家族の絆・家族の呪縛

(読了目安3分)

今回は、家族の「絆」と「呪縛」について、特に親子関係についてです。


「家族の絆」と「家族の呪縛」、両者は全く別のものです。
「家族の絆」とは、家族を思い出したときに、優しい気持ちになれる繋がりのことです。
「家族の呪縛」とは、家族を思い出したときに、ストレスを感じる繋がりのことです。


たとえば、「絆」で繋がる親子は、お互いが自立し、「親離れ・子離れ」しています。
ですから口論のない穏やかな関係です。


「呪縛」で繋がる親子は、お互いに甘え、依存しているにもかかわらず、相手を批判し、口論が絶えない関係です。


絆で繋がっている家族は愛をそそぐことができますから、他人との人間関係も良好です。
子どもは、他人との関わりで万一なにかに失敗しても、「家族が助けてくれる」と信じることができ、のびのびと自分の力を発揮できます。
家族のそれぞれが幸せですから、お互いに干渉せず、お互いの幸せを願います。


一方、呪縛で繋がっている家族は、愛をそそぐことができませんから、他人との人間関係でつまずきます。
子どもは、失敗すると家族から「ほら見たことか!」とバカにされ叱られると信じているため、失敗を隠そうとし、結果的に一人で問題を抱えることになります。
家族に相談できないため、他人に相談しようとしますが、「家族の呪縛」をベースにした判断力では、「善意の人」と「悪意のある人」を区別できず、悪循環に入ります。
また、他人との人間関係がうまくいきませんから、家族同士で否定しあいながらも、結局のところ、お互いに依存関係から脱することができません。


呪縛で繋がっている親子によくあるのは、「私の親は否定的で困る、あんな親にはなりたくない」「私の人生は親のせいでおかしくなった。親が悪い」
と、「否定的な親を否定する」という「否定の悪循環」です。
否定的な親を否定してしまったら、やっていることは親と同じなんです。
さらに悲劇的なことに、否定的な親から逃れるようにひとり暮らしをし、誰からも助言をもらえないまま、「私は親とは違う」と信じて生きている人もいます。
他人から見れば「親のコピー」なんですが、当人は、「自分は違う」と信じているわけです。


呪縛から解放されるには、親離れが必要です。
親離れの第一歩は、否定的な親を否定することではなく、否定的な親を認めることです。
大人の愛は「先払い」ですから、「親が認めてくれるなら私も認める」という考え方では親離れは不可能です。


◎まとめ


「家族の絆」とは、家族を思い出したときに、優しい気持ちになれる繋がりのことです。


「家族の呪縛」とは、家族を思い出したときに、ストレスを感じる繋がりのことです。



家族と「絆」で繋がっているのか、「呪縛」で繋がっているのか、それは誰にも尋ねる必要はなく、あなた自身が知っています。
そして、たとえ今、家族が「呪縛」で繋がれていても、その悪循環を断ち切ることはできます。
あなたの世代から、「絆」で繋がる家庭を作ってください。

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