彼だけは違う? ―ヨギから学ぶ―

(読了目安9分)

◎美人系スタッフY子さんの言葉


以前、美人系スタッフY子さんと恋愛の話になったとき、彼女が言ったんです。


「家庭持ちの彼の態度は私の身体が目当てじゃないと思っていました。何度か二人で飲みに行っても口説かれたりしなかったので・・・でも結局は私と不倫をするための仕込み期間だったんでしょうか。彼だけは大丈夫と思っていたのは、間違いなんでしょうか」


みなさんはどう答えますか?
腑に落ちる答えがあればモヤモヤが消えてスッキリしますよね。


以下、ちょっと長くなりますが、お付き合いください。


「ヨガの指導者(ヨギ)」の話を通して、Y子さんの疑問の本質に近づいてみましょう。


この20年ほど日本でも流行しているヨガですが、以前、インドへヨガの勉強に行った女性、A子さんがマスターに話してくれた内容です。


◎ヨギから学ぶ


ちなみにA子さんもスマートな体型の美人系です。


日本での生活に疲れたA子さんは心の充実を求め、インドで「ヨガの聖地」と呼ばれている場所に約1ヶ月間、ヨガの修行に行きました。
日本の会社が企画する、費用30万円ほどのヨガツアーです。
その聖地には、ヨギ(ヨガ指導者)たちが、各々自分のアシュラム(修行所)を持ち、世界中から訪れる生徒にヨガを教えていました。


彼女は、収容人数100人を超えるアシュラムを持つ人気の若手ヨギのもとで、1ヶ月間の修行に挑みました。
若くてかっこいいヨギは、A子さんから見れば憧れの「聖者」です。
アシュラムで愛と平和を語る彼がとても輝いて見えたそうです。


しかし修行の終盤、彼女は2つの予想外の体験をします。


ひとつは、「ヨギ同士の批判のし合い・お客様の取り合い」を目の当たりにしたことでした。
「あのアシュラムのヨギはダメだ・オレの客を横取りするな」など、ヨギ同士が人前で普通に批判や口論をしていたんだそうです。
この時点でA子さんはヨガが仏教の修行とはかけ離れていることに気付きました。


そして決定的だったのは、ヨギから直接声がかかり部屋に呼ばれ、なんとそこで肉体関係を迫られたことでした。
暴力はなかったようですが、断わり続けても数日間にわたって迫られ、A子さんのフェイスブックにまで絡んできたんだそうです。
拒否したところ、新しいアカウントで再度絡んできて、イヤな思いをしたそうです。
この時点でA子さんにとってのヨギは、ただのエロオヤジで、尊敬どころか軽蔑に値するものになっていたそうです。


マスターは、似たような話をいくつも知っていて、A子さんの話に納得できました。

実際、ヨギたちは、「お金になるから」という理由で指導者をしている人が多く、稼いだお金で遊んでいる人がほとんどです。
生徒たちを指導するときは、檀上からどの女性に声をかけようか品定めをしているわけです。
おそらく、仲のいいヨギたちの間では、お酒の席で、「オレは日本人とやった、オレは金髪の白人とやった、次はあいつだ」など、「外国人とのセックス自慢大会」になっていることは間違いありません。


ヨギたちはお金を払ってセックスをするわけではなく、お金をもらってセックスを楽しめるわけですから、彼らにとってヨギという職業は最高の仕事です。
しかも100人の修行者のほとんどは、自分を聖者だと信じてくれているわけですから、これほどおいしい商売はないわけです。


昔、インド人男性が日本人女性にセックス目的で近づくのは、「夢」のような話でした。
日本へ行く費用や言葉、価値観などの問題があり、ほぼ不可能だったんです。
それが今、ヨガのおかげで状況が逆転し、世界中から若い女性が来てくれ、尊敬され、お金をもらってセックスできるようになったわけですから、即席のヨギが増えるのは当然です。


