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あんなに近かった韓国が遠い…サランヘヨなのに

ストレスレベル1 韓国


旅がなければきっと死んでいた


ココは某コールセンター。
電話だけの関係のサービス業に対するお客さまは…。
上から目線は当たり前。罵声、セクハラ、逆ギレ上等!
あぁ消えたい。
言葉なんて聞きたくない。
日本語が怖い!
そうだ、異国へ行こう。


ちょうど良いことに、私は日本語以外まったくわからなかった。バカでよかった。


安い・近い・安全と三拍子がそろった韓国。
二時間ちょっとで渡れる韓国で、大きな変化はないんじゃない?
日本人観光客ばっかりでしょ?


大丈夫です。
町に溢れるハングル語ぜんぜん読めないハムニダ(笑)。
プチ病みモードなら、ホテルに着く頃には回復します。私はそうだった。


私の初韓国は、コールセンターの愚痴をグループラインに書き込んで24時間以内に決まった。
「ドコか行きたいねー」
「お金も時間もないよ」
「韓国ならすぐに行けるよ」
5人のグループラインだったけど、一緒に行くメンバーは、常にハイテンションな女友達ひとり。
お隣の国とはいえ、ノリで海外旅行に行ける人間は少ないのだ。
それは昔の私がそうだったので、よくわかる。
何を守っていたのか、怖がっていたのか、私の腰は重かった。


それが、なんということでしょう。
旅が大好きだーーー。私はもう旅がなければ倒れてしまう。
「海外旅行でストレス解消なんて、金銭面も時間も心も余裕がある人だけでしょ」
あぁうるさい。
韓国なら週末のみ、3万円もあれば行ける。これは私の心の支えになっている。
「いつか一緒に行きたい」
あぁ『いつか』なんて永遠に来ない。
そんなこんなでラインのノリで決まった韓国旅行。


まずは旅行会社を決めるに一苦労。
旅行初心者あるあるかな?
「A社のツアーなら送迎がついてホテルの朝ご飯も美味しそう」
「送迎なんてダサい(笑)。B社のツアーはフライトとホテルのみでイイ感じ」
「ショッピング天国だよ。東大門で、ワンピースと靴が欲しい」
「歴史的建造物が見たい。景福宮で、女官気分で散歩がしたい」
具体的になる程に高鳴る期待と不安。


仕事のストレスに比べれば、旅行前の多少のトラブルは可愛いものである。
他人と自分は違うのだから、意見がピッタリ合う事などない。それを肝に銘じることが、誰かとする旅には必要だ。
そして、旅が趣味の人間達が、ひとり旅にハマっていくのもよくわかる。


弾丸韓国ツアースタート


成田空港で待ち合わせ。もしも寝坊したら飛行機は待ってくれない。当たり前だがドキドキして眠れないまま、当日を迎えた。
韓国ならば午後便がオススメだ。空いている電車で成田空港まで行けるから。
場所を取るスーツケースを持って、混んだ電車に乗る勇気はなかった。
そう、日本人が怖いから、異国へ逃げるのだから。


成田空港には出発3時間前ルールが基本である。小心者の日本人にはちょうどいい。
成田空港でも少し遊べる。
旅は空港からもう始まっている。外国人観光客向けの土産物を見たり、お茶をしたり、空港独特の喧騒に癒されていく…。
友人と落ち合い、いざジンエアーへ。人生初の格安ジェットであった。
コンパクトボディ―のジンエアーは、これ以上太ったら座れないな…と思わせる座席の狭さ、音も振動も衝撃だった。フライト時間が短い韓国だからこそ楽しめる!


金浦国際空港に到着。人々の流れに従って、バタバタと出国。とりあえず、人の後に着いて行こう(笑)。
飛行機とホテルのみの完全個人ツアー。まずはホテルに無事に向かうミッションだ。
友人の韓国は何度も経験・旅慣れ自慢を聞いていたので、私はただボケーっと友人の後をついていくのみ。そして、発覚! 英語も韓国語も全然できないじゃん!!
友人は勇者であった。メモ帳を取り出し、ペンを走らせる。
ハングル文字はお手上げだけど、漢字も伝わるのが韓国の良いところ。目的地を書いたメモを見せ、窓口のお姉さんにバス停の番号を聞くことに成功! 数字も万国共通!


