人生にとって大切なこと K子さんへの手紙

(読了目安8分)

◎人生にとって大切なこと


人生にとって大切なことは、「人間としてどうか」です。
仕事がどうかとか、収入がどうかは、その次の話です。

「自分の機嫌を自分でとれるかどうか」

「大人の思考かどうか」

「自分がオリジナルブランドかどうか」

「愛をそそげるかどうか」

これらが大切です。



自分の中にある愛を見つけ、人間として自立しているか、これが人生にとって大切なことです。
あなたの中の愛を見つけられるかどうかは、「自分の中に愛がある(外側に愛はない)」と信じることから始まります。



たとえば「暗闇の中にオバケはいない」・・・みなさんはこれを信じられると思いますが、オバケが「いる」と信じている子どもが「いない」と信じなおすには時間がかかります。



「あなたの中に愛がある」・・・今のみなさんはこれを信じられないかもしれませんが、時間をかければ信じることができるようになります。



人生にとって大切なことは、「自分の中の愛を見つけられるかどうか」ということです。





◎K子さんへの手紙


ウーフジャパンという団体を通し、1週間ほどマスターの店に滞在したことがあるK子さんが、7年ぶりに恋愛の相談をしに来てくれました。
付き合って約1年の彼から「別れたい」と言われ「不安」になっているんだそうです。
話を聞いたあと、その場で助言をしたんですが、あらためて手紙を書いたんです。


以下、K子さんに書いた手紙です。
恋愛で悩むみなさんのためにも、K子さんの了承を得て掲載します。
なにかのヒントになれば嬉しいです。



K子さん

短期間にもかかわらず、わざわざ来てくれてありがとうございました。
同年代からの助言はある程度もらっているということなので、マスターは親世代の男性目線から、娘の幸せを願う気持ちではっきりと助言を書こうと思います。
思いつくまま短文を書きます。



まず、K子さんがマスターに連絡をくれたことを嬉しく感じました。
妻も久しぶりの連絡を受けて喜んでいます。
K子さんのような魅力的な女性が年上の男性に人生相談をすると、「飲みに行こう」と誘われたり、宗教やネットワークビジネスに誘われることもありえるので、そんなイヤな思いをしなくて済むという意味でも、マスターに相談してくれたのはいい選択だったと思います。



自分が成長すると、人を見る目が変わります。
たとえばマスターの仕事で言えば、10本ある包丁から、やりたい作業に対してどの包丁が適しているか、マスターはすぐに選ぶことができます。
それはこれまでの経験から、包丁を見ただけで、刃の厚み・材質・重心・砥ぎ角・刃渡りなどの違いを判断できるからです。
ただ、若い頃なら経験不足で、包丁の値段やメーカーの能書き、デザインだけで包丁を選んでしまったかもしれません。

「値段やメーカーの能書き、デザイン」というのは、人間関係で言えば、学歴や職歴、外見などで人を決めるのと似ています。
しかしそれをやっているうちは、「ハズレ」の包丁を選ぶこともありますし、たとえ結果的に「アタリ」の包丁だったとしても、自分で選んだ実感や喜びがなく、作業に対するワクワク感や充実感が得られないんです。


包丁の刃の厚み・材質・重心・砥ぎ角・刃渡りなどが、使う人や食材に対してどのように影響するかという「仕組み」を知らないと、全てが受け身になってしまうわけです。


結果的に、「切る」という作業はできますが、作業そのものに楽しさはありません。
人生で言えば、人間の心の「仕組み」を知らないと、人生が全て受け身になってしまうのと同じです。
パートナーの良さも悪さもわからないまま、うまくいかないことがあるとパートナーのせいにするだけの受け身の人生になってしまいます。


包丁選びのクイズをしてわかったと思いますが、「食材を切る作業を楽しく進めるのに適した包丁」があるように、「平和な生活を楽しく進めるのに適したパートナー」というのがあります。
K子さんは、包丁と同様、まだそこを理解できていない状態だと思います。
「高価な価格・メーカーの能書き・デザイン」などに注目しすぎると、本質を見失うので気をつけてください。



K子さんには、子どもの思考の部分が残っていて、今の段階では、安定した家庭を作ることは難しいと思います。
もちろんそれを恐れてなにもしないわけにはいかないと思います。


彼は「K子を幸せにしてあげられる自信がなくなった」と言っていたようですが、これについては、noteの「あなたを幸せにする人」を参考にしてください。


今の自分を客観的に見つめ直し、そんな自分に惚れる男性がどんな男性か見極めることが大切です。
今、K子さんが理想の自分になっているなら、ストレスはないはずです。
ストレスがあるなら、まず自分が理想の自分になる努力が必要です。
人の幸せにとって大切なことは、学歴や職歴ではなく、「愛をそそげるか」です。


