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筑波大学が毎日違う練習をする理由は〇〇。

【目次】
1:始めに。
2:筑波大学が毎日違う練習をする理由は〇〇。
3:筑波のコーチが選手に求めること。
4:毎日同じ練習をすることのメリットとデメリット。
5:デンマークで毎回やる同じ練習メニューは〇〇。
6:最後に。

1:始めに。

こんにちは。緊急事態宣言、徐々に解かれてきましたね。
チームとして練習できる日はもう近いかも知れませんが、油断は禁物です。
来たる日のために準備を欠かさないようにしたいものです。

今日は、題名にある通り今まで自分が「選手として」体験したことや、感じたことについてデンマークの事情も交えながら書いていきたいと思います。

早速ですが、今日も「短め」を意識して。レッツゴー!


2:筑波大学が毎日違う練習をする理由は〇〇。

「どういった練習をしてるのか。」筑波大に限らず、どのチームの練習内容でもなかなか知ることができない種類のものだと思います。
実際、目にするのは「試合」がほとんどですからね。

単刀直入にいうと「毎日違う練習をする理由」は
・対応力を身に付けるため

ハンドボールの試合において、「似たような状況」はあったとしても、「全く同じ状況」はありません。

そのため、選手に必要になってくるのは「一つの決められた状況において技術を発揮する能力」ではなく「状況に応じて適切な判断下で技術を発揮する能力」ということになります。

NHK「奇跡のレッスン」でデンマークからきたソーレンさんが、同じパス練習をする子供たちを見ながらおっしゃっていたことを覚えている方がいらっしゃるかも知れません。

同じような練習でも条件や場面想定のバリエーションを変えて、常に選手たちに「どうやったら1番簡単に課題をクリアできるのか」を考えてもらうことが大切だと思います。


これはローランドがよく言ってましたね。笑
みんなの知恵でこの練習を破綻させて欲しいみたいなことを。
要は簡単すぎて練習にならないよ〜ってところまできて欲しかったみたいです。
当時の僕たちは全くダメでした。笑

3:筑波のコーチが選手に求めること。

去年のインカレでヘッドコーチとしてチームの指揮を取っていた福田コーチは選手に対して常に「頭を使ってプレーする」ことと「ハンドボールを楽しむこと」を要求しています。

福田コーチの組む練習は気を抜くと付いていけません。この、「付いていけない」1番の理由は「体力的」でも「技術的」でもありません。
「何をしたらいいか分からなくなる」のです。

練習の前に説明を軽くします。この時、頭の中では「練習をどう攻略するか」をイメージする必要があり、これをさらに息が上がった状況で行います。
どうですか?ハンドの実際の試合に近い状況だと思いませんか?

4:毎日同じ練習をすることのメリットとデメリット。

僕自身、この両方を経験してきています。
簡単に書き出してみます。

<メリット>
⑴初期の技術習得に最適
⑵自動化できる
⑶特異性を利用した体力トレーニングになる
<デメリット>
①偏った状況にしか対応できなくなる
②「適応」がおきる
③頭を働かせながらプレーしなくなる

各要素は裏表の関係になっています。
どれにもメリットデメリットはあるよっていう話です。

1:ハンドを始めたばかりの子が「ドリブル」を最初に習得する際、自分とボールだけの世界を作ることが有効だと言われています。その他の状況を鑑みなくても大状況を作ることで技術をまず体に定着させることができます。

2:フェーズが上がると「適応」が起こります。練習の中で次に何が起こりやすいかが予測できるようになり、体力的にも技術的にも精神的にも自動的にそれらをセーブするようになります。

3:上記のことを利用すると一見「シンプルな速攻練習」がタバタプロトコルやダッシュトレーニングの代わりの「体力トレーニング」になり得ます。
特異性というのは、その競技の専門的な動きとでも言いましょう。
要はハンドボールに近い動きで体力トレーニングができるということです。


5:デンマークでほぼ毎回やる同じ練習メニューは〇〇。

ここからは半分冗談も入ってますので、気を抜いて読んでください笑

デンマークで練習をしていてトップからボトムまでほぼ共通した内容です。
・フットボール
5分フリーの後の10分間。ほんとにガチ。ちょっと怖いくらい。
・ゴールキーパーウォームアップ
1列になって「上下→上の左右→下の左右→足上げ(脇横)近くから」

二つとも技術的なトレーニングではなく、ウォーミングアップです。
フットボールは説明不要ですよね。

二つ目に関しては意外という方が多いかも知れません。
ここに書いたものはあくまでもウォーミングアップです。
GKの技術的な練習は別にあって、大体週に1回30分程度時間をとってみっちりやります。

実際にどんなことをしていたかなどは同じ学校に通っていた網谷選手のツイッターやnoteを見てみてください。
https://twitter.com/Amishi704?s=20

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6:最後に。

いかがでしたか。
筑波の練習だけでなく、デンマークでも「毎回違う練習をする」ことは割とスタンダードなことのようです。

もちろんその分コーチに求められる準備量は絶対的に上がります。
力の見せ所って感じですね。

今回の内容で質問や面白いと思ったことは引用リツイートやコメントをしていただけたら、こういった話もさらに広がっていくと思います!

ここまで読んでいただきありがとうございました。
また次回の記事で!
お疲れ様でした。

森永浩壽

2022年の今、フルタイムで働きながら日本リーグ参入を目指すハンドボールチーム"富山ドリームス"の選手として活動しています。ここでのサポートは自身の競技力の向上(主に食費です...)と、富山県内の地域との交流に使わせていただきます。