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劇団Generalprobe活動の足跡-0-

こんにちは。
北海道北見市で小さな劇団「Generalprobe」(読み方 : げねらるぷろーべ)を運営しています。
すずきです。

劇団のこれまで、そしてこれからの取り組みを
つれづれなるままに書いて見ようかなと思い
筆を取っています。

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【劇団Generalprobeとは?】
2023年3月に、北海道北見市にて地元高校演劇部OBであるすゞきが旗揚げ。
旗揚げ公演「オルター・エゴ」では全国各地のアマチュアクリエイターと連携し制作。
決まったメンバーは居らず、プロジェクト毎に座組を構成するスタイルで「クリエイターの集い場」を目指して活動中。
代表鈴木は他劇団への客演公演や第2回公演の他、地域の新たな演劇シーンの開拓に向けて準備中。


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自己紹介にお目通しいただけましたでしょうか。
読んでいただけましたらわかる通り、ただの演劇かぶれの一般人ということでございます。
そんな一般人かつど素人の私が、今回は地元の演劇シーンについて、少しだけお話ししてみるそんなページです。
もう何年も同じことを言っているのですが備忘録的に。
多分僕がドラマの1本でも出ていたら以下のようなことは言ってません。いつまでもアマチュア演劇界隈に滞在し、かつその実績すらまだ踏めていない青すぎこけしですがご了承ください。よく言えば俯瞰です。悪く言えば当事者意識の欠如です。
よっしゃいくぜ。

さて、僕の今いる北海道北見市は、今現在結成されている劇団は当団を含め3つほどしかありません。ついこの間僕が旗揚げをする前までは、実質結成されている劇団は2団体のみであり、その中でも継続的な公演はなかなか多くありません。
また、他に活動してされている劇団は周辺地域を含めても片手に収まるか、収まらないかの超極少数というようなのが現状です。
この地域で演劇を続ける、そしてはじめるためには、僅かな「演劇の場」に集まる他無いというのが現状です。

対して、北海道の他の地域を見てみると、札幌・帯広・旭川・釧路・函館・苫小牧など、その多くが演劇祭という形を通して、アマチュア舞台制作及び発表の場が設けられているところは数多くあるように思います。そういった演劇祭では、現在活動している数々の(それも実質はあまり多くありませんが)地域劇団同士の交流であったりとか、また時には舞台を志す地域の学生との交流を深める場としても機能しており、演劇をやろうと思えば、その日からでも好きな所に何ヶ所かは見学に行けるといったような環境が整っていたりします。

こうしてふと振り返ってみると、実はここ北見は演劇が盛んとは決して言えないのが現状です。
とはいえ、高校の演劇部も記述時点では5校ありますし、オホーツク全体で見れば演劇公演が全く無いわけではありません。
しかしながら最近特に、この数少ない演劇シーンは全国各地のみならず、それは北見市のような小さな地域の一端のみにフォーカスを当てたとしても、その衰退の一途が如実に観察できてしまうように見えます。

具体的に何点か挙げるとすればそれは、高校の演劇部の廃部、大きな組織での演劇を志す方々の都会への流出、そして地域で活動するアマチュア演劇集団の平均年齢の上昇といった形で現れています。
劇団として年齢に伴い経験を重ねることに関してはむしろ発展かのようにも見えますが、製作を今後継続して続けていくという面から考えれば、演劇人口の高齢化はそのまま、文化の衰退に近づいていくことを意味します。

「演劇を続けるためには」、若い年齢層の演劇への参加が求められるわけです。それこそ学生とか。
しかしその中でも、今演劇について興味のある方においては、「そもそも地域でアマチュアの演劇を続ける必要はあるのか」という疑問が皆さんの脳裏に浮かんで来るのではないでしょうか。
つまり、言ってみれば演劇の進化形態はもう既に我々の生活の切っても切れないところに存在しており、それは分かりやすくテレビドラマや映画をはじめ、身近なところではコンセプトカフェなどのサービス業として人間の演技力を商業的に昇華している場所も数多くあります

