文慶は加藤を見守り続け、ラストに起きる大事件をあずさと共に解決に導く重要な役割も果たすのです。

あずさと文慶はヲタク系同士で気が合いそうなんですが、あずさは「BLボーイズラブ」好き、つまり男同士のカップルを観察するのが好きなので、男子を恋愛対象とは思っていない。
だからこの二人は、恋愛カップルとしては成立していないのです。
図書館で、選んだ同じ本を奪い合うシーンが面白かった!

文化祭の出し物

文化祭の話し合いで、何の出し物をやるか、男子と女子(中心は笠松と鈴木)がもめている。
男子はメイド喫茶。(波留が「メイド服着たい!」というのも本人の秘密の伏線)。
女子は演劇の「ロミオとジュリエット」。
ほとんど喧嘩みたくなった時に、花蓮が「もうやめて! あんまり学校に来れないから、文化祭楽しみにしてたのに…。皆んな仲良くして!」と泣いてしまう。

ここで成田が「お前らグダグダ言ってんじゃねぇ!」と一喝。
「じゃ、成田君は何がやりたいの?」と聞かれて提案したのが…「段ボール乗り物」(草)

段ボールで作ったキャスター付きの馬、料金100円。当然、そんな物にバンバンお客さんが来るはずもなく、金城と詩織、成田と花蓮兄妹の身内しか乗らない。

花蓮を後ろに乗せ、成田が「どこ行きたい?」と聞くと、花蓮は「スピードの向こう側! 行け行け〜!」とノリノリで、芽衣子とあずさも「花蓮ちゃんが楽しそうで良かった」と一安心。

このシーンのラスト、
芽衣子「段ボール乗り物、今なら200円でーす」
あずさ「え、値上げしたの?」
芽衣子「てへ」
が面白かった。

夏祭り花火大会

カミナリ神社」の夏祭り花火大会。このシーンは見所いっぱい! 

クラスの皆んなで花火を見るぞと、森本先生の強制参加の指示で集まる。
女子は浴衣に着替えていて、可愛いかった!

但し、あずさだけは制服のまま。BL好きのヲタクで陰キャのあずさは、陽キャの女子たちからは敬遠されている。
しかし、そのあずさがラストの大事件を解決する手際の良さが、イメージを大逆転させます。この脚本は、こうした設定の上手さが光ります。

なだぎさんの独壇場

成田と花蓮兄妹。花蓮はひょっとこのお面を被ってて、「外しちゃダメ?」と成田に聞くが、アイドルでそこそこ人気になってるので「騒ぎになるからダメだ」と阻止。何か食べようと、肉の串焼きを注文するが、売り切れ。

そこへ柴田が鉄串に刺した肉の串焼きを2本持って登場!
もう、ここの一連の動きとやり取りは、なだぎさんの独壇場!
そして、串焼きを誰にも譲ろうとしない柴田を後ろから羽交い絞めにしてグルグル振り回す笠松!
公演ごとにその回る回数が増えていったようで、私が観た千穐楽では、笠松役の草地くんも「ちょっと、オレもヤバいです」とセリフじゃなく、マジで言ってました!

イジられキャラ全開

森本先生がお腹を下して、動きがおかしい。
「お祭りって、トイレが混むな」
金城と詩織が、落としたネックレスを見つけていい雰囲気になっているその時、草むらから出てきた先生は…
福島さんのイジられキャラ全開のシーンでした!

加藤の秘密

加藤が女子たちに、
「浴衣姿撮ってくれるって言ってたのに、何で来てくれなかったの〜?」と責められている。
「あ、忘れてた。ゴメン」と謝る加藤。

それを見ていた文慶は、「もう、あのことを言ってしまいましょう」と加藤の秘密を打ち明けようとするが、加藤はそれを拒み、掴み合いの喧嘩になってしまう。


それをあずさが止めに入り、2人にビンタを喰らわせて、「男子は仲良くして!」と、普段持ち歩いているスケッチブックを頭の上で開くと、そこには男子同士がチューしているイラストが…

加藤と文慶が喧嘩した理由はまだ謎のまま、それを止めに入ったあずさのBL好きキャラのフル開示、ここまででも充分盛り上がっているんですが…

自分だけ花火がよく見える、ちょっと高台(舞台の上にあるボックス席スペース)にいた柴田に、なんと雷が落ちた!

