【必読10選】スタートアップのIPO振り返り系記事まとめ
こんにちは!瀬田です!
「個人的にスタートアップの成否に関わる重要ポイントだと思っているトピックについて10選でまとめてみる」というコンセプトで前回、前々回に引き続き今回も書いています!
前回は「成功した/失敗したスタートアップが自身の経験を振り返って何が重要な要因、転換点だったと語っているか」、前々回は「スタートアップ創業時に気をつけるべきこと」という観点で10選を選びましたが、そちらの内容が気になる方は是非前回前々回の記事をご参照ください!
さて、下のグラフなINITIALの記事(※)、集計に基づくものですが、日本でも毎年40社近くのスタートアップが上場しており、なかにはメルカリのような大型上場も出てきていて、(上場がすべてではないですが、)今後もますます日本のスタートアップエコシステムが盛り上がっていけばと祈っているところです。
一方で、シニフィアンさんのこちらの記事にも言及されているように、上場というのはスタートアップにとって間違いなく1つの大きなマイルストーンの1つである一方、上場後も成長するためには、心構えやノウハウのようなものもあります。
上場直前に気にすべきテクニカルなこともあれば、なかにはもっと早い段階から考えておくべきことも多数あります。
上記シニフィアンさんのような投資家目線での情報発信もそうですが、実際に上場を経験した創業者やCxOによるIPO関連での情報発信も増えてきていますので、今回はそういった「スタートアップのIPO振り返り記事」を10選にまとめてみました!
1.IPOの軌跡(プレイド)
プレイドはCXプラットフォーム「KARTE」の開発・運営を行う企業で、2020年に東証マザーズに上場しています。
記事としての特徴は、その濃さですね。全10回にわたった連載形式で「上場準備・審査プロセス」、「IPOにおけるCEOの役割」など様々な観点で振り返られているので、各回のタイトルを見て興味のあるものから見てみるとよいかもしれません!
2.IPOの舞台裏(スペースマーケット)
スペースマーケットは、スペースを1時間単位で簡単に予約できるWebサービス・アプリ「スペースマーケット」を運営する企業。2019年に東証マザーズに上場しています。
記事中にも書いてありますが、上のプレイドのIPO振り返り記事にも影響を受けたものとのことで、こちらも連載形式での振り返りになっていますので、項目ごとに深い振り返りに期待ができます。
3.IPOしてよかったこと・大変だったこと(Chatwork)
Chatworkはビジネスチャット「Chatwork」を開発・運営する企業で、2019年に東証マザーズに上場しています。
一部有料(無料体験でも読めるようです)となっているのがネックですが、社長が語るというタイトル通り、CEOの山本氏自らが振り返った内容というところが特徴です。
4.組織の立て直しと上場をゴールにしない組織づくり(WACUL)
WACULはAIによる分析でWebサイトの成果を最大化する「AIアナリスト」等、マーケティングDX関連ソリューションを提供する企業です。2021年に東証マザーズに上場しています。
記事としての特徴は、タイトルにもある通り、「組織」という点にフォーカスされているところですね。組織の立て直しがなぜ必要だったのか、そこからどのような方針で立て直したのか、そして、上場をゴールにしない組織づくりにまで言及されている点が参考になります。
5.IPOまでの道のり(ビザスク)
ビザスクは、個人の知見をマッチングするナレッジシェアプラットフォームを運営する企業。2020年に東証マザーズに上場しています。
記事としては、プレイド、Chatworkのもの等はかなりIPOプロセスにフォーカスしたノウハウ等が多い印象ですが、それらに比べると、創業時の話から、事業・会社を大きくしていくなかでIPOをどのように捉えてどう考えて進めたか、といった、より長い時間軸で振り返った内容になっているかと思います。語っているのは創業者の端羽氏です。
6.IPOまでの激動の道のり(グッドパッチ)
グッドパッチは企業のUI/UXデザインをサポートする企業で、2020年に東証マザーズに上場しています。
こちらも記事の内容としては、IPOプロセスを振り返るというよりは、ビザスクの記事のようにIPOまでの長い道のりを振り返って、起業家として重要な素養、事業アイデアの探し方等、様々な観点で語られています。
7.Kaizen PlatformのIPOを支えた「縁の下の力持ち」に聞く
Kaizen Platformは、顧客体験DXを通して企業課題を解決するソリューションを提供する企業で、2020年に東証マザーズに上場しています。
上場準備で"絶対に言ってはいけない一言"という記載もある通り、上場準備にフォーカスした内容になっています。
8.上場への思い(freee)
freeeはクラウド会計ソフトを開発・提供する企業で、2019年に東証マザーズに上場しています。
記事としては、創業者CEOの佐々木氏に対して行われたもので、上場直後に公開されたものです。創業者の、「なぜ2019年というこのタイミングでの上場なのか」や「上場することのメリット」、また、freeeは所謂赤字上場(上場時点で収支は赤字)でしたが、「黒字化にむけての考え」等にも触れられています。
9.IPO準備中におこる変化
こちらは趣向を変えて、いち企業の振り返りではなくより抽象度の高い内容になっています。記事としても非常に短くて一瞬で読めるものかと思いますが、
◯ 上場準備においてよく起こる問題
◯ 考えておくべきこと
は参考になる内容です。
10.事業フェーズごとに起業家がぶつかる壁(課題)
最後もやや趣向を変えていち企業ではなく、複数社の意見をまとめた内容です。正確には以下のようなものです。
急成長してきたスタートアップ、もしくはここ数年でIPOした会社のCXOに対してヒアリングを行い、事業フェーズごとに「気をつけるべき課題」についてまとめてみました。
シード期、アーリー期、ミドル期、レイター/プレIPO期とわけてまとめられていて、それぞれ参考になる良記事かと思いますが、今回はIPOに注目していますので、上記リンクは「レイター/プレIPO期」に関するものです。
「レイター/プレIPO期」の内容としては以下のような目次になっています。
目次
上場準備期(50→100)レイター期・Pre-IPO期
上場に向けた体制づくり
起業家コメント
聞き手コメント
役に立ちそうなお薦めサービス
上場に向けたエクイティストーリー作り
起業家コメント
聞き手コメント
役に立ちそうなお薦めサービス
いかがでしたでしょうか?
少なかったスタートアップに関する情報自体も近年スタートアップ界隈の盛り上がりとともに増えてきていますが、そのなかでもIPOまでたどり着く企業は限られていますので非常に参考になりますし、こういった情報が今後もより増えていくことに期待したいですね!
また、東証マザーズ等市場の位置付けについても以下のような位置づけの見直し・整理が行われていますし、SPAC等の新たな手法も出てきていますので、ファイナンス面でのテクニカルな部分で今後もどんどん変わっていく部分もあるでしょうから、そういった意味でも今後さらに多様な事例が出てきてナレッジが共有されることを期待しています。
以上です。
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