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感覚

 昔から性別に関する感覚を有していなかった。自分が女性であるということは外から得た知識として知ってはいたが、実感や帰属意識がそこにあったわけではない。これは今でもそうである。気を抜いていると「え?自分が?女性?」という感覚に陥る。そしてあぁそっかそうだったと思うだけで済めばいいが、内心は「キメェぇぇぇ」とのたうちまわっている。内心だけだが。それでは困るだろう。普段はどうしているかというと、この感覚のなさを外から得た知識(理性とも言うのだろうか)によって抑えることで日々を過ごしている。食べたいけどダイエット中だから我慢する、眠いけど授業中だから我慢するのと同じ感覚と言ったら伝わるだろうか。

 こういうと自分に酔っているとか、厨二病乙w wという言葉を投げかけられそうだが、割と本当にそうなのである。これが厨二病で済んでいたらどれほど良かったのか。実際は厨二病や自分に酔っている暇もなく、ただでさえ苦痛な性別違和と性嫌悪に加えて大衆の社会的正当性に対するコンプレックスと自分だけ負担を背負っていないのだろうなという申し訳なさと、どう落とし前をつけるべきか、如何にして社会で生きていくかといった多種多様なジャンルと性別違和が悪魔合体した思考回路が押し寄せる。思考回路はショート寸前とはこのことだ。これが爆発すると、希死念慮が発生すると同時に布団から出てこれなくなる。まぁ、サブカルクソ野郎の戯言だと言われたらそれまでだが、これ以上はもう何も言うまい。

 自分は性嫌悪と性別違和が密接不可分に併存しているタイプであり、一般的な性別不合者とは異なる。加えて生育環境も一般的とは言い難く、また本人も性別不合を除いたとしても決して一般的な人間ではない。かなり特殊な事例であって参考にはならないと思う。せいぜいわかるのは、こいつは洗脳ではないなというくらいだろうか。こういう人もいると言うことで、今回はちょっと自分語りをしてみる等々。

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