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いや、オレはごっちんじゃない!・・・って言うけどそう呼ばれる可能性もある!

『地球上にあなたと似た人が3人はいる』ともいわれるくらい、自分に似た人は世の中に何人か存在するとされています。

自分とめちゃくちゃ似てる人、自分でも認めるくらいの人にこれまでの人生で出会ってきたでしょうか。

僕は、これまで何人かに似てると言われた経験があります。
今回はその中の1つの話をしましょう。


題して「ごっちん事件」


あれは高校生の時のことでした。
学校帰りのとある夕方過ぎくらいの時間に事件は起きたのです。

僕は、駅前の本屋さんに行く予定があり、テクテクと歩いていました。
駅から本屋さんまでは歩いて5分程度。

そんな短い移動時間の中、うしろから肩をとんとんされたのです。

振り返ってみると、ものすごい笑顔の同い年くらいの男子高校生がいます。
僕の顔を見て、なんだかとてもうれしそうなのは伝わってきました。

彼を見て、まず僕が思ったことは・・・


誰?!!!


まったく知らない人でした。
驚くほど困惑しました。
そりゃあそうですよね。

身に覚えのない笑顔の青年が急に目の前に現れたわけなのです。
そして、その彼は笑顔のまま僕に対してこう言ったのです。


「ごっちん!!」


元気のいい声で僕に向かって言い放ち、そのまま手を差し出して、僕、というかごっちんに対して握手を求めてきました。

相変わらず困惑している僕。
笑顔で手を差し伸べる見知らぬ彼。

なんだこの絵!!




しばらくすると彼は、僕がごっちんではないことに気づいたのか、「あ、すいません!」と一言言ってその場を去って行ってしまいました。

その間、おそらく2秒程度だったのだと思いますが、体感時間としてはなんだかやたらと長く感じた時間でした。


よくある人違いの話ではあるんですが、僕はごっちんがとても気になっていました。

ごっちんっていったい誰なんだ!!!?


ごっちんについて推理をしてみましょう。

僕は学校帰りだったので制服を着ていました。
制服姿の僕とごっちんを見間違えたということは、ごっちんは同じ高校ということになります。

さらに、「ごっちん」という愛称から察するに、かなりの高確率で「ゴトウ」くんに違いありません。

同じ高校の「ゴトウ」くん。
そこまでは推理ができました。

まさかこんな近くに!
同じ高校に、僕に似たゴトウくんが存在しているということなのです。

ぜひ一度生のごっちんに出会ってあいさつしたかったのですが、結局わからないまま卒業を迎えてしまいました。

今になってもたまにごっちんのことを思います。
ごっちん、今頃何してるんだろうな・・・。


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