「語学はできる方がいいが、ガッツに勝るものはなし」
この発見は、今後の旅人生に大きく影響を与えてくれた。


英語の成績は悪くないが実践はできない日本人の多くは、迷惑をかけたくない国民性の表れなのだ。でも、それは自分にとって損である。
「旅の恥はかきすてーーー」
友人は日本では空気の読めないタイプだ。しかし、それが異国では有利に働く。
ホテルに到着。韓国の通常レベル以上のホテルは日本語スタッフがいる。
韓流ドラマファンのマダム達も安心なわけだ。


ホテルに荷物を置いたら、まずは腹ごしらえに出かけよう!
飛行機待ちでもご飯を食べ、ジンエアーは格安ジェット唯一の機内食サービスがあり、バナナとマフィンをいただいていたが…。旅の楽しみに「食」は外せない!
韓国も地域によって差はあるだろうが、初心者向きのソウル中心旅なら食に困ることはない。東京以上に可愛いカフェが溢れている。
ホテルから駅へ向かう道で、まずはティータイム(何度も訪れるティータイムという休憩)。
カフェはワイファイも使えるので、本当に助かる。


明洞へ行けば何でも揃う


韓国で一番有名な繁華街。あらゆるジャンルの店が集まっていて、ショッピングもグルメも困らない。
美容マニアの女子に堪らないコスメストリートもある。しかし、私のオススメは明洞実弾射撃場である。日本では経験できない実弾が撃てるのだ!
都会のビルの中で実弾が撃てるなんて、日本では出来ない経験だ。ストレス解消の旅にはピッタリのアクティビティである。


受付に行くと、中国人に間違われ、中国語で話しかけられた。
「え、どうしよう。日本のインターネットサイトで見たのだけど…」
「全然、わからない。やっぱりココはハードルが高かったか…」
と、友人と日本語でギャーギャー言っていたら、
「あ、日本人か」
と、スムーズに日本語対応に切り替えてくれた。現地スタッフが優秀すぎる。
やはり本物の銃を触るわけだから、言葉が通じないと怖い。


写真を見ながら、銃を選ぶ。
「これは実際にFBIで使われている。小型だから女性にオススメね」
「シティハンターで使われている銃もジャパニーズに人気」
「ルパン三世の漫画は知っている? コレが峰富士子の持っている銃だよ」
説明だけでもテンションが上がる。
私は理想の女性でもある峰富士子が使っているとされるFNブローニングM1910に決めた。
美しい女には美しい銃が似合う…。ウットリと峰富士子モードになっている暇はなかった。ヘルメット、目と身体を守る防具をつけ、射撃場に向かう。
銃の持ち方を教えられ、人型の的に【憎い奴ら】を映し出し、いざ、一発!
バーーーーーーーーーン!
すごい音だった。耳あてをしていたのに爆音でしたけど?
思っていた以上に力を込めないと撃てなかった。
薬莢がゴーグルに当たる。
こ・わ・い!
ゲームや映画の世界では、サラリと敵に命中させているのに…。
マジかよ、殺し屋ってすげえな…。
色々なメニューはあるが、10発の実弾コースにしていた私。
「10発じゃ足りないかな。まぁ足りなければ、再びメニューを選べばいいか」
なんて思っていたのに、10発で充分すぎた。
初めての銃は、1発で足をガクガクさせた。頑張ったけれど、ぜんぜん命中できない私に、スタッフは的を近づけてくれた。
もう後半は自棄になったように実弾を消費して終了。


