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VTUBER業界の枕営業について

ジャニーズ事務所の件は連日メディアで取りざたされているので知らない人の方が少ない問題になっています。今回は可能性の話ですが、この件が膨らんでいった先にVTUBER業界にも向けられかねない疑惑について簡単に書いていきます。

■芸能界に蔓延っていそうな枕営業

今日のプレジデントオンラインでこんな記事が上がっていました。

売れる前のタレントと事務所やメディアというのは明らかな力関係の強弱があります。それを利用した性行為の強要や半強要、又は嫌々ながらも同意といったものが枕営業として存在していて、これまでもゴシップ紙などでは時折取り上げられていました。
今回のジャニーズの件については、その中でも特殊な同性愛者による子供~少年を対象にしたものなので枕営業と同一視すべきではない部分もありますが、本質的には強い立場にあるものがそれを利用して性欲を満たすという点では同じ部分に根差しています。

これまではこうした枕営業はいわゆる「芸能界の闇」的な感じであまり表立って目にする事はありませんでした。ですがジャニーズ事件とでも言いましょうか、この件によってそういった実体が芸能界にあった、という事実が白日の下に晒される形になりました。

何人かの芸能人や元芸能人の人がこの芸能界の枕営業の実態を発信したりしている現状もあります。個人的な憶測になりますが、人の本質を考えれば当然あるものだと思いますし、その数もかなりのものだと思います。

例えば教師による生徒への猥褻事件や、子供への性的虐待も、構造としては同じです。強い立場を利用して性欲を満たす、シンプルにこの構造を持つ事例は山ほどあります。その構造に当てはまった瞬間可能性は生まれます。
これは人は性欲を満たす為であれば加害的な行動に出るというシンプルな事実でもあります。


■VTUBER業界

この、タレントに対して向けられる性欲と枕営業というのは当然対象者が断れなくなるメリットが大きいものほど発生の可能性が高くなります。上記のジャニーズであれば「ジャニーズ」というある程度成功が約束されたブランドの下で活動が出来る=お金、地位、名声の取得という大きなメリットの可能性が天秤にかけられます。

受け入れる際のメリットが大きければ大きい程、比重はそちらへ傾きます。

現在のVTUBER業界では「ホロライブ」「にじさんじ」といった超大手プロダクションを筆頭に成功事例がどんどん増えてきています。下手なタレントよりも高額収益を得ているVTUBERも多くなり、それこそその事を知っている人からすれば今最も未来の成功可能性が高いものの一つです。

となれば枕営業的なものがあったとしても業界に入りたい、という人は存在してくる状況です。これはその事を当初意識していなくても、いざそういった状況下に置かれた際に大きなメリット故に上図天秤の”受け入れる”を選択する可能性も高まるという事です。

もちろん実際にそういった事があるのかどうか、というのはわかりません。

ただ重要な点は

「ありそう」
「やってそう」

と思われた際のデメリットやリスクが非常に高い事です。

また、ホロライブやにじさんじに限らず、例えば知っている人も少ない個人VTUBERでも「大手のVTUBER事務所を受けたが、面談と称してSEXを強要された」といった事を騒いだりすれば事実でも偽りでも火の粉は飛んできます。

アイドル性を価値の一つとして提供している分野なので、こういったものの影響は大きそうな印象です。また、VTUBERという特性上、生身の状態で表に出ていないのでより一層中の人といわゆるガワの部分との乖離性によるイメージギャップが生じる事も考えられます。


VTUBER業界を2年以上見て、こういったブログを書いてきて集まる情報の中で、実はこういった噂や話がされる要素というのがVTUBERの業界には一般の芸能人以上に多い点があります。
例えば前述したガワと言われるアバター、衣装などはタレントによって用意されている数が結構異なっていたりする事もあります。また、案件が振られる件数であったり、企画への参加など、VTUBERは生身のタレントにプラスして技術的な部分や縛りや制限がある事で力関係は売れっ子にならない限り事務所やプロダクション側の優位性が強くなりがちです。
権利についても同様で、例えば大きなもので言えば姿かたちそのものが事務所側に帰属している等パワーバランスの差は明確です。

だからこそ一度そういった事実が明るみに出たり、噂が広がったりすれば「あの人もそうなのだろうか」「自分の推しもそうなのだろうか」という漠然とした不安が発生してしまう可能性が高いです。


■求められるコンプライアンスと社内統制

このジャニーズ事件というのは、そういったタレントと、決定力や影響力などの力を持つ側であれば誰しも起こり得る可能性があるものだよね、という認識が「事実であり」「当たり前の様に行われていた」という
世の中の認知が
”そんな事はないだろう” → ”そういう事もあるのかも”
”そういう事もあるのかも” → ”そういう事が行われている事実がある”
”そういう事が行われている事実がある” → ”そういう事が当たり前に頻繁に行われている”

という風に一段階上がってしまった事件なのかなと思います。

大袈裟に言えばパラダイムシフトが起きたと言ってもいいかもしれません。

現に今ではジャニーズ事務所所属のタレントを見ると、「この人もジャニー喜多川と関係があったのだろうか」という風に見てしまう人は増えていると思います。


ここからはファン目線で書きますが、そういった事実の有無というのはあろうがなかろうが「知りたくない」という人が多いと思います。事務所としてベストなのはそういう枕営業的な事が起きない仕組みをきちんと構築する事です。どんなに一流の企業でも横領する人が出たりする様に、「やれたからやった」という社員や関係者が出るのは仕組みや構造や環境の問題です。

将来的なリスクの可能性に対して手を打つ事で、そういった不要な芽を摘み取る事はできるので、僕がいう事ではありませんが、特にホロライブやにじさんじ等の大手は社員への研修や教育、注意喚起、そういった事が起こり得る体制が存在しないか、等の対策を初めから取っておいた方が良いのかなと思います。

非常に大きなお金や人が動く業界で、且つ同じか非常に近しい構造を持つ業界なので。





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