では、地域の劇団における役目は果たしてなんなのか?ということを改めて考えてみた時、
その実態は「生涯学習団体」なのではないかと思えてくるわけです。
つまり、定年を迎え仕事を勤め終えた先人の方々が、合唱や華道、ゲートボール等を通じて第2、第3の人生として地域の住民の方々とコミュニティを形成するのと同じように、地域のコミュニティ形成の一環としても作用しているのではないか、ということです。
多少の違いやその活動内容に対する敷居の高低はあるものの、根底にある仕組みとしては同じようなことが言えるのではないかと思います。

つまり、本気で商業的活動を狙わずに演劇を続けようとすると、どうしても「小さくまとまる」という結論に落ち着いてしまうのが現状です。
オンライン上であれば全国各地から今や参加が可能ですが、演劇はオンライン上で見ることをあまり良しとしない風潮がある為、自らで自らの活動範囲を狭めていると言ったような雰囲気もひしひしと感じることが出来ます。

演劇で地元を盛り上げる、というのは、現在の方法にこだわっている限りすべからく難しく、また可能であったとしてもそれは地域全体、及びその活動を知る1部の演劇マニアの間でしか伝わらないというのが見えてくるのではないかと。

しかし逆に言えばこれは、「演劇は見ることと同様か、それ以上に創ることにも価値があり、そしてそれに気づいている人々が演劇シーンを支えている」ということでもあります。
その為、「演劇創作活動そのもの」を売りとし、かつ広義の意味でのメディアでの存在感を必要としない、生涯学習といった表現もあながち間違いでは無いのかなと思います。

先日演劇祭を主宰する友人にこの持論を話してみたところ、大いにやる気を無くしてしまったようで(無論今年もその演劇祭は開催するのでご安心を)申し訳なくなるなど。

しかしながらこれは、かつての慣習に囚われてしまっている現状を打破することさえ出来れば(あくまで出来れば)(もう一度言うが出来ればの話)(尚ほぼ現実的では無い)多少の緩和は見込めるのではないかという希望的観測を抱かせてくれます。
つまり例えばそれは演技力を主軸にしたネットでの活動をメインにし、影響力を持つことで日本全体からの知名度を持つことにより地域での活動を円滑にするというようなことですが、しかしこれは並大抵のことではなく、また高齢化する演劇人口のうち多くの人々にとって易しい選択とは言えません。
しかし現実としてそういった活動で日の目を浴びている劇団やインフルエンサーは数多く存在し、これが現状小劇場劇団として名をあげる唯一の方法でもあるように思います。
そして、これから出てくる新たなメディアへの参入も、きっと早ければ早いほどいいのでしょう。

劇団Generalprobeは一体何をどこまで行うのか、一見意味の無いことをふくめて、数多の試行錯誤を繰り返すことが大切なのではないかと思います。
皆様も地域の劇団の動向を是非ご覧になってみてはいかがでしょう。
そして動向だけではなく、彼らの紡ぐ舞台をぜひご覧下さい。知名度が高くなくても面白い劇団は、意外と身近にあるかもしれません。
そして共に演劇シーンの拡大に努めようじゃありませんか。


尚、この件に関しては旭川市で文化屋を営んでいらっしゃる店主さんがかつて「ゆるやかな演劇」という形で言及されております。
実は経済的や知名度的に進展しなくても、「地域に劇団がある」それだけで変わるものがあるのかもしれません。
前提として継続して公演を行うことはめちゃくちゃに難しいことです。
第1回公演という形で「観る側」から「演じる側」へ、どちらも経験するからこその実感があります。大人のアマチュア演劇はマジで難しい。
だからこそ、みんなのできる範囲でやりたいことをやる、良く言えばサークルの延長のような存在でもあるのかなと思います。
ただしそこからどう企てて、現状に反旗を翻していくのか、恐らく多くのアマチュア劇団が試みていることでしょう。
当劇団もそれに追随できるよう頑張ります。

これからも劇団Generalprobeをよろしくお願いいたします。
なんか変なこといっぱい出来たらなって思ってます。
見に来てくれたら嬉しいです。

noteでの劇団の活動報告も少しづつ更新したいと思います。

またお会いしましょう。