見出し画像

エッセイ【Wash my hands】

2年生になったら、Aコース就職Bコース進学Cコース英語という進路選択ができる高校に入学した。……はずだった。進級時に英語コースを選んだのはたった10人ほどで、こんなに少ないのでは1クラス作れないから、AかBどちらかのコースを選びなおせと言われた。うそぉ!Cコースで英語勉強する気満々で入学したのに、どういうこと!?

うちの学年だけ英語コースがなくなった。

それを理由に、親に頼んで英会話スクールに通わせてもらうことにした。
ワクワクの初日。初級コースの生徒は高校生は私のほかに1人、あとは全員おじさんおばさん。先生が最初の授業で教えてくれたのは、「Wash my hands」!

一人づつ立って手を洗う真似をしながら、「Wash my hands」と言わされる……ってなにこの授業!?これ英会話?カッコ悪すぎて恥ずかしい。

私は「英語」がネイティブみたいに話せるようになったら、カッコよく素敵にみえると思ってた。だのに、その習いに行ったスクールで、冴えないおじさんおばさんに混ざってバリバリ日本人のおばさん先生に「Wash my hands」を連呼させられるなんて。ダサくてカッコ悪いにもほどがある。

英会話スクールのチラシでは、外国人のイケてる先生の写真とともに「あなたもネイティブみたいな発音で英語がペラペラに!」って書いてあったよね?どういうこと!?
中学の頃、英語の授業が楽しくて楽しくて仕方がなかった。だからもっと学んで、そのうち英語でペラペラ会話できたら素敵だよねと……膨らんでいた夢は、Cコースがなくなったことと、「Wash my hands」で急速に萎んでいった。

あの頃、「こんなおじさんおばさんになって初級英会話習いに来るんだ」なんて思っていた(なんて失礼な!)。いまや自分もそんな年齢を過ぎ、『7日間で英語がペラペラになるカタカナ英会話』(甲斐ナオミ著)の本を前に、やっぱりカッコよく英語でしゃべりたい欲がまだあることに気づく。「そのまま読んで、いきなりネイティブ!」って、私の夢だ!

甲斐ナオミ先生、「Wash my hands」はどんなカタカナになりますかー?笑

★エッセイの元になった課題本

★文章執筆サロンで学んでます

記事をここまでお読み頂きありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 頂いたご支援は書籍購入及び今後の執筆活動のために使わせていただきます<(_ _)>