義母につけたあだ名

義弟とのメール交換は一段落ついたので、今回は私のブラックな部分を書いてみたい。

これまで、苦手な人のことを書くときも、ボロクソには表現しないようにしていた。

でも、本当の私は、義母にひどいあだ名をつけ、陰で呼んでいたことがある。今もたまに呼んでいる。

それは「メルヘンばばあ」。

昨年の秋頃、義弟が痩せて体が衰弱しているのに、病院に連れて行かない時期に、本当に腹が立った。

その頃には、義母の母であるおばあちゃんからも呼び出されて義弟について相談されていた。
おばあちゃん曰く、(義母は)「私が育てた息子だから、きっと最後には大丈夫」なんて言って、病院にも行かせないからおかしいと思っている、とのことだった。

おばあちゃんは「私だったら、母親として自分一人でも病院に話を聞きに行ったり、同じような人が集まるところに行って相談する」と話してくれた。
 
私もまったく同感で、家に帰り、夫に義母がいかにおかしいか、訴えたときに出た言葉が「メルヘンばばあ」だった。

私が恵まれているところは、このようなひどいことを言っても、夫が受け入れてくれるところだ。
私も怒っていたので、よく覚えていないけれど、たしか夫は「“メルヘンばばあ”っていいね」と笑っていたような気がする。

夫も、義母の浮世離れした性質は私以上にわかっているので、このあだ名を受け入れてくれて、私も溜飲が下がった。 

メルヘンばばあ、なんていうと、フリフリの衣装を身につけているようなイメージだが、義母はいつもシンプルな服を身にまとっている。

調べると、年相応ではないような可愛らしい服を身につけていることを差す「メルヘンおばさん」という言い方は実際にあるようだった。私もそれをどこかで聞いていたのかもしれない。

脱線するが、私は年齢や性別など関係なく、誰でも自分が好きな服を着ればいいと思っている。私が思いついた言葉によって、不快な思いをされたからがいたら、ごめんなさい。

話を戻して、夫は義母のイメージモノマネをすることがある。本当は義母はそんなことは言っていないのだが「世の中に悪い人なんていないわよー、みんないい人よー」とマネをしながら言う、というものだ。

義母は、夫が子どもの頃に「こんな嫌なことをされた」と言うと、「そんなことあるわけない」と否定したそうだ。

私は、夫からさんざん嫌なこともされたけれど、これに関しては気の毒だと思っている。

義母の見ている世界は、私が見ているものとだいぶ違うんだろうな。

というよりも、目の前の現実は見ないようにして、理想を見ているのかもしれない。

義母に悪気はなく、現実をちゃんと見てほしいと頼んだとしても、どうしてもできないのかもしれない。

義母からは、私のことが現実的であくせくしているように見えるのかもしれない。

この辺のことは、考えるとモヤモヤしてくる。何しろ、義母がごまかしながら育てた(そのつもりはなかっただろうが)長男から私はモラハラを受けたので。

だから、一人で「メルヘンばばあ」という言葉を思い浮かべて、やり過ごしている。気が咎めるから、最近は「メルヘンばあさん」に変わってきていることも、言い訳がましく、書き添えておく。

一人で、メルヘンばあさんめ、と思っていれば、こんな言葉を思いつく私も「よっぽど異常だ」と思えて、怒りがおさまってくる。

さらに、戦力外で私が怒る気にもならない義父の存在や、義弟本人にも気持ちが向いてくる。配偶者がフォローしてくれれば義母の個性は長所となりえただろうな、という考えが出てくる。

悪口は基本的には良くないことは承知だが、この言葉で、気持ちをおさめられたことは何回かあった。

それに、夫が受け入れてくれ、私もスッキリした思い出と結びついているから、「メルヘンばばあ」という言葉は、私にはお助けアイテムみたいなものになっている。


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