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そこの賢い26歳、いつまでコンサルで消耗するの?

コンサル行く人が増えている。10年前も今も人気みたい。コンサルは勉強になる。けど、そうじゃない世界もあるしもっとチヤホヤされる美味しい世界もあるよという話

■ コンサルへ行く人が増えている

と、ここ1-2年エージェントと話していてよく聞く(@中途市場)。総合/会計系は数年前から増やしてたけど、MBB(特にB)もかなり増えていて、裾野は広がっている模様。身の回りでも、あ この人がコンサルに..?というのがちょくちょくあった(注: 賢さよりも、ワークスタイル的に向いてなさそう)

■ 今も昔も人気

10年近く前もコンサルは流行っていたけど、最近就活中の後輩と話したら、最近でもコンサルは人気の様子。MBA卒業生の進路見ても、コンサル行ってる人はやはりまだ多いみたい

コンサルは勉強になる。入ってすぐから「お前にお客さんは1日XX万払ってんだぞ」という謎のプレッシャーに晒され(だったらもっと給与あげてk(ry))、経営課題の解決を求められ、日々ロジックMECE射撃。ほっといて勉強になるわけではないが、日々必死でもがいていると振り返れば勉強になったなと感じることは多い

いわゆる賢い人に囲まれ、毎年給与も上がるし、5年前後で事業会社でいう部長のような「マネージャー」に上がれるかもしれない。オフィスもオシャレだし、自己肯定感を高めてくれる要素はふんだんにある

■ でも序列はつく

コンサルは、多様性多様性とは言うがスキルセットやバックグラウンドとしてはかなり同質的な人が集まっている。仕事の内容及び進め方も体系的に整理されているので、横比較がしやすい

横比較がしやすいということはすなわち、序列がつけやすい。これまで義務教育から大学に至るまで、おそらく上位層としてチヤホヤされてきた人が集められる。皆ピカピカだけど、10人いたらやっぱり1-10位はつく

自分より同期が早く昇進したり、もっと長くいると後輩に追い越される、といったことはあるかもしれない。これまで上位層で生きてきた人にとってはこれはこたえる。これまで以上に仕事頑張るんだけど、でもだからってすぐ評価や職位があがるわけではない

■ 精神は一度崩してしまうと、治るのに時間かかる

それで「なにくそ!」と思ってモチベを上げて頑張れるならいい。頑張り続けられるならいいんだけど、同質的な同期と同質的な仕事をしていると、上司から横比較しやすいので、きつい言葉をかけられることもある。「あの人とは一緒のプロジェクトにしないでください」と耳に入ってしまうこともあるかもしれない

そうすると、(これまであまり挫折をしてない人ほど)精神にこたえることがある。長時間労働もあいまって、辞めたり休職したりという事例を見てきた。体力よりも、精神を崩してしまうと、治療に時間がかかる。身近な人でそういう人を見てきたので思うが、完治が難しく再発もする

■ 波の乗り方よりもどの波か

コンサルでの個別具体な評価軸からすると、おそらくその人は相対的に低評価だったかもしれない。けれど、おそらく、世間一般からみると、学歴能力面で優れていると評価してくれる人が多数である可能性がかなり高い

少子化で若者も減ってる中で、その若者で優秀でやる気のある(少なくともはじめはあった)人が消耗して、精神を崩してしまったりするのは本当にもったいない。集積すると、国としては大きなロスだと思う

給与の決まり方もそうだけど、能力の差分よりも、どの業界にいるかということでその人の立ち位置が決まることは結構多い

■ 色々な道がありますよと

その苦しい中で頑張るのはひとつ。きっとそこから学ぶことはあるし糧にもなる。でもそれは体力ならびに精神が持つ前提においてのみそうすべき。崩してまでやることではない

少し周りに目を広げれば、10人中8-10位でも、その人が輝きチヤホヤされる世界はきっと沢山ある。別の業界にいけばおそらく高確率でそんなにエクセルたたけたり、論点を綺麗に整理できる人はいないから。自分よりももっとそれをうまく早くできる人はいる(そのファームに)。でも、そうじゃない(非コンサルの)会社は沢山ある

エクセルができたからって何かが解決するわけじゃない。でも「すごいねー」「助かったよ」ということを日々言われながら仕事するのは、「お前いつまでやるの?」「なんでできないの?」と詰められる日々より精神上だいぶヘルシーだし、きっと楽しい

■ そこの賢い26歳、いつまでコンサルで消耗するの?

あと数年頑張れば、耐えればマネージャーになれるかもしれない。ぜひ頑張ってほしい。給与も上がるし、色々な転職の道もあると思う。けど、道はそれしかないわけじゃない。実貢献(小さい範囲でも)の実感を感じやすく、そして言語としても感謝される場所はある

クライアント側に回ってみても思うが、コンサルは本当によくできたブランドビジネスで、そこにとどまるインセンティブも色々とある。でも一度外から眺めると違った景色がみえるかもしれないし、繰り返しになるが精神を消耗してまでやることではない

上司は1週間後のプレゼンのことが大事であって、あなたの5年後のキャリアとか、ひいては20年後も見据えた健康になんか興味はない。興味がないというか、そこを気にするインセンティブが全く無い。消耗も良いけど、若い体を生かして1ミリでも10センチでも実貢献を感じるのも良いもんです

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