見出し画像

未経験、初心者エンジニアが就職する前に絶対に知っておくべきSES、受託開発、自社開発の違い

目次


1. はじめに

未経験、初心者からエンジニアとしてキャリアをスタートする際、多くの選択肢があります。特にSES、受託開発、自社開発は、就職活動においてよく目にする言葉です。これらの違いを理解し、自分に合った働き方を見つけることは、キャリアを築き、年収を上げていく上で非常に重要です。
私の友人でもせっかく、独学で必死に勉強した人や、プログラミングスクールで何十万円もかけて勉強してきた人でも、就職先を適切に選択することができず、結局エンジニアが楽しくなかったり、辛く感じて辞めていった人もいます。
この記事では、これからエンジニアを目指す人に向けて、SES、受託開発、自社開発のそれぞれの特徴、メリット、デメリットを深掘りし、比較し、それら知ってもらうことで、少しでもエンジニアという仕事で良いキャリアを築き、楽しんでもらえる人が増えることを願っています。
他の働き方としてフリーランスがありますが、未経験からいきなりなるのは非常に難しく、再現性も低く、リスクが高いためここでは省略します。

2. SES (システムエンジニアリングサービス)

SESの概要

SES(システムエンジニアリングサービス)は、クライアント企業の情報システム部門に専門のエンジニアやIT技術者を派遣し、ソフトウェア開発やシステム運用、保守などを行うサービスです。SES企業は、多様な業界のクライアントに対して技術支援を提供し、プロジェクトベースで人材を配置します。こうしたサービスは、一時的な人手不足の補填や、特定の技術が必要とされる場合に活用されることが多いです。

クライアントのニーズに応じて、SES企業はエンジニアを短期間から長期間にわたって派遣することができ、技術力だけでなく、対人スキルやプロジェクトマネジメントスキルなども要求されることがあります。派遣されるエンジニアは、新しい環境で働くことになるため、適応能力や柔軟性も重要な資質となります。

SESのメリット

  1. 多様な技術経験の獲得 SESでは多種多様なプロジェクトに参加することになります。これにより、異なる技術やフレームワーク、業界に触れることができ、幅広いスキルを習得することが可能です。その経験は、将来的に他の職種に転職する際の強みにもなります。

  2. ネットワーキングの拡大 複数のクライアントと協力することで、業界内の広いネットワークを築くことができます。これは新しい機会を見つける上で大きな利点となり得ます。

  3. キャリアの柔軟性 SESはプロジェクト契約に基づいているため、契約が終了すれば新しいプロジェクトに移ることができます。これにより、エンジニアは自分の興味やキャリアの方向性に合ったプロジェクトを選ぶことができ、キャリアパスを自分で設計する柔軟性を持つことができます。

  4. プロフェッショナルな成長 SESは常に新しい課題や問題に直面するため、これを解決する過程でプロフェッショナルとして成長することができます。また、様々な業界や企業文化に適応することで、人間関係を築くスキルやコミュニケーション能力も磨かれます。

  5. 収入の安定 SES企業に所属することで、フリーランスと比べると比較的安定した収入を得ることができます。クライアントとの直接契約が不要で、給与や社会保障の面で安心して働くことが可能です。

  6. サポート体制 大手SES企業では、社員のスキルアップを支援するための研修制度が整っていることが多く、未経験から始めても一定レベルの技術力を身につけることができるサポートを受けられる可能性があります。

SESのデメリット

  1. プロジェクト間のギャップ: SESで働くエンジニアはプロジェクトベースで派遣されるため、一つのプロジェクトが終わった後に次の仕事がすぐに始まるとは限りません。そのため、プロジェクト間に無収入の期間が生じる可能性があり、経済的な不安定さを感じることがあります。

  2. キャリアの成長が企業に依存: エンジニア個人のキャリアの成長やスキルセットの拡張が、SESを提供する企業の方針や、派遣されたプロジェクトによって左右されることがあります。自己主導的なキャリア形成が難しい状況になることも考えられます。

  3. プロジェクトの質のばらつき: SESでは様々なクライアント企業のプロジェクトに携わるため、プロジェクトの質に大きなばらつきがあることがあります。また、時には自分の専門外のプロジェクトを担当することもあり、スキル向上につながらない場合もあります。

  4. ワークライフバランスの問題: クライアント企業の要求に応じて勤務時間や勤務地が変動するため、プライベートの時間が確保しにくい、あるいは長時間労働になる傾向があります。これにより、ワークライフバランスの維持が難しくなる場合があります。

  5. 常駐先企業との関係性: SESではクライアント企業の一員として働くことになるため、その企業文化やチームに溶け込む必要があります。これが原因で人間関係においてストレスを感じることもあります。

  6. 経済的なリスク: SES企業によってはプロジェクトの獲得に失敗した場合に、エンジニアが直面する経済的なリスクを軽減する制度が不十分なこともあります。エンジニア個人で安定した収入を確保するためのリスクマネジメントが求められることがあります。

  7. 専門性の向上の難しさ: 多様なプロジェクトに参加することはスキルの幅を広げますが、一方で特定の技術や分野に特化した専門性を深めるのが難しいという側面もあります。

  8. 自己投資の必要性: SESでは、新しい技術やスキルを学ぶための自己投資が必要となることが多いです。しかし、これには個人の時間とコストがかかるため、経済的、時間的な制約を感じることがあります。

3. 受託開発

ここから先は

5,554字

¥ 1,000

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?