見出し画像

箱推しは推しが卒業しても推し続けられるのか?

グループアイドルに付き纏う「卒業」という概念。
卒業に至る理由は様々なものがありますが、特に女性アイドルグループについては僕が知る限り基本的にはこの卒業というものが切っても切り離せないものの様に思います。それで今回のタイトルの内容になります。

■箱推し

箱推しという概念はVTUBER、ホロライブを見るようになって具体的に知りました。箱推しは簡単に説明すればホロメンが好きと言うよりもホロライブ全体が好き、というものです。

ウィクショナリー日本語版


この箱推しというのは厳密にはほとんど存在しないと思っています。

○○がいるホロライブが好き
□□と△△がいるホロライブが好き

といった、条件付きでの好きです。

例えば僕であればさくらみこさんや、大空スバルさん、兎田ぺこらさん、雪花ラミィさん、猫又おかゆさん、といったホロメンが居るからホロライブも好き、という感じです。つまり順番ですね。
ホロライブが好きだからさくらみこさんが好き、大空スバルさんが好き、という順番ではありません。

僕の知人の女性が乃木坂の大ファンで、数年に渡ってコンサートに行く、グッズを買う、出演番組は全て録画する、ファンクラブに入る、といった推し活をしていましたが、今はもう殆ど推し活的な活動はしておらず興味も薄れている感じです。
話を聞くと乃木坂の中でも特に星野みなみさんが好きで、次いで白石麻衣さん、西野七瀬さんといった、現在は卒業しているメンバーが特に好きだったようです。そういったこれまで熱量を注いできた人達が年々卒業で居なくなって、入れ替わる様な形で入って来る新しい〇期生には同じように熱量を注げなかった、そして徐々に乃木坂そのものも興味が薄れていったという事でした。

そういう意味ではやはりどこまで行っても熱量を注ぐ対象は人であって、箱ではなく人に帰結するのかなと思います。

■推しという概念が広まった理由

これは憶測になりますが、運営側にとって箱推しというのは都合の良い言葉だった部分が大きいのかなと感じます。
例えばホロライブは1ユーザーで複数のホロメンのチャンネル登録をしている割合はとても多いと思います。実際のホロライブ全体のファン数が仮に500万人だったとしても、チャンネル登録者数の合計は一人当たり平均10チャンネル登録していれば5000万人になります。これはユーザー数よりもそこにフォーカスすればインパクトのある数字になります。
また、箱推しであれば全員分のグッズを揃えないとという様な意識があればグッズの購買数も上げる事ができます。

少し話は逸れますが、こうした運営や周囲による外的な箱推しプッシュはファンのキャパシティを超える事もあると思います。疲れてしまった結果として貴重な熱量の高いファンが失われるという形になります。
最近の風潮として「単推し」なのか「箱推し」なのかという雰囲気が漂っている印象もあり、単推しなら裏切るのは厳禁で推しの為に尽くすという空気です。箱推しであれば前述したような感じです。

いずれも冷静に客観視してみると「推しの為に」という強迫観念と類似した精神的なプレッシャーを空気によって与えています。これは同調圧力とも近い状況です。一度箱推しを公言したら周りの箱推しの様に振る舞わなければならない、グッズがでたら購入してTWITTERに写真をアップしないといけない、という人も居そうです。

少し横道に逸れましたが、上記の様な要素もあり、箱推しという言葉が徐々に浸透させられていったという面があると考えています。

■推しが卒業しても箱推しを続けられるのか

結局、状況によると思います。
僕であればみこちやスバルちゃんなど、普段見ているホロメンが1年後みんな卒業して居なくなっていたとしても、それ以外のホロメンで楽しめていれば箱推しになっていると思います。

逆に新しい〇期性などで熱量をもって楽しめていなければホロライブ自体を徐々に見なくなっていってしますでしょう。

この、推しというものは時間が育てる要素も大きいと思っています。

家族のようなもので、今のお父さんお母さんは卒業して来月から新しいお父さんお母さんが来るから変わらず接してね、と言われてその新しい家族を前と同じ様に愛せるでしょうか。

これまで見てきた歴史があってこその愛情というのがあります。

例えばさくらみこさんを5年に渡って応援してきたファンが、それと同等の熱量で推し活をする対象を手に入れるにはやはり同様に5年なりの月日が必要です。

そういう部分も加味して、ホロメンがどれだけ年齢を重ねても、何人増えようが運営による卒業の選択はデメリットしか無いと思います。正直にじさんじの様に人数は100人を超えても良いのかなと僕は思います。

7期生は中々入ってきませんが、恐らくホロライブ全体のファンの総数が増えないとリスナーの取り合いになってしまう面の懸念もあるのかもしれません。ですが月日を重ねれば当然ホロメンも状況や環境の変化もありますので、卒業というのも出てくるかと思います。その時にそれが例えば今から5年後だったとして、7期生が仮に今入っていればその7期生の中で何人かを5年見ていれば、その7期生が居る事で卒業した推しが抜けてもホロライブに熱量を注げる可能性はあるのかなと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?