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壊れちゃうのは何か

世間は夏休みモードなのか、親子連れで出かけているシーンをよくみかける。すると、そんなシーンにありがちな例の声が聞こえる。

ダダコネル系のあの声だ。

こわれちゃう〜、
ねーこわれちゃう〜、こわれちゃう〜

声が聞こえてくる方を見ると、2〜3歳くらいの女の子。近くにパパと、5歳くらいの男の子がいる。

どうやら、キャリーケースを動かしているお兄ちゃんに言っているようだ。だが、お兄ちゃんは無茶な使い方をしているわけでもなく、パパもお兄ちゃんも、見守る周りの人たちも「?」の疑問符がつく。

パパはイラッとする気持ちを努力して抑えながら、「なにが壊れちゃうの?」と聞く。でも、

こわれちゃう〜、
ねーこわれちゃう〜、こわれちゃう〜

と連発するのみ。

見かねたお兄ちゃんが、その子のご機嫌をとろうと抱っこしてあげようとすると、

ちっがーうー、だっこしなーいー

結構強めに拒否

そして、再びこわれちゃう〜を連発


うーん、
一体、何がこわれちゃうのだろうか、謎すぎるけど、わたしなりに考えてみた。


も、もしかして、
このままでは、わたしとあなたの関係性が壊れちゃうよー、と訴えているのか??

なんてね。


そんなことを妄想している内に、女の子の機嫌はコロっとなおっていた。

キャリーケースの上に、座らせてもらって、それをパパとお兄ちゃんが見守っている。

そうかそうか、女の子はこれがお望みだったんだね。短時間で最適解を導き出したパパとお兄ちゃんに、心のなかでブラボーをおくろう。


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