見出し画像

「TRACING THE ROOTS 〜旅と手しごと」展にて

ふらっと立ち寄った「TRACING THE ROOTS 〜旅と手しごと」展、古今東西の手しごとにときめいちゃって、つい長居してしまった。

とくに文化人類学者山口吉彦さんが所有していたアマゾンの少数民族の工芸品・生物コレクションから、壊れてしまったり活用出来なくなったパーツを譲り受け、それらをアーティストたちの手で新たなアート作品へと生まれ変わらせた「ブリコラージュ展」。

自然の恩恵から工芸品へ、そしてアート作品へ、とことばにしてしまえば順々にモノのあり方がうつり変わるようだけど、実物を目にするとその間をへだてるものはあいまいで、シームレスなんだなと。

リサイクル、アップサイクルなんて言葉はなんだか人間中心的で、けっきょくは人間の手しごともこの星でめぐる大きな営みのひとつなんだな、とかとか、でかいことまで思いを馳せてしまった。すごいぜ、手しごと。


*****


しかしなんだろうか、でかい商業施設でたくさんのブランド品にかこまれてもそんなに心は動かないのに、手しごとにふれると、うわ〜っとときめく。 目の前のものを眺めると、森の中で籠を編む夫婦とか、ヒップホップカルチャー好きの日本画家とか3000年前のメソポタミアの職工とか、の人生に、時空を超えてふれたきがする。山手線で隣に座った人より、よっぽど近しいひとに想える。

「ものにも魂がやどる」ってガチだ。つくることは魂を宿すこと。 芸術は永く、人生はみじかし。つくるかぎりで、ライフゴーズオン。おれもなんかつくろ!と思わせてくれる展示でした。

サポートがきましたって通知、ドキドキします。