雷神らいじん様の伝説だ!」

カミナリ神社」という名前が伏線になっているわけですね。
それにしてもこの展開、息もつかせぬというのはまさにこのこと。

そしてこの柴田が雷に打たれるのも、ラストの大事件の伏線になっています。

修学旅行でカミングアウト

場面変わって修学旅行、京都の旅館。男子の部屋へ、女子たちがやってくる。
樹利亜のパンティ(豹柄 (草))が盗まれたと森本先生に訴え、男子のバッグの中身を調べる。
しかし、何故か波留だけは激しく拒む。鈴木が無理やりバッグを取り上げて中を調べると、なんと豹柄のパンティが…。

しかし、波留は「自分は盗んでいない」と言い、ここでとうとう自分の秘密を打ち明ける。

波留は、身体は男子だけれど心は女子、つまり「性同一性障害」だったのです。
踏切の前で樹利亜に打ち明けて以来、女同士として付き合って来た2人。豹柄のパンティも、お揃いで買ったものだったのです。

「こんな僕、嫌われるのが怖かった」と言う波留に、成田が、
「波留は、波留だろ? なら、それでいいじゃないか」
と言い、全員それに納得する。

そして、もう一度女子の部屋を探しに行こうと皆んなが出ていった後、樹利亜が「暑いな〜」とポケットから取り出して汗を拭いたのは…
豹柄のパンティでした😆

ここでも、成田がカッコ良すぎます。
また、それに同意して誰も波留を非難したりしないD組の皆んなも、なんて優しいんでしょう!


加藤の秘密が生んだ悲劇

ある日。
加藤が芽衣子に、「あの時の返事だけど…」と話しかけるが、芽衣子は何のことだかさっぱり分からない。
加藤は「君を幸せに出来るかどうか考えてた。でも、やっぱり僕は初めて会った時から結城が好きだったんだ」と告げるが、芽衣子は「直ぐに返事は出来ない…」と去っていく。
「告白されたと思ったのにな…」
と戸惑う加藤。

これは、↑上に書いた撮影するためのセリフだったことを、加藤は勘違いしていたのです。
但し、それは単なる勘違いではなく…
あぁ、ラストの大事件で明かされる加藤の秘密が、こんな悲劇を生むなんて…切なすぎます!

花蓮と金城、そして詩織

別のシーン。
花蓮が制服で歩いている。すると「可愛いねぇ、遊ばない?」とナンパ集団に絡まれる(と言っても、音声のみ)。
手を引っ張られ「やめてください!」と抵抗する花蓮に、偶然通りかかった金城が機転を利かせて「花蓮、待った?」と肩を抱く。
「なんだ、彼氏いるんじゃん」と去っていくナンパ集団(声だけ 草)。
「危なかったね、気をつけるんだよ」と帰ろうとする金城に、
「待って! 怖いから、一緒に帰って」と頼む花蓮。
金城「え? でも俺、鹿目と約束が…」
花蓮「お願い!」
金城「分かった、送ってくよ」(と、遅れるのを詩織に連絡)
花蓮「出来ればリムジンで…」
金城「乗りたかったんだ」(会場笑)
この様子を少し離れた高い所から、なんと詩織が偶然見てしまっていた。
「約束の30分前に連絡って…。え? …そういうこと?」
と疑心暗鬼にかられ、スマホで2人を写真に撮る詩織。
あぁ、この勘違いがラストの大事件の銃爪となってしまうのです。