的には紙がはってあり、採点して、使用した銃の写真と共にプレゼントしてくれる仕組み。
実弾シーンは無理だけど(経験したら当たり前の事。銃は怖いよ)、モデルガンのコーナーがあるので、記念写真も好きに撮影可能。インスタ映えの最高峰と言えなくもない。
興奮冷めやらぬ身体を、フリードリンクコーナーから珈琲をいただき、クールダウン。
貴重な体験。
百聞は一見にしかず。
ちなみに日本円で4000円位。安い!
韓国を訪れたら、ぜひ、ぶっぱなしていただきたい。

韓国料理は美容にイイは本当かもしれない


和食はヘルシーだと世界的に言われているが、日本にいる私たちはダイエットに悩んでいる。
和食が文化遺産に登録されたそうな。そうですか。
すっかり人間嫌い&不信感に満ち満ちている私は、韓国料理が美容に良いと聞いても信じてはいなかった。
しかし。
デパートのフードコートで、細い韓国美女達がバクバク食べているのを見て…。
韓国料理は太らない!とすぐに信じてしまった。
王道のビビンバを食べた私。大きなお皿にビビるも、あっという間に罪悪感なく完食。
発酵食品のキムチはもちろん、野菜がいっぱいのメニューが多いのだ。メインを頼むと、小皿が何個も付いてくるのが一般的なので、栄養バランスも整うのだろう。
発汗作用のある辛い料理も多いしね。もちろん辛くないメニューもあるから安心。
品数も多いので、満足感もあり、心身ともにデトックス!
屋台のよくわからない油っぽい食べ物も、韓国風ノリ巻きキンパ(米好き)を見つけるたびに食べていたのに、便秘になることもなく、太らず旅を終えた。

守らなくてもいいマナーと守るべきマナーと眠らないショッピング天国


有名な東大門市場へ行ってきた。
夜中までやっているショッピングビルが立ち並び、韓国ツウは東大門市場で24時間ショッピングを楽しむらしい。
以前はお得だったが、今は円安でそこまで安い印象はない。だが、一度は行く価値はある。
時間と財布の紐を麻痺させるギラギラしたイルミネーション大好き(笑)。


「日本人は舐められているから強気で値切り交渉すること!」
と、自称韓国ツウの方々から散々言われて旅に出た。
しかし、そこまで格差は感じなかった。

今や円安で、物価の価値もそこまで変わらない。欲しいモノは買い、いらないモノは買わない。
海外だからって浮かれる程の距離じゃない! 近い韓国サイコーですっ!


でも違うのはサービス業の働き方。
洋服に囲まれたレジ台で、コリアン美人が定食を召し上がりになっていた。夜食かしら。
お客さんなのか店員さんが飼い主なのは不明だけれど、小型犬がウロウロしている洋服屋もあった。
「お客さまは神様です」が強迫観念のようになっているサービス業の私は、とても癒された。日本の常識、世界の非常識!
ウロウロしているとトイレに行きたくなるのは仕方がない。
巨大デパートが多く並んでいるので、トイレの心配がないのが嬉しい。


古いビルが多いので、トイレットペーパーは流さずにゴミ箱に捨てるのが正解。
日本と同じ水洗トイレに見えるけど、大きなゴミ箱が横にあるので判断しよう。
「えー、トイレットペーパー流しちゃったよ。流れたし平気でしょー」
と自称韓国ツウの方々がけっこう話していた。
いや、やめて。次の人が困るのよ。トイレ事情くらいは調べて守ろうよ!
守るべきルール、やぶっていいルール、色々と教えてくれるのが旅だよなぁ。

新大久保がより楽しくなった本物の韓国旅行


今、海外旅行に行けない時代が来てしまった。本当に辛い。
新宿での用事が多いので、たまに新大久保で韓国食材を買ってきては、おうち韓国を楽しんでいる。冷凍で焼くだけのホットクとか、ハングル文字の入ったジュースとか。料理苦手でも楽しめる食材もいっぱいあるのだ。
ならば、韓国に行かなくても新大久保で良いじゃない?
そう思う方もいるだろう。しかし、一度は行った韓国だからこそ、より味わい深くなるのである。

生きる糧になります! 御朱印代にいたします!