外出禁止から1ヶ月が経って思うこと

もう何日目、何日目と数えるのもちょっと重い気持ちになってしまうので、カウントしていくのをやめることにした。外出禁止の緊急事態宣言が出てから1ヶ月がたった。スペインでの1日あたりの感染者数、死者数の増加数は減少傾向にあり、また今週から一部の職業の人たちが職場復帰し、ピークを超えたような雰囲気になっている。実際、昨日街に出ると車の量も、人の量も増えていて、若干心配になる。減ったとはいえ、まだまだ数は多く、緩和が進みまた元に戻ってしまわないだろうか。

最初の頃はルーティーンを作ってそれに沿って生活すること、落ち込む気持ちを立て直すことに必死だったが、今は大分この生活に慣れてきた。逆に、外出禁止が解けた時に、元の生活にちゃんと戻れることを考えると、大変そうだなあ、とちょっとそれはそれで重い気持ちになるほど。部屋の中でできる運動も限られているので確実に体力も落ちてるし、人と話すとか、自分の仲良し以外を含めていろんな人との人付き合いをするとかの、心の体力も結構落ちている。時間の縛りが何もない中で生きていくのも結構なストレスだが、この24時間全て自分のコントロール下にある中から何かに縛られる生活に戻るのは結構大変だと思う。

ここ最近自分の作った料理を食べることに飽きるよね、と友達と話していたのだが、食に関していえば、今まで留学をしていた時には特に日本食が恋しいと思ったことはあまりなかったけれども、ここ数日猛烈に体が日本食を欲している。前に家族や友達が持ってきてくれた、だしの素やルーを使って、肉じゃがやハヤシライスを作って食べていて、それも美味しいのだけど、今やもう欲しているのは、もっとシンプルな素材の味。焼肉(レモンかけて食べたい)とか、刺身とか寿司とか、もっといえば、今一番食べたいのはうどん。素材の味、感じたい。なんだか、バターの味にうんざりし、トマトベースにもうんざりし、玉ねぎとほうれん草にもちょっとうんざりしてきた。なので、これまで海外で日本食レストランに行く人の気持ちが全くわからなかったけど、この外出禁止が終わったら、絶対にマドリッドかバルセロナの一番美味しい日本食レストランを探して行こうと決めた。もう一人でもいい。絶対行く。高くてもいい。今お金使ってないし。

あともう一つ、人は限られた状況に適応して工夫を結構すぐに生み出していくんだなあと感心。特にオンラインの活用法がこの外出禁止期間で格段に増えてる。外出禁止2週目くらいから、違う街の評判の良い家庭教師のオンライン授業を受けて始めているが、集団のオンライン授業は結構苦手な自分も1対1の家庭教師はかなりいいな、と感じる。家でもできるし、これ別に外出禁止が終わってからもこのスタイルで受講したいな、と思うくらい良い。電子書籍もこれまであまり読まなかったけど、スペインにいながら日本の本も読めるのもすごく便利だ。日本の友達から聞いて笑ってしまったのが、友達はZOOMでの合コンをやったらしい。全員が同じ話題で話さないといけなかったり、同時に話すと聞きづらい等の難点はかなり多いらしいが、違う都市にいる人も参加したらしく、確かに場所も関係ないしお金もかからないし実際の合コンよりかなり気楽だよな、と納得。限定した条件があればそれを乗り越える工夫、ビジネスがすぐに生まれるんですねえ〜。

なんだかいつになったら外出禁止が終わるのか、とか、夏にはどこかに行けるのかな、とか、先のことを考えても答えがないけれど、もうすぐ解除されるでしょ!と楽観的なスペイン人たちを見てると、そんなことないだろと心の中で突っ込みつつもちょっと明るい気持ちになる。リアリストでいながらも、楽観主義を忘れなれず生きていきたい。

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