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心温まるギフトをありがとう

あなたの心温まるギフトは何ですか?

そう、君は知っているんだね。
どんな高価な宝石よりも

大切にしたいと思うギフトがどんなものか・・・

職場で退職する人が増えた。
業務的には困る。
しかし、辞めるというその人達は、その先に明るい未来を描いていて、こう過ごしたいと夢を描いていて、喜びに満ちている。

私はそれを喜び、応援したい。

退職する人に感謝と祝福を込めてギフトを作り送る。

それはONLY  ONEのギフト。

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入社1ヶ月でおこがましいだろうか?
他の同僚はしているのだろうか?
ロッカーの前で雑多な思考が頭を巡らせた。

感謝の気持ちを伝えるのに、人を意識することは無い。
そう思い直す。

厳しい職場で、良く働き続けてきた。
尊敬の気持ち。

伝えたいありがとうがあった。
言葉では上手く伝えられなくてプレゼントを作る。
好きなキャラ、動物、物。その人のイメージに合わせて作る。
同じものはひとつもない。

今どき、こういう事されるお仲間はいるのだろうか?

休憩を取れない私はスキマ時間にその方のロッカーに入れる。

先客がいた。
小さなドライフラワーのようなアレンジメントがあった。
よく見たら、そのお花は紙で出来ていた。
小さな小さなお花を一つ一つ丁寧に作ったことがわかる。

同じことをしている人がいた!!嬉しい!!
と、思いつつ・・・
チッ!!粋なことしやがるぜ!!
と、心の中で悪態をついた自分を感じながらも、私は嬉しかった。
そして、そのペーパーフラワーを見るだけで心が温まった。

その方は誰なのだろう?
今日、退職する方の帰宅時間に合わせてロッカールームに行く人に目を見張る。

きっと、犯人は現れる・・・。

男性だった。意外だった・・・。

それから毎月のように退職する人のロッカーには男性と私のギフトを置かれるのが当たり前となっていた。

「どんなもの作ったの?」
「こんなもの〜!!」
「わぁーすごいね!」
「だろう?」

同じ価値観を共有できたことが嬉しかった。
一人一人を大切にしている人柄から色んな一面が見えてきて、いつしか尊敬と信頼がそこにはあった。

本当に尊敬できる人がいる事、
無条件に信頼する事ができる事、
慌ただしい中で心が温まるような喜びを得た。

しかし、そんなことも長くは続かなかった。

私はその方へのギフトを作りはじめる。

名前も添えず、ロッカーに入れる。
そのギフトを私の前に持ってきて、すごく喜んでくれた。

尊敬しています。
いつまでも応援しています。

そして・・・
心温まる時間をありがとう。


~完~


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