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諦めてやるもんか

諦めきれない夢がある。

夢があって地元から出てきて、少し違う形ではあったけれど、現実になった私の夢。形こそ違えど、望んでいた業界に入り、私にとっては正に夢のような場所で働いた。望んで、そこに対して努力していけば、夢の方からも近づいてきてくれるんだとそう思った。

結婚して、子供が出来て、妊娠経過が思わしくなくて仕事を辞めざるを得なかった。

心の片隅の、絶対無くならない場所に諦めきれない夢を置いたまま、4人の子供のお母さんになった。

細かに書くと何行あっても足りなくなってしまうけれど、まぁその間にも色々な出来事があり、今は夫がその業界にいて第一線で働いている。

そこは私が居たかった場所。
何としても居たかった、存在していたかった、私の憧れの世界。

かたや私と言えば、家事育児とパートの日々。
とある資格を取ったので、それを活かしながらではあるけれど「こんなはずじゃなかった」と思わずにはいられない瞬間だって、数多い。

私の憧れてやまない、かつて居た世界で今日も第一線で働く夫を、羨ましく恨めしく思ってしまう。

憧れと嫉妬が入り乱れてしまう対象がこんなにも身近に居ることが、苦しい。

あぁ、私だってその世界に居たかった。
もっともっと居たかった。
存在していたかった。

夫には言えない。
私だって出来ることなら今すぐその世界に飛び込みたい!!とは言えない。

仕事を辞めると決めたのは、私。
子供がいてももしかすると携わることが出来たかもしれないのに、その努力をしなかったのも、私。

母になることは、夢を諦めることとイコールではないけれど、恐ろしく制約がかかってしまうこともまた間違いではない。

綺麗事や理想論抜きにしたら、自分の時間なんて全て投げ打つ覚悟が必要なのが、育児。
実家にもどこにも頼れなかった私は、自分の全てを育児に充てるしかなかった。

結果、自分を大切にすることを忘れて、大切にされなかった自分はボロボロに傷ついていた。

これからお母さんになろうとする人、夢を諦めないといけないかな、と思っている人。

片手間だっていいから、その夢を追い続けて欲しい。努力は必ず報われるなんて全く思わないけれど、完全に諦めてしまったら、そこで終わりになってしまうから。そこに向かう努力を、絶やさないでほしい。

今日も夫が羨ましくて妬ましい。
同時に、私がなりきれなかったモノになった夫と、そこまで支えた自分を誇らしく思いながら、心のどこかでチャンスを伺って過ごしていく。

まだまだ、諦めないよ。
夢の端っこだっていいから、いつかまた掴みたい。

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