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#244 手持ち花火

 土曜日に息子の家族が帰ってきた。夕食を食べ、子供たちは、お風呂に入り、歯磨きも終え帰る準備はできた。 7時半を過ぎた頃から、外がようやく暗くなってきた。みんな玄関を出て、庭に集まってきた。

 庭には、そうたとりょうたが使う手持ち花火を、妻は、それぞれの瓶に入れてあった。花火が終わったら捨てる、水が入ったバケツや、花火につけるろうそくも準備した。去年までは母親と花火をしていたりょうたは、今年から一人ですることになった。庭には、地面からの熱気が伝わってきた。風は微風だった。

 花火が始まった。花火の炎が、途中からオレンジ・赤・緑などに変わっていった。があたりに蔓延し、西風に乗ってゆっくりと流れていった。そうたもりょうたも、今年初めての花火を楽しんでいた。そうたは花火を持って、大きく輪をかいたり、聖火のように、花火が消えるまで、庭の中を走っていた。私は、子供達と花火をしたり、花火をしている子どもたちをスマホに撮っていた。花火の数が少なくなり、線香花火になった。「流れ星や」とりょうたは言った。

 8時過ぎ花火が終わり、子供たちはパジャマに着替えて車に乗った。車の窓から、「また花火をする~~~。」「バイバーイ~。」と元気よく繰り返し言って帰っていった。

 子供たちが帰った庭には、燃え尽きた花火を入れたバケツが残っていた。
 
#子どもの成長記録   #夏のオススメ

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