#62 プレゼント

6月1日はりこやしょうとのおばあちゃんの誕生日。先週から、私と、りこと、しょうとの3人で花束をプレゼントすることが決まっていた。花束は、私とりこで買いに行くことになっていた。

私とりこは、近くのスーパーに行った。しかし、誕生日のプレゼントにぴったりの花束は売っていなかった。花に、元気がなかったのだ。「これやったら、おばあちゃん、よろこんでくれへんわ」とりこは言った。

私たちは、道路の向こうのホームセンターのガーデンコーナーに向かった。しかし入り口には、『作業のため16:30から臨時休業させて頂きます』との張り紙があった。

私たちは、花束をあきらめ、おいしいとの評判のケーキ屋さんに行くことになった。駐車場に入ろうとすると『定休日』のプレートがたっていた。

ほかのプレゼントを買うため、私たちは、最初のスーパーに戻った。「おばあちゃん何やったらよろこんでくれるかな~」と、りこはひとりごとを言いながら、私たちはスーパーの中を探しまわった。果物も、チョコレートも探した。しかし、プレゼント用にラッピングされた商品はなかった。

私が困っていると、りこが「おばあちゃん、お酒飲む?」と言った。「少しは飲むで~」と言うと、「こんなん、どうかな~」とりこは、私をワインコーナーに連れて行った。「これ、おばあちゃんの好きなピンクの色やで~。この前に、この色の花をあげた時おばあちゃん、よろこんでくれたで~。そや、おばあちゃんの家の一番大きなバラも、こんな色や。この色やったら、おばあちゃん、絶対喜んでくれると思うわ。」とりこがいった。私たちは、ピンクのワインを買って、りこの家に帰った。

家に帰り、りこは『おばあちゃん 誕生日  おめでとう  いつもありがとう  また遊びに行きた~いです  大好き~~♡♡♡』とメッセージカードに書いた。

その後りこは、プレゼント代として1,000円札を私にくれた。「1人500円やで~」と私が言うと、「しょうとの分もやで~。しょうとの分も立て替えておじいちゃんに払っておくから。」とりこは言った。

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