ヨガ 4 変性意識 ヨガ・お酒・薬物

(読了目安9分)

ヨガは宗教の修行のひとつで、その目的は「愛と平和」です。
今流行の「商業ヨガ」で、愛と平和の実現が可能なのか、ヒントにしてください。


◎ヨガの先生がお酒飲みだったら


ヨガの先生は、「精神的な指導者」ですが、もし精神的な指導者が、お酒が好きで毎晩のように飲んでいたら、いざというときに適切な判断ができず、弟子たちを導くことができなくなります。


以前、「精神的指導者」のもとに数ヶ月間滞在した女性が、マスターに言ったんです。
「初日は良かったんですけどねえ・・・」と。
「初日は良かったんですけどねえ」の理由は、「初日は歓迎してもらってとても楽しく過ごせましたけど、あとの数ヶ月間は、晩酌のあとに夫婦のお互いの愚痴を聞かされるばかりだったんです」ということでした。


精神的指導者は、お酒を飲んで酔って愚痴っている場合ではなく、「お酒を飲まない幸せ」を伝えていくのが仕事だと思います。


お酒は、脳のリミッターを解除し、場合によっては、人にすごい力を発揮させることができる道具です。
「すごい力」というのは、以前書いた「変性意識状態」という状態です。
芸術家とか芸能人が安易に変性意識状態になろうとして、お酒や薬物に走りますよね。
お酒や薬物は、ある意味、新しいひらめきやカリスマ性の向上に役立つからです。
しかし・・・薬物に頼らないで、そこを極めていくのがヨガの役割です。
ヨガの指導者は、薬物に頼らず、自分の力でその領域に到達する必要があるはずですから、やっぱりお酒を飲んでる場合ではないんです。




◎変性意識 ヨガ・お酒・薬物


「変性意識状態」はなんでもありのすごい状態でしたよね。
神を見たり、覚醒感を味わったり、宇宙とつながったりできます。
また自分をもう一人の自分で見つめたりもできますし、幻覚や幻聴もあたりまえです。


そんなすごい変性意識状態を、ヨガなどの「瞑想」や、「薬物」に頼って目指す人がいます。
これは、お酒と同様に「中毒」になる可能性があるから気をつけてください。
今の一般レベルの知恵では、安全かつ自在にコントロールできるものではありません。


たとえば視力回復の「レーシック」です。
「視力」が上がって視界がクリアになれば気持ちいいですよね。
視力を上げるには、簡単に言えば目の表面を削ればいいんですが、視力を回復するために目の表面を削るなんて、昔なら「悪魔の手術」です。
昔の人にとっては、安全かつ自在にコントロールできるものではありませんでした。
一歩間違えれば失明するわけですから、「目の表面を削る」などと言葉にしただけで異常者扱いです。
「目の表面を削れば光の屈折率が変わって視力が回復する」この概念は昔からあったかもしれません、しかしその概念がほぼ安全に実現されたのはつい最近、21世紀の初頭でした。


「思考力」についても、レーシックと似たようなことが言えます。
「視力」と同様、「思考力」が上がって人生の目的がクリアになれば気持ちいいですよね。
思考レベルを上げるには、変性意識をコントロールできればいいんですが、薬物で簡単に手に入れようとしたら、一歩間違えれば中毒や廃人です。
ヨガの手法でも変性意識状態を手に入れることはできますが、実際は人間の個体差もあり、今の人類の知的レベルでは、安全かつ自在にコントロールすることは不可能です。
変性意識のコントロールがほぼ安全に実現されるのは、早くてもあと数十年かかります。


ということで、ヨガを利用して変性意識状態を追い求めても、全員が同じ場所にたどりつくことはできません。
レーシック同様、変性意識の技術の完成は専門家たちに任せ、完成したら、みんなで安全に変性意識を味わってもいいはずです。


長く愛されたいと願うみなさんに大切なことは、ヨガではなく、日常の中で生きていくことです。
マスターの「光の体験」は、まさに変性意識状態の体験でしたが、ヨガの訓練中ではなく、日常生活の中でのことです。
そもそも、日常でそんな体験をした人が、その快感を周囲にも味わってもらいたくていろいろと試行錯誤した結果が、瞑想をはじめとする「変性意識状態」を意図的に作り出す手法です。
特殊な手法を使えば変性意識への移行の確率は上がりますが、日々、誠実に生きていくことこそが本物の修行だと思ってください。
「生きること」そのものが修行なんです。


「変性意識状態」という分野では、日本だと「苫米地英人」という脳科学者(?)が有名です。
彼は、普通の人にはなかなか理解できない世界を、彼なりの言葉で表現しています。
ちなみに苫米地さんは、ヨガをやる人のことを「半分ジャンキー」と呼んでいました。
マスターは彼の考え方の全てに共感するわけではありませんが、「半分ジャンキー」という表現には共感する部分があります。