人は日々「平和に暮らしたい・幸せになりたい」と考えて生きていますから、もし自分の考えが正しかったなら、現在のK子さんは幸せになっているはずです。
悩みがあるということは、過去の自分の考え方は間違えていたという「状況証拠」ですから、幸せになりたいなら、自分の考え方を変えていく必要があるわけです。



たとえば今のマスターが昔より平和に生活できているのは、自分の考え方が昔より愛に近づいたこと、つまり、なにが愛なのか判断する力が身に付いたことと、愛だと判断したことを実践できる度合いが以前より増えたからです。
簡単に言えば、昔のマスターには、タバコを吸うことが愛ではないということがわかりませんでした。
「オレってイケてね?こんなオレ、モテモテでしょ」みたいな感覚でしたから、恋愛が長く続くはずはありません。
今のK子さんにも、まだ愛を判断する力はないと感じました。
ただ、マスターがK子さんの年齢のとき、アラフィフのオヤジから「君の考え方は愛ではない」と言われても、それを素直に聞き、考えを変える実力もありませんでした。
つまり、やりたいようにしかできないということです。
ですから今は、マスターの助言は助言として聞き、あとはやりたいと思ったことを実践していいと思います。
厳しいことを書きますが、若いうちは「体験から学ぶ」しかないんだと思います。
そしていつか、「もう実際に体験するのは嫌だ」「歴史から学んで実践したい」と思ったら、またマスターに会いに来てください。
そのときはきっと、マスターの言葉も今より伝わるはずです。


K子さんは「彼と結婚できるなら仕事を辞めてもいい」と思っているみたいですが、それは、彼にそれだけの魅力があるからだと思います。
逆に、彼はK子さんと別れたいと言いました。
それは、K子さんには結婚相手としての魅力がないからです。

彼と結婚するにあたり、またはヨリをもどすにあたり、外国語も料理の腕も関係ないと思います。
K子さんはまだ自分を客観視できていないため、彼がなにを望んでいるかわからず、彼も、たとえそれを言ってもムダだと感じています。


彼は、K子さんとセックスできる限り、しばらくの間は離れませんが、だからと言って会うたびにセックスをしても彼が離れていく時間が少し伸びるだけです。
彼がK子さんから離れる理由は、最終的には、「セックスできるかどうか」ではありません。
ですから、別れのタイミングを伸ばすためだけに自分を安売りし、妊娠のリスクを増やしたり、次の恋愛ができなくなるリスクを増やすのは、もったいないことだと思います。


結論は、マスターの経験上、彼とやり直すことは不可能だと思います。
何度かやり直すことはできても、2人の実力で良好な関係はまだ実現できないと思います。


彼がK子さんと別れようとする理由は、過去にK子さんが彼氏をふったときの心境と「同じ質」だと思います。
もし今の彼が賢い人なら、「別れたい」と言っている以上、それが本質で、その気持ちは変わらないと思います。
また、「別れたい」と言った男性が、もしK子さんの行動によってその気持ちが揺らぐのであれば、「彼は意思の弱い人」ということになります。


K子さんが一層魅力的な女性になれば彼は戻ってきますが、K子さんが一層魅力的な女性になると、こんどはK子さんが彼に興味をなくします。
「今のK子さん」と、「成長したK子さん」が惚れる相手は違うからです。


人生は、次から次に「壁」にぶつかりますが、それらは努力で乗り越えられる壁であることがほとんどです。
努力をすることで充実感が生まれ、生きていることが楽しくなり、日常に感謝もできるようになります。
人間は、お互いを成長させるために通り過ぎなければならない相手がいます。



会社や社会では、仕事人としてどうかが問われることも多いですが、人間は仕事をするために生きているわけではなく、幸せになるために仕事をしています。
幸せにとって大切なことは、人間としてどうか、ということです。
仕事ができてもプライベートがダメな人が多くいますが、人間として愛をそそげるようになれば、仕事も楽しくなります。
つまり、人が先にやるべきなのは、「人間としてどうか」という部分に目を向けることです。


K子さんがすぐにできることは、今よりもさらに大きな心で、堂々と安定していることを心がけることだと思います。
心配事が多いと、心が不安定になり、視線や表情が不安定になりますから、人関関係の印象を悪くします。



今のK子さんには、大学時代のK子さんに対してマスターが感じた潜在能力はあります。
しかしまだ発揮されていないようです。
これからも自分を客観視し、自分を鍛えていってください。

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