＃149　手ごたえ

　「しょうへいとは、『４時半になったら、野球の自主練習を切り上げる。』という話になっています。監督さんに、『４時半に、帰らせてください。』と言うように、お願いします。帰ったら散髪に行かせてください。」と、娘からメールが送信されてきた。
　
　私はしょうへいに、娘からのメールのことを伝えた。そして、「練習のはじめに、監督さんに『4時半になったら、帰らせてください』と言うときや。」と、私が言った。
　しょうへいは「うん。」と言ったが、しばらく考えて、「やっぱりおじいちゃんから、監督さんに言うてくれへん？俺から、監督さんに『早く帰らせてください。』って、みんなのいるところで、言いにくいわ。」と言った。
　「せやな、おじいちゃんが、監督さんに『４時半に迎えに来ます』と言ってあげるわ。」と言った。

　しょうへいを、グランドに送って行った時に、監督さんに「4時半に迎えに来ますから、帰らせてください。」と私が言うと、「はい、分かりました。」と監督さんが言った。

　4時半過ぎ、私は迎えにグランドに行った。しょうへいは、帰る準備をしていた。監督さんに挨拶をして、私たちは家に帰った。
　
　車の中で、しょうへいは「今日は、なんか調子が良かったわ。」と言った。「何してたん？」と、私が言うと、「ノックやった。おじいちゃんが迎えに来た時は、まだ４時ごろやのにと思ってたわ。」と言った。「今日は、どんなところがよかった？」と聞くと、「うまいこと、捕れたんや。よくミスしていたボールをすんなり捕れたんや。なんかうまいこと、捕れたんや。」といった。
　
　しょうへいには、今日の練習は、手ごたえがあったようだ。

　家に帰って、妻に今日のしょうへいの練習のことを話した。「なんか、理由があったんやろな。」と妻が言った。
　「詳しいことは、しょうへいは言わへんだわ。けど、急にコツをつかむときあるもんな。逆上がりでも、はじめてできた時『あっ、できた。』という感じやもんな。どうしたんかって、うまく言えへん時もあるもんな。」と、私が言った。
　
　＠家族
#野球が好き 　 #子どもの成長記録