【新・東カレデート】結婚相談所(naco-do)編：86人目/三谷さん【後編】：「僕を〇〇してください。」

こちらのお話の続き。

愛は、条件を超える（かもしれない）。

という期待のもと始めた仮交際。そしてお見合い以降初めてのデートの日。

韓国料理屋で食事をすることになり、仕事で遅れてきた三谷さんは汗でギラついていた。

食事を数品頼み、2杯ほど飲んだあたりで三谷さんが「マッコリいっちゃおうかな♪」と注文。

酒が注がれたお椀をやたら丁寧に抱え込み、赤ら顔で目を丸くしてそぉ～っとマッコリを飲む三谷さんは、本人的には酔った勢いでふざけつつ何かのツッコミ待ちをしているようだったが

私的にはその赤ら顔にくっついている縮れた頭の毛が陰毛にしか見えなくて、「なんでおじさんの髪の毛って妙にゴワついてるんだろうなあぁ・・・。」とそっちにばかり目がいってしまった。

お見合いの時もずんぐりむっくりしたおじさんだと思っていたけど、今日よりはやや小綺麗に整えていたし、場所がホテルだったこともありあまり気にならなかった。

けど、雑多な韓国料理屋で汗にギラつき、赤ら顔でマッコリをすする三谷さんは、もはやお友達でも知り合いでも、ましてやこれから恋に落ちる相手でもなく、「なにかの客」にしか見えなかった。

後に予約が詰まっているということで食事もそこそこに店を出ることになり「少し話したい」という三谷さんの意向で2軒目を探すも、飲食店が20時までどこも開いておらず途方に暮れ、駅に向かっていた。

駅への階段を目の前にして立ち止まった三谷さんは言った。

三谷「夏緒さん、僕を・・・。