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【10選】東大卒元コンサルがビジネスパーソンにオススメする書籍

こんにちは、瀬田です!

23卒の学生のみなさんのなかには就職活動を終えて、4月以降の社会人としてのスタートに胸を躍らせている方も多いかと思います。

個人的には、社会人としては4月以降に頑張ればよいので、「(新型コロナで大変な状況ではありますが、)残り半年ほどとなった学生生活をまずは全力で楽しんでください!以上!!!」と思うばかりですが、とは言え、社会人としてのロケットスタートを切るべく、「ビジネスパーソンとしてまわりの同期と差をつけ、先輩との差を少しでも早く埋めるためには、今のうちからどういったことをしておくとよいですか?」といった質問・相談を受けることが非常に多いですし増えてきました。

同様の質問・相談は、社会人として数年経験を積んで、「(転職も含め)今後のキャリアをどうしようか…」と考え出すタイミングでもある若手ビジネスパーソンのみなさんからも多く受けます。

そこで今回は、私自身の経験を踏まえて、「これまでに読んでおいてよかった」そして「もっと早く出会えていたらもっとよかったかもしれない…!」と感じる書籍を10個だけに厳選して紹介したいと思います!

紹介をはじめる前にいくつか注意事項を挙げておきます。

<注意事項>

○ ビジネスパーソンとして早目に(あるいは学生の間や若手のうちに)やっておいた方がよいことは挙げだすと他にもたくさんありますが、今回は書籍に絞った話にしています。

○ 中堅以上の方であっても読んだことがなければお薦めする書籍ばかりですが、メインのターゲットとしては、「これから社会人になる方、社会人〜5年目程度の方」を想定した推薦書籍としています。

○ 専門スキルよりの話は、エンジニアなのかデザイナーなのか、あるいはビジネスサイドなのか、といった職種によって変わってくるため、今回はビジネスパーソンとしての基礎力という観点でだけ挙げています。

○ 今回、エンジニアリングやテクノロジーの知識、あるいはデザインの知識といったところは含めていません。昨今、ビジネスパーソンの基礎力としてもこのあたりの知識も重要度が増してきており、個人的にはそのあたりもビジネスサイドで生きていく人にとっても不可欠な知識だと思っていますが、「その辺は不要」と考える人もいるかと思いますので割愛しています。

それでは挙げていきます!


1.イシューからはじめよ

「解くべき、かつ、解ける問いにアプローチすべき」といった点等、本当に価値ある仕事をするためのエッセンスが詰まった本です。

ロジカルシンキングを身につけるうえでのオススメ書籍として挙げられることも多いですが、その限りでなく、すべての人が読み、明日から実践した方がよい内容がばかりだと思います。

(コンサルタントとしては必読書として挙げられることが多いです)


2.生産性

元マッキンゼー・アンド・カンパニージャパンにて人材育成や採用担当をされていた方が書いた生産性に関する書籍。

世界と比較して日本は労働生産性が低い、と指摘されることが多いですが、そのなかでも人一倍の生産性を要求されるコンサルティングファームにてコンサルタントを育成されていた方が書いた書籍ですので、非常に示唆に富みます。

「組織として社員の生産性を高めるためにはどうすればよいか」といった組織観点での内容も多いですが、個人の生産性を高めるためにどうすればよいか、という視点でのヒントも多く、個人的には会議の生産性向上についての内容が、それこそ職種に関わらず会議は不可避なので大変参考になった本です。


3.嫌われる勇気

一言でいえば、「アドラー心理学のわかりやすい解説書」とまとめられることが多い書籍です。
元々精神科医だったアドラーが患者を診て考えているなかでたどり着いた、「全ての悩みの原因は対人関係である」という結論、そして、その悩みの解決方法が"嫌われる勇気"である、ということが、アドラー心理学を修得した哲人と悩みを抱える青年との対話のなかに描かれています。

