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「ジャニーズ事務所にはどんな王子様たちがいるんだっけ」と,男のジャニーズファンがつらつらと振り返って考えてみた

 2020年に入ってから今日まで,ジャニーズのことについて毎日何時間も考えてる日々を送っているのだが,この記事を公開する前日(1/15)一周回って原点に立ち返った疑問がひとつ思い浮かんだ.

 ジャニーズにいる王子様たちってそれぞれどう違うんだろう?

 一般的に「王子様」というネーミングを与えられている堂本光一や山田涼介,亀梨和也などなど,それぞれ1人ずつにフォーカスを当てれば「この人ってこういう人だよね〜」みたいなことは簡単にいえるのだが,王子様たちを比較してその王子様たちがどう違うのかについて考えたことがある人はまだあまりいないのではないか.「あの人も王子様だよねー,あ!この人も王子様!あの人も!あの人も!」といった感じで列挙することはできても「じゃあ彼らってそれぞれどう違うの?」と聞かれると,ファンでも若干「あー」と考えさせられる気がする.

 令和に入り,新しいグループが2組同時にデビューし,ジャニーズの公式ホームページにプロフィール写真が掲載されるいわゆる「デビュー組」のタレント数はとうとう100名を超えた.日本を代表とする男性アイドル業界のトップに君臨するジャニーズ事務所にはどんな王子様が存在しているのかを振り返るのに絶好のチャンスである.

 ジャニーズ内の王子様たちを考えていくにあたって,その人選方法は様々にある気がする.ボクの目線で王子様だと思うアイドルをピックアップし比較してみたり,どこかのランキングサイトからその結果を引用してみたり...色々と語り方は思いつく.

 そのなかで今回ボクが採用したデータが、A.B.C-Z塚田僚一が発表する「ジャニーズ○○ランキング」シリーズにおける「ジャニーズ王子様ランキング」である.これを採用した理由は...なんとなくだ.「まあせっかく塚ちゃんが作ってくれたことだし...」という感じである.これまでに「ジャニーズ王子様ランキング」というタイトルで彼が発表する姿をボクは何パターンか見てきたのだが,その度にランキングが大きくガラッと変わっており,もはや日によって違うのではないかとさえ思ってくる.

 まあ,それはそれとして(←)2019年の中旬に発表された彼のランキングを用いてそれぞれの王子様たちについて考えてみようと思う.

 塚ちゃんによる「ジャニーズ王子様ランキング」(2019年中旬バージョン)の結果は以下の通りである.

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 では,「そもそも王子様って一体何なのか」について振り返りつつ,5位から順に見ていこう.

「王子様」って?

 そもそも「王子様」とは一体どのような人物なのか.考えたことがあるようであまりないこの問いかけだが,ここは手っ取り早くWikiを頼ってみよう(研究者としてあるまじき!)

王の子弟という意味での「王子」は、中世以来武家社会であった日本ではなじみがなく(かろうじて相当しそうなのが「若」である。『若さま侍捕物手帖』など)、「プリンス」の訳語として「シンデレラ」や「白雪姫」に登場する王子、また「眠れる森の美女」のフィリップ王子など、西洋のおとぎ話を通じて定着した年代がある。そのため、日本では「若い」「眉目秀麗」「凛々しい」「気品がある」「爽やかな笑顔(雰囲気)」といった、「貴公子」同様の観点で用いられ、双方の意味が混同した結果、ニックネームの一部として使用されることがある。
【メディアなどで「王子」と呼ばれる主な人物】
従来は前述のように貴公子が用いられていた。“ニットの貴公子、広瀬光治”が好例である。また下記の斎藤や石川(2000年代)以降、スポーツ選手はもとより様々な分野で活躍する“爽やかで若い男性”に対し、「○○王子」というニックネームが付けられるようになった。

 なるほど.なんとなく「気品がある」とか「爽やか」という単語が出てくるんだろうなとは思っていたが,「眉目秀麗」とはなかなか言い得て妙な表現だ.その発想はなかった.

 ちなみに大辞泉では「王子」をこのように表現していた.

1 王の息子。⇔王女。
2 親王宣下のない皇族の男子。
大切に思う男性。大事にされている男児。「我が家の王子」
その団体や分野などで実力・人気があり、容貌(ようぼう)もすぐれた若い男性。「クラスの王子様」

 「大事にされている男児」というのもまた考えさせられる.

