本当に「神」からの声?
(読了目安3分)
昔、「神との対話」というかなり売れた本がありますが、その本の存在を聞いたとき、マスターはすぐにこう感じました。
「きっとキリスト教関連者が極度なストレスか薬物で変性意識状態になり、なにかが起こったんだろう」
と。
調べてみると、著者は多くの苦労を経験し、「人生の絶望の淵」で、神に対して苦情や質問を書き連ねた人でした。
そして、「書いた後にうたた寝していたところ、神からの返事をもらった」とのことでした。
これは、まさに変性意識状態の代表的な現象です。
変性意識状態で「自問自答」が起こっただけのことですから、実際は「神との対話」ではなく、「もう一人の自分との対話」というタイトルの方がいいかもしれません。
きこえているのは、キリストのような神様からの声ではないということは、以下のような事実で説明できます。
(神の声を聴ける人を「霊能者(チャネラー)」と表現して書きます)
・霊能者でも地震予知ができません。
・大災害や人類の滅亡を予言するとき、霊能者たちの意見はバラバラです。
・亡くなった母から送られてくるはずの合言葉を当てられる霊能者はいませんでした。
・質問に対する返事は、霊能者が知っている知識内のことだけですから、100年後に発見される物理の方程式を尋ねても返事はありません。
・カメラや写真の仕組みを知らない霊能者は、撮影ミスの写真を心霊写真と判断しました。
・霊能者でも悩みは絶えません。
「神からの声」というのは、本人の知識内の「イメージ」であって、「全知全能の神」からのメッセージではないということがわかると思います。
実際は本人の知識や願望などからのイメージが、「神の声」とされているわけです。
よかったら、以前にも紹介した「終末予言集」のページも見てみてください。
超常現象の謎解き 終末予言集
http://www.nazotoki.com/doomsday_prophecies.html
見るとわかるように、人類の滅亡を予言するカリスマ霊能者たちの意見は・・・なんと、バラバラです。
「人類滅亡」の予言が、一度も当たっていないんです。
「全知全能の神がいて、その神と話せる」という条件なら、霊能者たちの予言は必ず一致するはずですが、現実は違います。
霊能者たちは、自分の知識や願望で予言をしている、ということになります。
それから、「子ども」が神のお告げを代弁するって聞いたことがないですよね。
誰もが神の声を聴けるなら、子どもが神の言葉を喋ってもいいはずです。
なぜ神の声を聴けるのは大人限定なんでしょうか・・・
それは、子どもには「神」という概念が無用なことや(親がいるから)、人生について深く考えなければならないストレスも少なく、変性意識状態になる条件が整っていないからです。
「神のお告げ」をしてくれるのは・・・つまり、変性意識状態になるのは、大人ばかりです。
子どもには、神がかりや狐憑きなどはありません。
大人には、それまでの経験やストレス、薬物などがあるため、変性意識状態になる条件が子どもより断然多いわけです。
ということで、聴こえるのは「神」の声ではなく、「もう一人の自分」の声です。
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