芽衣子とあずさの友情

ある日。
女子+波留だけでお出掛け。初めてあずさも誘われました。
皆んなでプリクラを撮り、あずさも「こんなに笑ってる私、初めてかも」と楽しそう。

波留の服のコーディネート対決をしようという女子たちに、あずさはBLコミックを売ってる店に行きたいと分かれる。

それを追って残った芽衣子は、
「やっぱり漫画を書いてる趣味は、あずさしか分かってくれないかも…」と言うが、
「芽衣子の書いてる漫画はBLじゃないんだし、心配ないよ。それより、私の趣味を分かってくれてるのは芽衣子だけ。私は芽衣子に救われてる」と感謝するあずさ。

皆んなの所へ戻る前に、2人でプリクラを撮って友情を深めるこのシーン。
ほのぼのとしていて、良かったです。

美怜ちゃんの素

ところが!
私が観た千穐楽では、このシーンの最初で階段を上がる時に美怜ちゃんがつまづいて転び、スネを擦りむいて血が滲んでしまってました!

転んだ後、
「私って、こういうとこあるんだよね」
って、アドリブを言ってたのは、素の本人から出たセリフだったかも😆


花蓮の試練

3年生になったD組。
他の組はクラス替えがあるのに何故か(っていうか、劇の都合上(草))、D組だけは3年間同じ担任で、同じメンバー。

しかし…
花蓮の席だけが空いている…

森本先生は「南沢は、一身上の都合で暫く休学することになった。まだ期限も決まっていない」と告げ、皆んなは兄の成田に「どうして?」と聞くが、「ま、いろいろあってな」と曖昧な返事。

朝礼が終わり、臨時テストの採点用紙が配られると、森本先生は柴田にだけ居残るように伝える。
なんと、医学部受験を目指す柴田の成績が急降下。
「どうしたんだ?」
と心配する森本先生に柴田は、
「これは俺が悪いんじゃない。教師のお前が無能だからだ。俺は俺のやり方で生きていく!」
と森本先生のせいにして、教室のガラス窓を打ち割って出て行ってしまう。

笠松と鈴木 カップル成立

夏の甲子園を目指す、県大会決勝。笠松は9回2アウトまで一人のランナーも出さないパーフェクトピッチング。
しかし、27人目のバッターにホームランを打たれ、結局1-2で負けてしまった。
春風高校には、残念賞として鉛筆が贈られた(草)

「甲子園に行けたら、付き合ってくれと言うはずだったのに…。約束破ってゴメン」と謝る笠松。
でも鈴木は「そんなの関係ないし、約束を破ったのはそっちだから、私も約束を破る。笠松は次に私が言った言葉にうなづけばいい…。笠松、私と付き合って!」
「え? もう一回言って!」
「もう、すぐうなづけ、バカ!」
と、じゃれ合う笠松と鈴木。

最初は衝突しあっていたけど、お互いの傷みを理解し、優しさに触れることで惹かれ合った二人。
私はこの二人のやり取り、好きです!

クライマックスへの展開

ここからの展開が、この物語のクライマックスです!
金城が「花蓮ちゃんが学校を退学することになった、と校長に聞いた」と皆んなに報告。

詩織が花蓮に電話すると、花蓮も「理由はよくわかんないんだけど、事務所が行っちゃいけないって。芸能活動もやめなきゃいけなくなるかも…」と戸惑っている。

そこへあずさがやって来て、
「花蓮が休学しなければならなかった理由が分かった」
と報告する。
あずさが就職見学で出版社へ行った時、たまたま発売前の写真週刊誌「Wednesday」のゲラを見た。

花蓮休学の理由

そこには、花蓮と同級生・金城の2ショット写真が掲載されていたのだ!
それが発覚したため、事務所は花蓮に休学を指示していたのだ。

「これ、どういうこと?」と金城を責める詩織。
金城は「俺はやましいことはしてない。花蓮ちゃんに対してそんな気持ちはない」と弁明するが、そこへ柴田が現れて、
「どうしてお前は俺の大事なものをいつも奪っていくんだ!」と鉄串で金城を襲い、逃げていく。

