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異世界がでたらめすぎて困ってる の続き3

今更ながらだが、あの頃。そう1990年前後のお台場は、フジテレビどころか2階建ての建物すらなかったはずだ。“牧歌的”?。

なるほどそう呼んでもいいかもしれない。ただ、当時でもはしっこい連中は相当数いたわけで。まぁそれも善良とは言い難いが、お仲間になってしまえば気のいい人たちというか・・・。わかるかなこのあたりの感覚。そのへんを引っくるめて、強引に言わせてもらえば、渦中の人間たちにとってはなかなか面白い時代ではあったのだ。もっとも今になってみれば周囲に迷惑をかけてすまないという気持ちもあることはある。

ちなみに、「はしっこい」という言葉だが、関東では、機転が利いたり、動作が敏捷といった意味で使われるが、関西、西日本エリアでは驚いたことに端っこにあるという意味合いが強いのだそうだ。面白いね、言葉って。

「船長、彼はなんと言ってるのですか」
「それよりどういうことなんだだラーク。私には君がこの星の住民と、そうその不思議な言語で意志を疎通していたように見えるんだが」

「ドクターその意見は論理的ではありません。なぜならば言語というのは・・・」
いや当然そうなるよね。二人の反応としては。まぁそれはいいや。

とりあえず彼らに現在の状況をを説明しておかなければ。オレはこの店のトイレ経由で約45km離れた江の島まで瞬間移動が可能なこと。利用料として現地通貨での支払いが必要なことなどを二人に説明した。
「フム面白い。この星の文明レベルではありえないことですが、一種の固定型転送装置ですね。転送装置もしくTransporterは、物体をある場所から他の場所へと、非実体化、転送、実体化のプロセスを経ることで瞬時に移動させる亜空間デバイスで、完成したのは宇宙暦なんたらかんたら・・・」

この後、長々とストックによる説明が続くのだが、うざいからカット。
「というわけですね」

「ええっと聞いてなかったけど、そうなんじゃないの。そのとおりだと思うよ。さすがバルカン星と地球のダブル。ヨッ宇宙友好の架け橋。待ってました大統領」

なんとなくナチュラルハイ状態になってきたぞ、我ながら。

「カッカークじゃなかった。ラーク!なんかキャラが変わってきてないか?」

「ドクター、そこは驚くところではないと判断されます。先程から船長は・・・」

「そんなことより、二人ともよく聞いてくれ。無いのだよ」

「???」「何がだ?」

「だから現地通貨」

「通貨?それはなんだ?食べ物か、それとも何かの道具。いや違うな武器だ!武器なんだな」

「いえドクターそれは早とちりというものです。私の記憶では未発達の星で物品交換の際に使われる。そう地球の言葉であのなんといいましたっけ?」

「そう金だ。マネーともいう」

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