 「“事務所から”大事にされているタレント」「“ファンから”大事にされているタレント」... なんだかこれはどちらかというと「」な感じがする.いわちとかきょもとか... でもみじゅきは「帝王」だよな...

 あとは4番にある「実力・人気・容貌」も納得させられる定義だ.たしかに塚ちゃんのランキングに挙がったタレントたちはみんな飛び抜けてかっこいいし,何かしら突き抜けた才能,秀でた能力を身につけている人物たちである.順位づけはどうであれ,選抜されたメンバーたちは定義的にかなり合致すると考えられる.

 なかなか「王子(様)」を1つの文章に定義づけるのは難しいけれど,敢えて1文にするのであれば「爽やかで気品を兼ね揃えた,容貌に優れた眉目秀麗な若い男性」と表せるだろう.塚ちゃんによってこれに選ばれたのが中島健人,山田涼介,東山紀之,堂本光一,櫻井翔なのだ.ちなみに,「若い」ということに関して,東山さんは1966年(今年で54歳)生まれで一般的に「若い」と形容できる年齢ではないが,「ジャニーズカウントダウン」などの様々なテレビ番組でパフォーマンスをする彼の姿をみると若々しさはまだまだ存分に感じられるため,あくまでボクは彼を「王子様」に含めても全然OKだという立場をとっている.「初代・王子」であり,王位継承を与える者として捉えればきっと誰もが納得するだろう.

 では,ここから個別にそれぞれの王子様について考えていき,王子様所以の形容を洗ってみようと思う.

【少女漫画の世界から飛び出してきた】 王子/中島健人(Sexy Zone)

 彼の王子様要素にさらに言葉を加えるのだとしたら「少女漫画」という単語は必ず入れなければならないものであるとボクは直感的に感じた. 

 というのも,彼は「スタイル」をとっても「風貌」でも「発言」でも,どれをとっても王子様そのものであり,特に「発言」に関してはデビューしてからずっと巷で言われ続けてきた彼を象徴する大きな要素である.

〜デビュー直後の握手会にて〜
ファン
「結婚して!」
健人 
パターン①「そういうのは男から言わせてよ」
パターン②「迎えに行くから待ってて?」
パターン③「いいよ、明日しよっか」
パターン④「婚姻届持っていくね」

 発言でもう一言加えると,彼がメインを務めるソロコンサートではお客さんのことを「Kenty Girls」や「Kenty Boys」と自身の名をもじった呼称を自分でファンたちへ授けている.健人はもはや自分の帝国を築き上げてしまっているのだ.

 さらに,ここ最近の健人をみていると,韓国風なアンニュイな髪型をすることが多く,「そんな中途半端な前髪の分け方する!?」と思わせるような故意的に乱した髪も,まじまじ見ていくとそれが様になり,奇抜だとも捉えられる髪色にしても健人にかかれば全てSexyにかっこよく変換される.

 彼の若干高めな声からしても優しい雰囲気を帯び,歌声でも若い男性アイドルが歌うような高いキーの曲も軽々と歌えちゃうくらいの声質を持っているため,彼の持つ性質はまるで絵に描いたかのようなアイドルであり,そんなアイドルという世界での王子様であるとボクは見ててそう思う.

【身長以外のステータス全振り】 王子/山田涼介(Hey! Say! JUMP)

 彼の魅力はなんといっても,超容姿端麗でありながらしゃべると親近感を抱かせ、バリバリのイケメンだけれど結構家に引きこもってゲームに熱中しちゃう...このギャップにあるとボクは思っている.

 このギャップは親近感でゴールするのではなく,永遠ループのように右往左往できるものだ.話すときは分け隔てなく優しい感じで,時にはイジられてそれにノリよく答えたり,その時のテンションをみると「意外とこっちよりじゃん笑」と思わせられるが,歌/パフォーマンスのときにはその時とは全く違うかっこよさに100%特化した山田涼介を受容することができる.話すときの声と歌う時の声は別人かと思わせられるくらいその差は激しく,歌声は澄んでめちゃくちゃ綺麗な歌声でありながら,そこには芯もあるため,安定してめっちゃ上手い.男のボクでもドキッとしてしまうこともしばしばある.

