金縛り 錯視

(読了目安4分)

◎金縛り


「金縛り」の本質について書いておきましょう。
以前、マスターの店に体験学習で滞在した女性スタッフと、ふとしたきっかけで金縛りの話になりました。


マスター 「金縛りになったことある?」


スタッフ 「はい、何度もあります・・・」


マスター 「どんな感じ?」


スタッフ (以下のような経験を話してくれました)

・男の人が傘で私を刺そうとしたんですよ

・天井が目の前まで降りてきて、私が寝ているベッドがグルグル回ったんですよ

・カーテンが開いて、部屋の窓に人の手のひらが20個ぐらい、ベタベタと張り付いて見えました


彼女は金縛りの最中にこんな場面に遭遇したそうです。

・・・現実なら、恐いです。

金縛りが解けるとそれらはなくなっていますが、夢と現実が半々のような感じで恐かったとのことでした。


そしてマスターは大切なことを質問してみました。


マスター 「それって悪霊の仕業とか思わなかった?」


スタッフ  「はじめてのときは恐かったですよ、でも悪霊の仕業とかは思いませんでした。いろいろと忙しくて疲れてたからだと思います」


マスター 「恐くなって霊能者に相談したり、自分の過去を調べたりしなかった?」


スタッフ 「しませんでした」


・・・

彼女、さすが現代人です。
恐かったにしても、実際に金縛りが解けたときの状況から、「あれは現実ではない」と判断し、「疲れていたから起こったことなんだろう」という解釈をしたとのことです。

昔なら、不思議なことが起こると、大人たちはすぐに神や霊と結び付けていたでしょうから、きっと子供も似たような考え方に育ち、「お供えもの」や、「お祓いの儀式」という思考になっていたかもしれません。

「霊現象」「悪魔の仕業」などと解釈する人はいまだに存在しますが、彼女は自分の金縛り体験を説明する時、「神」や「霊」「悪魔」という、目に見えない存在について話しませんでした。
それは、現代になり、彼女の周囲に「神」や「霊」を使って不思議な出来事を説明する人が少なくなってきたことや、「変性意識状態」について、それまでの生活の中で体験的にわかっていたからかもしれません。


みなさんも気付いたと思いますが、彼女の金縛り体験のときの映像は、まるでホラー映画です。
変性意識状態のときは、とにかく頭の中でいろいろなことが起こりますから、ホラー映画の監督などでは、自分が金縛り状態の時に見る、「恐い映像」をヒントに映画を作る人もいるかもしれません。
変性意識状態から様々なインスピレーションを得ているはずですから、「芸術は変性意識状態の中で生まれる」と言ってもいいかもしれませんね。


ちなみにマスターの金縛りは、布団がバサッとめくれましたが、正気に戻った時は普通に寝ていました。


現在、金縛り現象は、「レム睡眠中に起こる」ということや、いわゆる「頭が起きていて身体が寝ている状態」だとわかっています。
金縛り中の恐い体験は、「悪魔」の仕業ではなく、金縛り中の「息苦しさ・不自由さ」から脳が連想した、恐怖体験ということもわかってきたので、スタッフが言った「悪魔の仕業とは思いませんでしたよ」という判断は、「ニセモノの神」を排除するための「知恵」のある判断と言えます。


ウィキペディアで今回のテーマ、「金縛り」を検索すると、昔の人の「金縛り観」が掲載されていておもしろいです。
みなさんは現代人ですから「ニセモノの神を排除する方向」で考えてくださいね。



◎錯視

おまけです。
「金縛り」は「変性意識状態」がもたらす不思議現象ですが、「錯視」も不思議現象なので、紹介します。
以下のサイトは錯視で有名なサイトです。
近年錯視も研究が進んでいて様々なものがあり、見ているだけで普段とは異次元の体験ができます。

錯視のページ
http://www.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/

・・・

投稿タイトル一覧は以下です。


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