「何だ、心理学か、興味ないです」と思った方も多いかも知れませんが、そんな方にも是非一読をオススメする本です。
筆者もコンサルタントだったときもそれ以外の仕事をしていたときも、社内外の人との関係のなかからストレスを感じたことは数え切れないほどあります(し本当にストレスを感じる場面≒対人関係だとも思います)が、この本の「自分の問題と他人の問題を切り分ける」という視点には非常に救われたことを覚えています!
(そしてこのストレスの対処がうまくできるようになると、「これは相手の問題で自分が悩んでも仕方ないから悩むのをやめよう、自分が時間を使うべきはこっち」といった具合で劇的に生産性が向上します)


4.僕は君たちに武器を配りたい

著者の瀧本哲史氏は東大法学部卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニージャパンに入社。その後に独立されて、エンジェル投資家や京大の客員准教授としてご活躍されていた方です。
(誠に残念ながら2019年に享年47歳であまりにも早く亡くなられてしまいました…)

そんな著者の瀧本氏が、タイトルの通り「武器を配りたい」として書いた内容は、非常に示唆に富むものばかりです。

読んでいるとかなり抽象度が高めな話も多く、「この人の頭のなかがどうなっているのか見てみたい…」と感じた記憶がありますが、一方で、「コモディティになるな」という視点をはじめとして、"個人の市場価値"という観点でも、"事業の価値"という観点でも、忘れがちだが重要な視点をたくさん与えてくれる本だと思います。


5.経済は統計から学べ!

タイトルの通り、統計の視点から経済を学ぼう!という考え方の書籍です。
上の4冊とはやや趣向を変えた本ですが、この本を挙げた理由は、ビジネスパーソンとして、ざっくりの統計的な感覚の有無は死活問題だからです。

起業や新規事業の重要性に注目されることが昔にも増して多くなってきた今日、職種によらず、数字的な感覚で筋の良し悪しを見極める力は重要です。
(エンジニアであっても、「アクセスが激増してもパフォーマンスが落ちないように見積もる」といった際に、「潜在ユーザーはどれくらいだっけ?」といった数字感覚は重要ですよね。)

コンサル(志望)の方なんかはフェルミ推定等もやったかと思いますが、調べなくても「桁を1つ間違わない程度にざっくりとした規模感をさっと計算する」力は重要です。
フェルミ推定をするうえでも、「日本の人口は?」のような基礎となる統計的な情報を知らないと出しようがありませんので、この本の目次を眺めて、気になった部分だけでも読んで統計的な知識のストックを増やしておくことをオススメします。


6.ゼロ・トゥ・ワン

PayPalやPalantierでおなじみのピーター・ティールの書籍です。

タイトルにもあるように、ゼロからイチを生み出す、起業や新規事業における必読書として挙げられることが多い本ですが、

○ 新しいものを生み出し、競争を避けて独占しろ
○ べき乗則を理解しろ

といった点など、それ以外の方にも重要な視点を多数くれます。一読をオススメする本です。


7.ハーバードビジネススクールが教えてくれたこと、教えてくれなかったこと

ハーバードビジネススクール(HBS)を卒業し、ゼロからビジネスを立ち上げた3人が、チャレンジと失敗を繰り返しながら夢を実現するまでのすべての軌跡、そして、彼らが学んだ「成功するための10のルール」を解き明かした書籍。

本に出てくる3人は、「成功している」(年商が5000万ドル以上、個人報酬が2000万ドル以上)、「長期間続いている」(5年から10年で判定)、「正直である」(失敗も隠さず開示)という要素を必須として、100人以上の候補者から絞り込まれているのですが、3つ目の「正直である」(失敗も隠さず開示)という観点が面白いですし、体験談的な本は、あとから美化して語られるものも多く「本当かよ」と言いたくなるものも多いですが、そういった観点でも本当に生々しさが伝わってくる本でした。