 Hey! Say! JUMPによるパフォーマンスの中で見出せるかっこいい彼の姿を見たとき「あーやっぱかっこいいな涼介」と思わせられるが,またひと度バラエティ番組に移る彼の姿をみると「面白い!!笑」と笑顔にさせられる.

 彼の唯一の弱点は“身長”と風潮的にそうみなされている気がするのだが,日本人の平均身長を下回るこの要素もまた,彼の魅力のうちの1つなんじゃないかとボクは思っている.よくメンバーからは「チビ!」といじられたりもするが,普段はめっちゃかっこいい彼がいじられ役になっている姿をみるとそこでもギャップ萌えが生まれ,こちらもなんだかイジりたくなってしまう感覚を覚える.

 皆から愛され,アイドルとして担う期待の全てを答える彼はまさしく若くてキラキラした王子様だ.

【王位継承権を握る現役でありながら元祖】 王子/東山紀之(少年隊)

 ボクらのお母さん世代が見てきたであろう東山紀之も「ジャニーズの王子様」を語る上で絶対に無視することできない存在だ. 

 ジャニーズのデビュー組の誰か(たしか太一くん)が話していたエピソードで,ジャニーさんに「今までのグループのなかで一番すごかったグループはどれ?」という旨の質問をしたところ「少年隊」と答えられるほど,歌とパフォーマンスには昔から定評のあったこのグループ.そのなかで,スタイルもよく顔も小さく,何事にもストイックな東山さんの姿は,さながら「王子様」のようであると昔から言われきたようだ(ボクは1996年生まれなので少年隊が現役でバリバリやっているところを見たことはない).

 たしかに2010年代に入って以降も,時代は違えど,その性質は全く変わっておらず,毎日腹筋を1,000回やる日課を続けていたり,ある時はジャニーズJr.の超若いアイドルたちをプロデュースしたかと思えば,自身もステージに立ち,キレのあるダンスと衰えない歌唱力でもって今の若いファンを魅了する.

 東山さんがテレビで放送されるステージでよく披露する「仮面舞踏会」や「君だけに」は80年代後半(今から30何年も前)の曲にはなるが,今でもかっこよく披露してくれる.バラード好きなボクにとって「君だけに」は全く問題なく普段よく聴く曲として採用できるほどの楽曲であるが故に,東山さんがこの曲を披露してくれるときは本気で嬉しくなる.

 ボクらの親世代を熱狂の渦に巻き込ませた彼は,ジャニーズを愛する今の若い世代にも自身のかっこよさを届けてくれる.今では後輩の育成に少しばかり携わったり,何か番宣がある時には積極的に後輩たちの番組に出演し,決して横柄な態度をとらず優しく接する姿をみると,まさしく彼は王位継承の権利を持った現役元祖の王子様であると思わざるを得ないのである.

【ツンとデレが激しすぎる 王子】/堂本光一(KinKi Kids)

 ジャニーズアイドルのなかで一番「王子」と呼ばれているのはもしかして光一くんなのではないだろうか.華奢な容姿で繊細且つ丁寧にバラードテイストの曲からダンスナンバーまで歌いこなし,しなやかなダンスで人々を魅了する彼は,一見すると守りたくなってしまう(大事にしたい)性質を帯びているように見え,放っておけない感じを醸し出しているが,いざ近寄るとツンデレのツンが激しすぎる言動を取り,時にファンの心をズタズタにする.

 しかし,そんな罵倒に耐え(?),よく彼のことを見ていると,それはただの照れ隠しなんじゃないかと思えてくる時が必ずやってくる.彼が長年メインを勤めているEndless Shockという舞台を見たり,ドキュメンタリーやメイキングの映像を見ていると,完璧を追い求め,一切の妥協を許さない彼の揺るぎない姿を享受することができる.様々な犠牲を払ってまで彼はなぜこんなにもストイックに様々な事柄に対して取り組むのかというと,必然的に「ファンのため」という回答が浮かぶはずだ.けれどもシャイな“光一くん”だから,わかりやすくデレることは一切せず(たまに相方の剛にデレることはあるが),罵倒の言葉を口にするのだが,ある程度のファンになると「またまた〜笑」と思えてくるのである.

 彼が剛と一緒に作った楽曲たちを聴いてみると,そんな罵倒の言葉もある種の愛情表現として捉えることができるようになる.本気でそんな悪口を言う人が「Family 〜ひとつになること」や「愛のかたまり」,「Anniversary」などといった作曲を出来るはずがない.明確に見えることはないが,彼の心の奥深くにはきっとファンたちへの計り知れない愛情を秘めているのだろう.