◎なぜ長く愛されないか


例外はあると思いますが、マスターの経験上、商業ヨガをやっている女性は男性と長く続かないことが多いです。
商業ヨガをやっているから男性と長く続かないのではなく、男性と長く続かない女性に商業ヨガをやる傾向がある、ということです。
「自分磨き」の一環ということで始めるようですが、商業ヨガでは、根本的な「短所・マイナス面・汚点」などを大きく改善することはできません。
本当の自分磨きというのは、商業ヨガでは達成できないものです。
また、長く愛される女性は、商業ヨガをやらなくても、美容と健康を保ち、人間関係もうまくこなし、自分の力で幸せを手に入れています。


ヨガをやる男性が少ないことからもわかるように、多くの男性はヨガに興味がありません。
男性が興味を持つことをやった方が、単純に考えて出会いは増えますし、男性を理解できるようになります。
ですから、もし選ぶなら、男性が興味を持つことをやってみることの方が、より愛に近いと言えます。


ヨガの講師、ヨガを習っている女性、これからやろうとしている女性・・・
マスターはこれまでに様々な女性の口から「ヨガ」という言葉を聞きました。
生活を共にした400人ほどのうち、20人ほどの女性が、多少なりとも商業ヨガを生活の中に取り入れていました。
それぞれにヨガをやる理由を話してくれましたが、ヨガが全てではなく、極論すれば、彼氏ができたり、1億円が当たったりすれば、ヨガよりも他にやりたいことがあるようでした。
長く愛する力を持つ男性は、そんな思考の女性に興味を持つことはありません。


◎なぜお金がかかるのか

ヨガはもともと宗教的なもので、「心」の問題を主眼にしたものです。
ですから、お金がかかるということ自体、ヨガの考え方から遠いような気がします。
良心的な教室はレッスン料が安いようですが、商業ヨガの色が濃いほど、レッスン料は高くなる傾向のようです。
マスターが思うのは、本来のヨガであれば、費用は無料、もしくは「好きなように払ってください」でいいはずです。
ヨガの施設を維持できる程度の収入と、後継者の教育ができれば充分だからです。
人類の進化や愛の具現に役に立つものなら、本来は無料です。
自分の子どもからお金を取って教える親なんていませんが、それと同じことです。


ただ、お金を払った方が本人が本気でやりますから、そういう意味ではお金のやり取りはあっていいんです。
マスターも、自分がヨガ教室を開くならお金はもらいます。
家族も子どももいますから、ちゃんともらいますよ。
しかし、仮に1時間3000円じゃ、お金がない人はヨガなんてできないですよね。
お金がなければ「本質」や「愛」に近づけないなんて、ちょっとヘンです。
ですから、お金がある人はヨガの未来のためにたくさん払えばいいですし、ない人は100円でもオッケーとか、そんなヨガ教室があれば本物・・・かもしれません。


まとめると、現在のヨガは「商業ヨガ」だからお金がかかるのは当然ですし、レッスン料が高いところほど商業色が強い傾向があるということです。



◎インド人はヨガをしない ブームは続く?


「ヨガ 1」で紹介した内容のとおり、ヨガの聖地と言われるリシケシという場所は、いまでは観光地化し、そこでヨガをやっているのはほぼ外国人だけだそうです。
日本で例えれば、空手の聖地で空手教室が開かれ、日本人指導者1人に対して、50人の生徒がほぼ外国人という状態です。
ヨガが女性にとっても本当にプラスになるものなら、発祥の地で、現地の人も参加して、根強く続いているはずです。


みなさんは、現在の商業ヨガが今後1000年、続くと思いますか?
商業ヨガで利益が出なくなれば、ビジネスマンたちの目は他に向きます。
アーユルベーダという言葉などと絡めることで、当分の間はブームは続くでしょうが、マスターは、今後100年単位のブームにはならないような気がします。



◎ヨガよりも大切なこと


人類が250万年間続けてきたことは、ヨガではありませんでしたよね。
続けてきたことは、「子孫を残すこと」でした。
子育ては、ヨガよりも以前からあり、ヨガよりも未来まで続く人類の営みです。


ここから大切なことです。
仮にあなたが地球で一人になった時、ひとつだけ願いが叶うとして、「パートナーと暮らす」「ヨガをやる」・・・どっちを選びますか?
・・・もちろん前者ですよね。


人間、生きていればいろいろあります。
マスターは30年以上難病を患いながら、29歳のときにつなぎとめた命で、今はなんとか生きています。
人間、生きていれば、心にも身体にも、いろいろあると思いますが、もしあなたに子どもを産める可能性とその気持ちがあるなら、ヨガで生きることより、家庭を持つことに挑戦してください。
あなたは人として成長し、今よりも大人の思考にシフトできるはずです。


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ところで、ヨガの力と愛の力、みなさんはどっちが大切だと思います?
また、「ヨガを極めた人」と「愛を極めた人」では、どっちが長く愛されるでしょうか。
次回は「ヨガパワーか ラブパワーか」について書いてみます。

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