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【演奏動画】スーパーマリオブラザーズピアノメドレー アレンジ・演奏の解説

初代スーパーマリオブラザーズの曲をピアノで演奏してみました!

以下、アレンジや演奏に関するプチ解説です(楽譜はYouTubeの概要欄に)。

地上

音は原曲そのままです。シンプルそうに聞こえますが、右手がずっと重音の連続で、省略せずに演奏するのはけっこう難しいです。

地上テーマ冒頭:右手の重音が意外と難しい

この曲を正確に弾くためには、全体的にスタッカートで、弾いた鍵盤から手を素早く離して、すぐに次の音に向かうとよさげです。次に弾く鍵盤に一瞬軽く触れてから弾くのもポイント。

コースクリア

最初に旗の音をイメージしたアルペジオを付けてみましたが、速すぎずいい感じにヌルッとやるのがいいかな。

旗のイメージ

ファンファーレの原曲は3重のアルペジオですが、人力で演奏するのはけっこう難しいので、速い3連符の真ん中のパートを省略しました。

原曲との違い

頑張れば原曲通りに弾くこともできそうですが、省略しても聞いた感じの印象がほぼ変わらず、難易度も大幅に下がるので、苦労して原曲通りに弾く必要性は薄い気がします。

地下

入口の土管に入るところの音も入れてみました。なんとなくそれっぽくを目指して😅

それっぽさを目指してみた

地下BGMは単純で短い曲ですが、速いユニゾンのところが地味な難所。

素早いユニゾンは地味に難しい

こういうところは、やみくもに体当たり式の練習を繰り返すのではなく、ていねいに手や体の動きを考えて最適化することが大事です。ピアノのお稽古では定番の、リズム変奏による練習も効果的です。

また、速く弾こうするあまり、逆に指が滑ってしまうパターンもあるので、地に足のついた感じで1音1音を演奏する感覚も持ち合わせることが大事だと思います。

無敵 ~ ミス&ゲームオーバー

無敵が切れたとこでクリボーに当たってゲームオーバー…みたいなイメージです。無敵は原曲ママの音では演奏しづらいので、若干の省略と左右の振り分けをしています。ペダルを使わず軽い感じで演奏しました。

無敵

ミスの音は、わざと短2度の音をぶら下げて不協和音っぽくしました。原曲ではミョンミョンした効果音が鳴ってます。

ミスだけどミスタッチじゃないよ

水中

左手のスタッカートのためにペダルを使わず演奏しています。

ペダルなしで、右手の重音を両方レガートで演奏するのは物理的に困難です。このような場合、上のパートが繋がっていれば下のパートは一瞬切れても大丈夫です。具体的には八分休符1個ぶんくらい空いてもよさそう。

上のパートはレガートで、下のパートはすこし切れても大丈夫

シンプルに難しいです。

原曲のテンポで弾くのはたぶん無理ゲー

原曲のテンポは ♩=180 ですが、さすがに人力では無理そうなので、楽譜は♩=126–144(原曲の 70–80%)としました。

命中率50%くらいでメチャクチャに手を動かすならもっと速くできそうですが、きちんと命中率100%で弾くにはこのくらいが落としどころな気がします。

一応、註にオリジナルのテンポを書いておいたので、腕に自信がある人は限界に挑むのもいいかもしれません。

練習法

♩=126–144 でもけっこう難しいので、個人的に効果が感じられた練習方法をいくつか紹介しておきます。この方法は、ほかの曲の練習にも応用できるかもしれません。

予備練習例 1

メロディーとして耳に入りやすい、半音のうねうねした動きが十六分音符の裏なので、表裏の感覚が狂いやすいです。

個人的には、表になる八分音符を4つ打ってから裏の十六分音符を加えた2拍分を弾く練習が効果的でした(譜例参照)。

八分休符を打ってから裏の重音を加えて弾く、の繰り返し

2拍分ごとの練習に慣れたら、同様に八分音符を8つ打ってから十六分音符を加えた4拍分を弾く練習もやります。

予備練習例 2

普通に弾くと4拍子の拍節感を見失って右手が崩壊しやすかったのですが、それを克服するために、左手の音を四分音符で刻みながら弾く練習も効果的でした。

左手を四分音符で刻んで拍節感を見失わないようにする

そのほか、ピアノのお稽古では定番のリズム変奏なども効果的だと思います。また、右手は物理的な運動としても大変なので、手の動きや体の使い方をよく研究して最適化しよう。

ワールドクリア

原曲のまま採譜すると次のようになりますが、このままピアノで弾くのは難しいです。

原曲ママの採譜

人力で演奏するにあたって、以下の点を変更しました。

3拍目のリズム

3拍目の素早い「パンパカパン」を人力で正確にきちんと弾くのは大変。

この「パンパカパン」を弾くのは難しい

そこで次の譜例ように音を省略し、右手を八分音符、左手を三連符の形にして組み合わせました。これなら普通に演奏可能ですし、左右の手を組み合わせると「パンパカパン」のリズムも鳴らせています。

「パンパカパン」のリズムを残しつつ、弾きやすいように省略

3音アルペジオ

3小節目の3重のアルペジオは、コースクリアのファンファーレと同様に真ん中の音を省略しました。

頑張れば弾けなくもないですが、聞いた感じの音にほとんど違いがなく、大幅に難易度も下がるので、人力で演奏するならこれで十分だと思います。

真ん中の音を省略

ちなみに、1~2小節目のアルペジオは一部の音を左手で取れば簡単に弾けるのでそのままです。

1~2小節目のアルペジオは一部の音を左手で取れば簡単

エンディング

これは原曲ママです(原曲は無限ループ)。動画の最後に 1UP の音を弾いたのはその場の思いつきで、楽譜には書いていません。

エンディングはそのまま

以上、アレンジと演奏に関するプチ解説でした!

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