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本の佇まい

佇まい。
主に人を指して言う言葉
だと思いますが。
本にもあると思っています。
たたずまい。

ひとそれぞれ、
お好きな佇まいの感じがあると
思いますが。
私の好みの本の佇まい。

それはこんな感じの本です。
今回ご紹介するのは、

「旅の断片」「途上の旅」
アノニマ・スタジオ
若菜 晃子さん著


得も言われぬ品があって、
美しい佇まいの本なのです。
書店で初めてお見かけした時
吸い寄せられるように手にとって。
一目惚れでした。

まず、奥ゆかしい文字と
淡く味わいのある色の背表紙。
自己主張がつよめの本が
多い中、この控えめさが
逆に一際、目立って見えます。

手にとって見ると、
大き過ぎも小さ過ぎもなく、
丁度よい感じ。
珍しい大きさの本です。
そして手に取った時の
ほんの少しざらざらとした、
何とも温かくて、心地よい手触り。
ずっと触っていたくなります。

ページを開く前に、もう
すっかり恋しちゃったみたい
なのですが、
中を開いて更に。

なんと…、
心にじわりと沁み入る
文章なのでしょう。
平易で淡々としているようで、

けれどどこまでも透明でうつくしく。
すとんと素直に、腑に落ちる感じ。
心の柔らかい部分にそっと触れるような
旅人若菜さんの、あたたかく
誠実で実直なまなざし。
ずうっと読んでいたくなります。

本棚にずうっと残しておきたい、
宝物のように思える本。
なかなか多くはありません。
出会えてとても嬉しく思います。

もしお気が向きましたら。
あなたもお手にとって
見てください。
若菜さんと、
果てしない旅の思い出を、ぜひ。

✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨

ここまで読んでくださいまして、
どうもありがとうございます!












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