ただ、手広くやりすぎ、調子に乗って失敗した代表的な存在が、以前日本でも有名な「ホットヨガ(ビクラムヨガ)」を作ったビクラム・チョードリーです。
マスターが知る限り、彼は自分の顧問弁護士に対するセクハラで、9億円の支払命令を受けているようです(興味がある人は検索してみてください)。


ビクラムヨガの最盛期、彼のスタジオは世界に1500以上あったと言われ、日本のスタジオでも、彼からのセクハラを語る女性は何人もいます。
彼が日本で運営するヨガスタジオの責任者がセクハラを受け、彼を批判し、スタジオから独立した事件もありました。
もちろんその責任者の女性は、誰が見ても魅力的です。
参考までにウィキペディアによると、ビクラム・チョードリーは2016年に離婚し、2017年以降アメリカからインド・タイへ逃亡した後、行方不明だそうです。


仏教の修行である「ヨガ」を極めると、「愛と平和」にたどりつくはずです。
しかし世界一ヨガを広めた指導者は、「セクハラ・離婚」など、悲惨な結末を迎えてしまいました。
ただ、セクハラの被害を受けたのは、数百万人の生徒の中の数百人程度なので、多くの女性は、いまだに彼を聖者だと信じているかもしれません。


というか、彼を聖者だと信じていた人は、ホットヨガに自分の人生とお金をかけた分、彼にはどうしても聖者であってもらいたいんです。
しかし実際は、A子さんがインドで体験したのと同じで、ビクラムチョードリーも女性の身体が好きなただの男性でした。


マスターは以前、「宗教」マガジンで、「教祖が生きている宗教はリスクが高い」と書きましたが、誰かを信じて盲目的についていくというのは、結局そういうことなんです。


ちなみにA子さんは、「もうインドに行かない」「参加者は病んでる人が多かった」「あのときの私も病んでいました」とも言っていました。


また、「アシュラムでは、修行の後インド人のヨギとセックスしている日本人女性もいたと思います」「私以外にも日本人女性が出入りしていましたから、なにかあってもおかしくないです」と言っていました。
ヨギ仲間の自慢大会では、「日本の女とセックスした」というのは、最高のネタかもしれませんが、もしA子さんが妊娠でもしていたら、彼女は長く愛されない人生を送っていたと思います。


現在日本で流行っているのは「商業ヨガ」です。
「商業ヨガ」は、昔、インド人がハリウッド女優と組んで流行らせたものです。
「本物のヨガ」は、お寺の中で、男性僧侶が修行の一環として続けています。


仮に日本の「柔道」で例えると、商業ヨガの全体像は以下のようなことになります。

柔道業界の男性が、「業界が衰退している、柔道を流行らせて金儲けしたい」と考えたときに、ハリウッド女優に柔道をさせるのと同じです。
ハリウッド女優が柔道をやると世界中の女性がマネをしますから、その女優にお金を払って柔道をさせる価値があるわけです。
芸能界はお金でコントロールできる世界ですから、ハリウッド女優の中には、「私は柔道で精神力を鍛えている、だからダイエットも簡単」と言ってくれる人も現れます。
そして柔道が流行ると、アメリカから日本に「本物の柔道」を学びに来るアメリカ人が溢れます。
まず日本に学びに来るのは、アメリカで柔道を教えるために指導者になろうとするアメリカ人です。
基本的に、柔道着を着ている日本人の隣で写真を撮ることが目的です。
アメリカ人がアメリカで柔道を教えるときに、「日本で本物の柔道を教えてもらった」と言って写真を飾っておけばお金が儲かるからです。
(オリンピックの金メダリストと写真を撮るのが一番効果的ですが)


ハリウッドで柔道が流行ると、「柔道発祥の国」である日本には、世界から柔道を学びにたくさんの人が来日します。
その結果、日本の柔道指導者が足りなくなり、「柔道が流行っているから柔道の指導者の資格を取るんだ」という「なんちゃって柔道指導者」が増えます。
そして日本で道場を開けば海外から女性がたくさん来てくれます。
柔道指導者に憧れる外国人女性はたくさんいますから、海外から来た美しい女性をセックスに誘えば、中には応じてしまう女性もいる、ということです。