彼らが学んだ「成功するための10のルール」は、事業家を目指す方はもちろん、それ以外の方も、読んでおくと社会人生活のなかで活かせるものばかりです。


8.社長失格

90年代のインターネットブームにおいて、画期的なインターネット広告事業「ハイパーシステム」を開始して一躍時の人となった著者の板倉雄一郎氏が倒産、自己破産に至るまでの軌跡を本人が描いた書籍。

当時とは時代背景が全然違うところはありますが、(それはそれで、当時の時代背景を知れるという点でも楽しめる本ですが、)後に重大な問題に繋がる転換点となる点がいくつも書かれていて、事業家として気をつけるべきポイントを学ぶことができます。

そしてそういった事業観点のテクニカルなところだけでなく、人間ドラマとして、「成功を掴みかけた人間が陥りそうな精神状態」、「暗雲が立ち込めたときの周囲の人間の変化」といった点が本当の"事業家のリアル"という感じで、反面教師と言いますか、心に留めておかなければならない重要なことをいくつも考えさせてもらえる本だと思います。


9.決断力

38歳で大阪府知事、42歳で大阪市長に就任し、大阪府の財政再建や都構想住民投票実施などの難題を実行してきた橋下徹氏による書籍。

個人の意思決定という意味での良書は他にも多いですが、副題として書かれているように、"誰もが納得する結論の導き方"という視点の本はあまりなかったように思います。新書ですし、非常にコンパクトに"誰もが納得する結論の導き方"のエッセンスがまとめられている書籍です。

誰もが納得するためのプロセスの整備、等、リーダークラスの方が抑えるべき点が多いですので、ビジネスパーソンとしての基礎力、という文脈では少し将来を見据えた話にはなるかもしれません。
一方で、個人的にこれまで見てきたなかでも、特に若手の方には、「よい仕事をすればよいはずだ」という視点しかなく、「よい仕事だけどプロセスが間違っているからうまく進められない(結果それは周囲からよい仕事だったと認められない)」というところで苦労している方を見てきたことが多数あります。
若手時代の仕事という意味では、最終的には「自分でなく上司に(プロセスの整備を)頑張ってもらうしかない」という場合もあるでしょうが、とは言え間違ったプロセスでどれだけ頑張っても成果が出ません(出にくい)ので、「プロセスは大丈夫か、"誰もが納得する結論の導き方"になっているか」という視点を、本書を通して身につけておくことをオススメします。


10.超加速学習

脳のパフォーマンスを劇的に高める方法を開発し、記憶力の改善・加速学習の分野で知られる世界的エキスパートが書いた人生を変える学び方の本。
著者の脳のコーチング歴は20年以上に渡り、グーグル、ナイキ、ハーバード大学など、数多くの組織や機関で実績をあげているとのことです。

こういった自己研鑽系の書籍は星の数ほどありますし、10選に入れるかは迷いましたが、やはり、「目先の成果を追うだけでなく、中長期に自分の描いた通りのキャリアを描いて活躍すること」を若手のみなさんには是非実現してほしいと思っていまして、その意味で、「自分自身を見つめ直す」、「キャリアについて考える」、「転職活動をしてみる」、「副業やボランティアをはじめてみる」等、何をするにも本業を効率化して自分の時間を作ることが欠かせません。

仕事を効率化する方法はいくつもあり、それはそれで重要なので興味があれば是非どんどん読んで頂ければと思いますが、"集中する"というのは基本的なことですが非常に難しいことで、労働生産性が低いと言われる日本のビジネスパーソンの多くができていないことだと思います。
この本のなかに書かれている、「フロー状態(集中できている状態)をつくる」、(フロー状態をたくさんもつために)「集中力を削ぐものを取り除く、2時間以上の時間のまとまりを作る」といった点等、"集中した状態を意識的につくる"ためのテクニックは是非頭の片隅においておくことをオススメします。


いかがだったでしょうか。

やはり10個に絞ると、"言わずと知れた名著"ばかりにはなってしまいますが、まだ読んだことがない書籍があれば、暇なときにでも是非読んでみてください!

以上です!

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