あずさは文慶と、ゲラと一緒にかっぱらってきた出版社のパソコン(笑)で、IPアドレスを検索して写真を撮った犯人を突き止めようとする。
その姿を見た文慶は、
「あなたは敵に回してはいけない人だったんですね」
と驚嘆する。

柴田の暴走

柴田は校舎の屋上に上がり、「花蓮のことが頭から離れず、勉強が手につかない。もう生きていてもしょうがない!」と、告白。
今にも身を投げそうになる。

ここで説得する笠松や芽衣子のセリフが泣けるんですよね😢

心配するみんなの前に花蓮がやって来て、
「柴田く〜ん。私、柴田君のこと、好き〜!」
え? と皆んな驚くが、
「じゃな〜い!」と続いてガクッ(笑)
「嫌〜い、でもな〜い!」

花蓮「高校生活を思い出す時、柴田くんが必ずいる。柴田くんは私の人生の一部。だから勝手に死なないで。私はアイドルを頑張りたいから、誰とも付き合わない。でも、未来は誰にも分からない」

柴田「分かりました。私は必ず、花蓮ちゃんに相応しい人間になってみせる!」

そこへ、なんと柴田に2回目の雷が落ちた!

花蓮の優しさ

金城が、「ゲラは6000万と飛んで50円で回収した」と報告するが、出版社のサーバーにまだデータが残っているので、それを消去しなければダメ。

そこへあずさと文慶が現れ、IPアドレスを検索した結果、写真は詩織の携帯から送信されたことを突き止めた!

詩織は、金城が花蓮と浮気していると勘違いした自分が撮影したことを認める。

皆んなは詩織を責めるが、花蓮は
「詩織ちゃんは私が休んだ時もノートをキチンと取ってくれてた。許すとかじゃなく、詩織ちゃんを嫌いになれない!」
と詩織の手を取る。

雷神の化身・柴田

するとそこへ、雷に打たれた柴田が現れ、
「雷に打たれて私は目覚めた。我が手に宿れ、雷神のチカラ!」
とあずさがかっぱらってきたパソコンを操作し、出版社を含めた周囲2km内の電子データを、全て消去した!

皆んなが持っている携帯のデータも初期化されてしまったが、「これで出版社のデータも消えたはずだ!」と喜ぶ一同。

芽衣子の独白「こうして、『花蓮ちゃんWednesday事件』は幕を閉じた、はずでした。たった二人を除いて…」

加藤の真実

加藤は「ビデオカメラのデータが、全部消えてしまった…」と呆然とし、それを見つめる文慶。
学校生活は元に戻ったが、加藤はクラスのみんなとの約束や学校行事の予定を、ことごとく忘れるようになっていた。

文慶は加藤に、
「もう、あのことを言ってしまいましょう。あなたは忘れているかもしれないが、1年生の運動会前に遭った交通事故のため、日常生活は問題なく行えるのに、一晩寝ると1日の記憶を全て忘れてしまう『前向性健忘症』に罹っているんです!」
と打ち明け、教室の外で聞いていたクラスのみんなもそのことを知ってしまいます。

そのために加藤は、無くした記憶を補うため日常をビデオに撮りためていたのです。
しかし、夏祭りで記念撮影するのを忘れていたり、撮影のために芽衣子に言わせた告白のセリフを、本当にあったことと勘違いしていたりしたのは、そのためだったのです。

あずさの提案

記憶を補う3年間の映像が全て消えてしまい、途方に暮れる加藤。
すると、あずさが芽衣子に
「今こそ、あれの出番じゃない?」
と提案し、芽衣子は皆んなの前に内緒で描きためていた漫画「ドラマチックハイスクール」を取り出す。

ページをめくりながら、あんなこともあった、こんなこともあった、と読み返す皆んなは
「何で、これを描いてたのを内緒にしてたの?」
と芽衣子に聞き、芽衣子は中学時代に馬鹿にされたのが理由だったと打ち明ける。

