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言葉の力を信じる者より、’용기’という冬の贈り物。

カフェ大国・韓国に住んで14年。
毎日1~2杯のコーヒーを飲むのが習慣になった。

月に2回ほど、コーヒー豆を買い足しながらハンドドリップで淹れるコーヒー。

気分を換えて仕事に励みたい時、お気に入りのカフェに行って飲むアメリカ―ノ。

コーヒー豆へのこだわりと、作業しやすい店内の雰囲気、空調、フードの有無…自分に合ったカフェを見つけ出すのは、楽しくもありまったく時間と手間のかかる趣味でもある。

そんな中、私の心をつかんで離さないのがここ、『コーヒー・リブレ|커피 리브레』である。

映画『ナチョ・リブレ 覆面の神様』をモチーフにしたコーヒー・リブレのロゴ

生産地に直接足を運び選び抜いたコーヒー豆のクオリティはもちろんのこと、映画『ナチョ・リブレ 覆面の神様』をモチーフにしたユニークなロゴと、それに見合わない(?)洗練された経営理念が印象深い。

コーヒーを通じ巡り会う人々の’味覚的な幸せ’と、’技術的な進歩’のために努力する。
コーヒーを作る最初の人間、農夫たちに実質的な感謝と具体的な希望を伝えられるように。いのちは有限であり、楽しさは終わりなきあれ。(意訳)

https://coffeelibre.kr/about/us.html


そんなコーヒー・リブレでは、毎月A3サイズ(多分)の印刷物・月刊リブレが発行されている。

ていねいな四角に折られたそれを広げると、表面にはそのままポスターになりそうなアートが読者を歓迎してくれる。

毎月欠かさず読んでいるわけではないが、クリスマスということもあり少し特別なコーヒー豆を買いたくなり、月刊リブレの入手も兼ねて久々に店舗へ足を運んだ。

コーヒー・リブレ タイムズスクエア店の外観

お気に入りのブレンド『Bad Blood』を購入し、わくわくする気持ちで50冊目となる12月号を少しずつ広げると、それは愛らしいサンタ帽をかぶった猫と共に、「メリークリスマス」の一言が掲げられていた。

성탄절(聖誕節)と題された月刊リブレの冒頭は、「勇気」に関する話で始まった。


’勇気’は英語でbraveryともcourageとも言われるが、ここで紹介された勇気(courage)の語源であるラテン語・corには心臓という意味があり、さらに調べてみると「自分が誰なのかを口に出すことができる」といった解釈がされていた。

なるほど、’自分が誰なのか’を自らの言葉で表現するのはとても勇気の要る行為であるから、直感的で素晴らしい単語だと思った。

母国語でもむずかしい「発話」する行為を、韓国語という未知の言語を通して常日頃立ち向かっている学習者のみなさんに、ぜひとも届けたい今朝の発見であった。

掲載された全内容は公式ホームページでも見ることができるので、ぜひコーヒー好きな韓国語学習者には一度読んでほしいと思う。


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