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国旗に象!?過去に国旗に象を描いていた国とは?

本記事について

こんにちは。今回は国旗に描かれていた象について解説します。現在国旗に象を描いている国はありませんが、昔、国旗に象を描いている国がありました。というわけで早速解説していきます!


1、タイ

当時のタイの国旗
1893年より前のラーマ四世による海上旗(1893~1916までの商船旗)

国旗に象を描いていた国、一つ目はタイです。この国旗は中央に王の神器をまとった白象が描かれています。タイにとって象は昔から国を代表する動物で、特に白象は神聖なもので【釈迦の化身】とされています。さらに白い象を得た国王は、高い人徳を持ち人々から敬われると信じられていて、白象が生まれたり発見されたりすると国王に献上されるそうです。この旗は

1893年~1898年 政府用海上旗及び軍艦旗。旗の使用者のエンブレムをホイ                        
        スト側の上部隅に表示する
1898年~1912年 政府用海上旗及び軍艦旗
1912年~1917年 ラーマ6世が採用した政府用旗及び政府用海上旗
として使われました。この前にも、上部写真と似ているような国旗を使っており、その旗はThong Chang Puak(象の旗)と呼ばれました。

タイの国旗 - Wikipedia
タイの国旗 | アジア | 世界の国旗 - デザインから世界を学ぼう - (world-national-flags.com)

2、ダホメ王国(現在のベナン)

ダホメ王国の国旗

国旗に象を描いてた国、二つ目はダホメ王国(現在のベナン)です。この国は十七世紀に創建され、19世紀にフランスの軍隊がセネガルから来て王国を征服しフランス領西アフリカに組み入れるまで存続しました。この国旗の特徴は、何といってもその珍奇さ。とても国旗とは思えないようなゆる~い王冠を被った象が描かれています。こんなかわいらしい国旗とは裏腹に歴史では、奴隷狩り(奴隷貿易)などで栄えたとても闇深い国として知られています。余談ですが、ダホメ王国のお隣にあったベニン王国から英国に持ち込まれたネット上でベニン王国の国旗と言われている旗は、ダホメ王国のかわいらしい国旗とは真逆に、人が人の首を剣で首チョンパしているというインパクトがすごすぎる旗となっています。

ダホメ王国 - Wikipedia
ベニン王国の国旗と言われている旗

3、ラオス王国(現在のラオス)

ラオス王国の国旗

国旗に象を描いていた国、三つめはラオス王国(現在のラオス)です。この国は1949年~1975年まで存在した王国です。旧ルアンパバーン王国チャンパーサック王国という国が統合してできた国で、国内での激しい内戦で王国政府が倒れ、現在のラオスとなりました。そんなラオス王国の国旗は、中央に象徴として白象が描かれています。この白象はアイラーヴァタと呼ばれています。象の上下にある7段の日傘は仏教の7徳、下の5段の階段は、仏教の5戒律をそれぞれあらわしています。

ラオス王国 - Wikipedia
ラオスの歴史 - Wikipedia
ラオスの国旗 | アジア | 世界の国旗 - デザインから世界を学ぼう - (world-national-flags.com)
苅安 望 『決定版 国旗と国章図鑑 改訂第2版』世界文化社、2021年

最後に

皆さん、いかがだったでしょうか。今はもう国旗に象を描いている国はありませんが、昔は国旗に象を描いていた国がありました。そもそも象(白象)は、東南アジアなどでは神聖視されている動物なのです。なので、タイやラオスなど東南アジアの国で国旗に白象が描かれているというわけです。
それでは、さようなら!

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