コイツら結構いい奴

鈴木「バカね、誰もそんなこと思わないわよ。天才じゃん!」

あずさ「分かったでしょ、コイツら、結構いい奴らなんだよ」

加藤は漫画を幾度も読み返し、「この障害が治るか分からない。でも、結城に負けないくらい面白いものを作る映画監督に、俺は絶対なる。だから結城も漫画家になれ!」と指切りを交わすのです。

リアル校歌

卒業式。
雷に打たれて能力が回復し、医大に合格した柴田は最後の感想文発表で、「絶対に脳外科医になって、加藤の記憶障害を直して見せる」と誓います。

全員で校歌を歌い(劇のために作られた校歌を、本当に歌います!)、波乱万丈だったD組の学園生活も、終わりを迎えました。

数年後…

場面変わって、数年後。
今は漫画家デビューして人気作家となっている芽衣子のサイン会。

そこへ、笠松と鈴木のカップルがやって来ます。
(芽衣子が笠松に「プロポーズしたの?」と聞くが「まだしてない」と答える)

それに続いて、赤ん坊を抱いた金城と詩織のカップルや、クラスの仲間が次々にやって来ます。
小説家としてデビューしたという文慶。
今は別の男性と結婚した樹利亜は、なんとその旦那と波留とで3人暮らしをしているといいます。
人気絶頂のアイドル花蓮と、その警護SPをしている成田。
「私は今、手術中だった」と、脳を2つ持った柴田(草)。
一緒に来た森本先生は、担任してる生徒が芽衣子の大ファンなのでサインしてくれという。

D組全員勢揃い

最後にやってきたのは加藤。
芽衣子に
「新作漫画の映画化、おめでとう!」
と祝福するが、
「なにしらばっくれてるの。よろしくね、加藤監督!」
と握手する。

最後に、今は芽衣子のマネージャーをしているあずさが(スーツ姿がカッコいい!)やって来て、D組が全員勢揃いします。

芽衣子「じゃあ、久々に皆んな揃ったんで、ご飯でも行きますか!」
と、皆んなが舞台から引っ込んで行って、
「終」





▲▲ネタバレ終了!▲▲


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全体的な感想

全体的には、脚本がめちゃくちゃ良かったですね!

切なくて、甘酸っぱくて、驚きに満ち溢れ、そして最高に楽しい学園生活を描きながら、随所に張られている見事な伏線と、それが次々と回収されていく痛快なストーリー!

もし、この脚本を一人の作家が書いているとしたら、その人は野島伸司か岡田惠和か三谷幸喜か、そんな超一流の脚本家と肩を並べる天才として評価されているはずです。

しかし、この舞台は冒頭にも書いた通り、役者陣とスタッフ陣が話し合い、キャラ設定からストーリーまで、関わった人たち全員で作り上げて行ったものです。

登場人物一人一人が抱えている背景と、それを組み合わせたストーリーの素晴らしさは、
「お見事!」
としか言いようがありませんね。

千穐楽終演後の舞台挨拶。
座長の美怜ちゃんが涙を交えながら語ると、なだぎさんが
「もう今の挨拶で十分じゃない?」
というほど、素晴らしい挨拶でした。


その後、一人ずつ感想を語って行き、全員が、貴重で得難い経験をしたことが分かりました。

観ていた私達も、本当に素敵な学園生活を再体験させてもらった、そんな嬉しくて、有り難い想いでいっぱいです。

本当に、素晴らしかった!



🏫👧👨🏫👧👨🏫👧👨🏫


という訳で。

1万3200字超えと、とんでもない大作になってしまい、時間がかかってしまいましたが、しばらく後に読み返したら再び感激に浸れるんじゃないかと自画自賛しています(草)

ではでは。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
また逢えるから、この言葉が言えるんですよね。
ごきげんよう、さよならDestiny!

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