しかしセックスに誘われなかった外国人女性は、「日本人は素晴らしい、悪いことをする人はいない」「先生はそんなことをする人じゃない」「彼だけは違う!」と言い張ります。
理由は、来日して柔道を学ぶためにお金と時間をかけたため、指導者には「聖者」でいてもらいたいからです。


これは「寿司」でも同じことが言えます。
海外で売られる寿司は、日本のものとは別物になってしまう場合がほとんどですが、日本の「寿司職人風の人」と一緒に撮った写真が飾ってあれば、海外で役に立つんです。


日本でも様々な文化や儀式がありましたが、時代に合わせて淘汰されますから、仮に柔道が衰退しても、日本文化を維持しようと考える必要はありません。
維持させようとするのは、その道でお金を得ている人ばかりで、維持させたい動機は「お金儲けをしたい」という不純な場合がほとんどなんです。
たとえば「居合道」では、団体から離脱した若者が、「あれはお金まみれになった老人体操クラブ」と評し、新しい居合道の道場を作りましたが、その人も寝坊が原因で生放送に遅れたりして、「日本人の魂・武士道」に傷をつけました。
「日本文化を大切にする」ということの本質は、「堕落しながら維持し続けること」ではなく、「美しい思い出があるうちに、きっぱりと捨てること」です。


ヨガは運よく、その神秘的な動きがハリウッド女優にウケて、世界的な地位を確立しました。
高額な「ヨガの聖地への巡礼ツアー」に参加する日本人が今もたくさんいますが、それは主に、「セックスをしたいヨギ・お金を稼いで女遊びに使いたいヨギ」がいることと、お金を稼ぎたいツアー業者がいるからです。


社会の仕組みを知っている男性は、自分が仕掛ける側ですから、商業ヨガに興味を持ちません。
極論すれば、社会の仕組みを知らず、人生に悩む「若くて病んだ女性たち」がいてくれることが、商業ヨガ業界の男性たちの収入を支えているわけです。


たとえば100人中98人の生徒に手を出さなかったヨギは、98人の生徒にとっては聖者です。
しかし、100人中2人の女性は、ヨギの本質を知っています。
ヨガに愛を求めても、本物のヨガは、経済社会には存在しません。
愛は日常生活の中の小さな努力の積み重ねそのものです。
もしヨガをしなければ幸せになれないなら、ヨガ発祥以前の人類はみんな不幸になってしまいます。
商業ヨガは、自己啓発セミナーやスピリチュアル系の世界と似ていて、愛にはたどりつけませんから、気をつけてください。


◎まとめ


では、冒頭の話をふまえて最後にまとめましょう。
美人系スタッフのY子さんに手を出さなかった男性は、誠実だったのか、それとも、不倫に向けての仕込みだったのか・・・

これを考えるとき、「自分で自分を認められない人・寂しい人」ほど、「私は誠実な男性から大切に扱われた」と信じたい気持ちが強く、「彼は誠実だった・彼だけは他のエロオヤジと違う」と信じたくなります。
しかし客観的な判断ができる大人の思考になると、「彼も他の男と同じで、きっと仕込み期間だったに違いない」と判断できるようになります。
そして、平和を実現できるのは、後者の思考の人です。
「彼だけは違う」と信じたい気持ちを卒業し、「彼も男よね」と、男性全体を客観的に見る知恵を身につけてください。


多くの場合、美しい女性に近づいてくる男性は、その女性の身体が目当てです。
「君は美しい」と褒められているわけですから、その態度を素直に受け止めることができ、「ウザい」と否定しないでいられれば、ストレスを溜めずに生きていけるはずです。
モテモテの女性は、「私に近づく男性はこの美しい私の身体が目当て」と認め、モテることに押しつぶされず、明るく楽しく生きてください。
それができれば知恵のある女性です。

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