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経営者視点で見る誹謗中傷対策/YAGOO(谷郷)という社長/正義の反対はもうひとつの正義という概念

前回こちらの記事を書きました。

こちらはカバー社の取った方針に対する感想やこのあたりはどうなのだろうという印象等を書いた感じです。
今回は逆にカバー社側の視点に立ってみた際にはどうなんだろうという記事になります。

■物事は見る立場によって大きく変わる

「正義の反対はまた別の正義」という言葉があります。

正しいと思う事というのは立場や環境によって180度変わる事も多く、その為に意見が交錯して対立してしまうというのはよくある事です。その最たる悲劇が戦争でもあります。

前回の記事も外側から見た意見としては「それはそうかもね」という部分があるかもしれませんが、ホロライブを抱えるカバー社視点で見ればそれは全く違う話になってきます。

特にYAGOOこと谷郷元昭という立ち上げを行って自身が経営するというポジションになれば尚更かと思います。

会社を立ち上げた人にとって社員は子供や家族みたいなものであったり、学生時代に苦楽を共にした部活の仲間の様な存在であったり、非常に強い思い入れがあったりします。それはカバー社で働く社員もそうですし、在籍するホロメンもそうです。

・ホロメンへ飛んでくる誹謗中傷は家族や友人に向けられる誹謗中傷の様なもの。
学生であればクラスで仲の良い親友が、ネットで暴言を吐きかけられたらどう思うでしょうか。彼女や、家族がそうなったらどうでしょう。仕事で一緒のチームで働くメンバーがそうなったら。
「何とか対策したい」「守らなければ」と思う人が多いでしょう。

仲間の側に居る人からすれば、誹謗中傷は例外なく仲間に向けられた攻撃であり、守るアクションを取らなくてはいけない事象になります。

そういう意味では今回のANYCOLOR社との共同発表の対策というのは、ごく自然なアクションとして捉える事ができます。
前回の記事で僕が書いたような
・対外的な評価
・ファンとの関係性
・辻褄の整合性
というものは二の次です。まずはダメージを受ける仲間へのディフェンスを固めるところからスタートします。どんな経営戦略を取っていたとしても、その途中で仲間が傷つき離脱していってしまっては意味がありません。


■タレントや社員を離さない事も重要

例えば
あなたが働く会社で、あなたのちょっとしたミスで何人もの社外の人達から「死ね」「辞めちまえ」といった言葉が止むことなく届き始めたとします。その時会社や上司が①または②のいずれかだった時どうでしょう。
① 対策を取ったり、何かしらの対応をしてくれる
② ミスしたあなたが悪いと何も対応してくれない

①であれば会社は自分を守ってくれる存在という事で安心してこれからも所属していく事ができるでしょう。
②であれば、この会社はダメだと感じてしまい転職や退職を考える可能性に繋がっていく事があるでしょう。

カバー社にとって②の選択をして社員やホロメンが離れていく、又は壊れてしまって活動できなくなるというのが最も大きなダメージになります。


経営判断としては
カバー株式会社の全体としての利益に繋がる事が判断の軸になります。
YAGOOの判断というのもこれが軸になるケースが多いと思います。その為、問題の内容によってはAを活かす為にBを犠牲にしなくてはいけない、という判断も経営していく中では起きていきます。

例えば僕がブログの記事で何度か書いているホロメンの魂活動にしても、カバー社側ではない視点で見れば「なぜ容認しているのか」という事なども、実際にホロメンと共に活動しているカバー社側では見え方が違うと思います。
そしてこれはセンシティブな側面もあるので表に対して説明がしずらい部分でもあるので中々視聴者視点ではそういった側面に触れる機会がありません。その為一部のファン側と運営側では感覚や認識のズレが生じる形です。

これはある意味仕方のない事でもあると思います。

現時点で最も近いと思われる例えとしては
二つの芸能事務所に所属しているタレント
というような感じでしょうか。
例えば木村拓哉がジャニーズと松竹の両方に所属しているみたいな状態です。
そこで木村拓哉が松竹での活動がきっかけで炎上し、誹謗中傷に晒されたとして、ジャニーズ側が対策を取る、というのは十分あり得る話です。
ただしVTUBERの場合、個人活動とプロダクション活動で芸名が違うのが紛らわしいという感じでしょうか。


■終わりに

普段時間があまりないのでひとつのテーマを違う視点で書く事はありませんが、基本的には大体の記事には相対する別の側面では評価が全く異なるという事が起きています。冒頭に書いた正義の反対はもうひとつの正義という感じで、明確に善悪のルールが存在しない意見の対立というのはそんな感じかなと思います。



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