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あの日、選ばれなかった君へ

阿部広太郎さんの新刊「あの日、選ばれなかった君へ」
読了しました。

結論から言うと、
どんな私でも前を向いて良いと思える、
自分を肯定できるようになる本
でした。

とても人に自慢できるような人生ではないけど、私の人生は大丈夫。
そう思いました。

『君』は、かっこわるくて、かっこいい

今回の本は、あの時の『君』と一緒に、阿部さんのほろ苦い記憶を振り返る形で物語が進んでいきます。

『君』というのは過去の阿部さんのことなのですが、読んでいるうちに
自分のことのように感じてくるから不思議。

そうか、『君』は『私』でもあるんだ。

『私』の中にも、ほろ苦い・・いやめちゃくちゃ苦い思い出がある。見ないように、気付かないように、実家の押し入れの奥にしまってきた。

選ばれなかった自分は、誰にも必要とされていない

そんな風に肩を落としている『私』に声をかけたい。

見て。あの阿部さんだって、かっこわるい、ダサい・・を乗り越えて今があるんだよ!!!(ちょっと失礼)

傷ついて、揉まれて、失敗を語れる人こそ
かっこいい大人になれる。

阿部さんのルーツがここにあった

阿部さんといえば経歴だけを見ると、キラキラまぶしい、誰がどう見てもハイスペックな男性である。

本の後ろにある著者の紹介には、すんばらしい経歴が並んでいる。

しかし、阿部さんの魅力は経歴を見ただけでは計れない。

前著「それ、勝手な決めつけかもよ?」を読んだとき、こんなに優しい文章は読んだことがないと思った。

人柄もそれはそれは優しくて、とても丁寧で、発する言葉一つ一つが相手がどう感じるかを意識しているように感じる。

新刊では、その阿部さんのルーツともいえる経験が、赤裸々に描かれている。

うぅ・・『君』・・・『君ぃぃーーーーー!!!!』・・・

(注:『君』は過去の阿部さんのことです)

読んでいるこっちがダメージを負ってしまうような苦々しい話もあった。

なんだかその場に自分がいるような感覚。

「本当に、阿部に対して腹を割って何か話せる?」
「あの日、選ばれなかった君へ」96ページより


え、先輩、そりゃぁないよ~~~(涙)

私は、『君』が潰れてしまわないか心配になった。
しかし、そんな私の心配をよそに『君』は、自分と向き合い、すくっとに立ち上がる。

「君は向いてないかもね」
「あの日、選ばれなかった君へ」140ページより


それ、頑張ってる人にいう言葉~~?(怒)

これは・・さすがに出社拒否案件では・・
と思ったが、またすくっと立ち上がる。

『君』はかっこいい。時々ダサくても、最後は清々しいほど前向き。

『君』の周りには、一見失礼だと思う人がいる。
でも、それも『君』にとって必要な人で、人生のスパイスになる人たちだった。

羨ましいと思った。

歩いていて肩がドン!とぶつかると、痛みを感じるけど、避けられない、成長のための痛み。

『私』の周りはどうだろう。
大人は、みんな衝突を避ける。忖度、忖度、忖度。
無関心が一番つらいということに、気付いている。

『君』は、傷つくたびに強くなる。優しくなる。
それが阿部さんのルーツなのかなと思った。

『君』と『私』の違いについて考える

物語に出てくる『君』になりたい。
本気で生きて、その分傷ついて、また立ち上がる『君』。

『私』は傷つかない方法を選んでいる。臆病者だ。
だから、誰も傷つけないし、自分も傷つけない。

でもそれでは、成長しない。

人が成長するとき、痛みを伴うことにもほんとは気付いている。

かっこわるい、臆病な自分を受け入れられるだろうか・・・

うーん・・・できる気がする。

根拠のない自信がある。私は、いつも自分からY字路に立っているから。

『君』は、自分の恥ずかしいところやダサいところを認めることから始めている。

なかなかできることではないけれど、そこからスタート。

実家も押し入れの「苦い思い出」も、もう一度味わってみて、
『私』と向き合ってみよう。

苦味も痛みも私を成長させてくれるに違いない。

最後に

読了して思った。阿部さんは、自らの苦い経験を世に出して、読者に伝えたいことがあるのだろう。と思う。

どんな想いで書いたのかな・・・
想像してみる。

このバトンは絶対に落とさない。

そして阿部さんは、多分日記をつけている。
先輩に言われたこと、そんなに覚えてるかなぁ。

私はすぐに忘れてしまう。

ダメダメ、人の教えを忘れるようなやつ。

日記つけましょう。すぐ。


前著「それ、勝手な決めつけかもよ?」では、自分を諦めずチャレンジしようと背中を押されたんだったな。

おかげで私は持たざる者だったけど、ちょっと背伸びをした仕事に就くことができた。

今は、退職を考えていて、いや退職願を出してしまったのだけど。笑
それも自分の選択に後悔がないから花丸。


阿部さんの本は、いつも読んだ後に、
「じゃあ、自分はどうしようか?」
と考えるきっかけをくれる。

読んでおしまいの自己啓発本もあるけど、
まるで親しい先輩から、人生のアドバイスをもらったかのような気持ちになる。

ありがとうございます。
あなたのおかげで、今の私がいます。

自分の選択に「らしさ」が出るようになりました。

次回は
「阿部広太郎」自分に向き合う100の習慣
・折れない心を作る最強の子育て BY阿部さん母


ダイヤモンド社さま、次回も期待しています。笑



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