 光一の容姿や風貌,そして彼の厳しい言動とファンファーストにボクらを思いやってくれるストイックな行動は見放したくても見放すことのできない,お茶目でありながら"The"のつく王子様であるとボクは思っている.

【何もかもを得てきた完全無欠 王子】/櫻井翔(嵐)

 「ジャニーズ王子様ランキング」といわれて,首位に輝くのは光一かな?涼介かな?健人かな?と思っていたボクにとって「櫻井翔」という回答は一瞬意外性を感じたが,少し考えてみれば,たしかにそうだなとすぐに納得させられた.

 まず,「櫻井翔」という名前・漢字からして既に王子様要素で溢れている.例えば名簿に「櫻井翔」と漢字表記で名前が載っていれば「絶対この人,貴族の出だわ笑」と何かしらの印象が残ることだろう.

 彼の容姿/外見は名前に劣らず,パチクリさせた大きく綺麗な目元と,スベスベしてそうなほんの少しばかりの肉感のある頬とハキハキとした声は「王子様」と呼ぶにはふさわしい性質だ.

 目には直接見えない彼の歩んできた経歴というのもまた無視することはできない.学歴は慶應の幼稚舎から始まり,そこからエスカレーターで登っていき,最終的には慶應の経済学部を卒業している.「ジャニーズ」という要素を抜きにして考えても無敵なエリート資質を持っている彼が,トップアイドル・嵐として君臨し,そのメンバーたちをまとめる役割を担っているのだから,もはや無敵である.

 思えば,ボクが社会学を勉強するときよく櫻井くんを例に出したものだ.社会学を勉強すると必ず「ハビトゥス」という概念を学ぶことになる.この「ハビトゥス」というのは,個人がそれまでの人生のなかで無意識的に身につけてきた言動や行動といった心的傾向のことを指し,「この人の上品な振る舞い....綺麗な言葉遣い...出で立ち.....さては金持ちの人だな?」と直感的に思わせてくる対象のそれらの振る舞いや言葉遣いのことをまとめて「ハビトゥス」は指している.この例によく翔くんを引き合いに出していたのだ.

 ボクは本物の王子様に会ったことはないけれど,少なからず,メディアが作り上げてきた「王子様」像に翔くんが無意識的に放つハビトゥスというのは見事に合致するように思える.王子様たるもの,できれば上品でいてほしいし気品はあってほしいし,理知的であってほしいし育ちは良くあってほしい....というこのほぼ全ての要求に翔くんの持つ要素は当てはまるのである.ここまでに見てきたアイドルたちにはそれぞれ独自の「王子様」像を打ち立てている一方で,翔くんに関しては最大公約数的な世間的に言われる「王子様」の要素を軽々と満たし,王道を一直線に走っているのである.

王子様像はそれぞれの心のなかに...

 ボクは普段,毎日書いているnoteの記事における文字数は6,500〜7,000くらいに収めようとなんとなく調整を図ってきたのだが,引用をたくさんつけると以外にもこれくらいの文字数は容易に満たすことができる.気がついたら8,000字いってたことだってよくある.

 今回の記事は読んでもらってわかるように,引用はほとんどなく,中島健人のくだりからはほぼ全てボクの思っていることをズラズラと並べていき,その結果今の段階でおよそ6,600字までいっている.調べるものといえば楽器曲等の固有名詞をちらっと確認したり,「仮面舞踏会」がいつリリースされたのかを調べた程度に過ぎない.

 今この文章を書いてて思っているのは「普段はあまり考えたことがないけれど,そのアイドルが持つ王子様要素って一体何だと訊かれれば意外とツラツラと言葉を並べることはそう難しくないんだな」という率直な感想である.今回は塚ちゃんのランキングに頼って,アイドルを限定し,彼らに対してボクが思っていることを語ってきたのだが,ボク独自の感覚を鑑みると「あの人も超王子だよ!」と提示したいアイドルは結構出てくる.その機会はまた次に譲るとして,今回のこの記事をきっかけに自分にとっての「王子様」は一体どのグループの誰なのかをぜひ考えてみてほしい.そしてそのテーマを掲げて,ぜひボクを飲みに誘ってください🙇‍♂️

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