(7)ゴミの行末

遺品整理でバイトをしています。
現場から出た廃棄物は、家庭でゴミ捨てをする時同以上にしっかり分別されます。
①可燃ゴミ
②紙
③雑品(ドライヤー、ポット、トースター等の小さな家電、配線系)
④鉄
⑤木材
⑥衣類
⑦中身の入った瓶や缶
⑧大型家電(冷蔵庫、洗濯機など)
⑨スプレー缶
⑩危険物(電池、ライター、消火器、謎の液体など)

大まかに分けるとこんな感じでしょうか。
で、これの大変な所が、廃棄処理場が全部バラバラという事です。
私も何度も連れて行かれ、ゴミを降ろし帰ってくるのですが、場所を憶えてる所は1箇所もありません。
あと、廃棄処理場で降ろされたら1人で帰ってこれる自信はひとつもありません。それくらい辺鄙な所にあります。
分別に関して言うと…木の机に付いてる鉄の部分や、パイプ椅子に付いてるクッションの部分なども分別します。面倒ですが仕方ありません。分別しないと処理してもらえません。なので、桐箪笥の開き扉に鏡が付いてる場合なども『木』としては処理出来ないので、結構細かくて厄介です。
しかし、もっと厄介なのは、ファイルです。『固定式クリアファイル』と言われるフィルムポッケに紙が1枚1枚入ってるアレです。この場合、ファイルから紙を1枚1枚出して、紙とファイルとわけます。現場によってはこのファイルが結構な数出て来るので、気が遠くなるのです。
ただ…これよりさらに厄介なのが、食品。
⑦中身の入った瓶や缶
です。まぁ、皆さんはご存知ないから仕方のない事なのですが、これ1個ずつ開封して中と外分けてます。瓶は再利用する時に中身が邪魔なのと、液体などが大量にあると、焼却炉の温度が下がってしまうなどの理由があるそうです。
先日もゴミ屋敷から飲み物が大量に出ました。

未開封の飲料類

ストックがないと不安なのはわかりますが、この量、一人暮らしの男性の家から出て来た量ですからね。これが2箱。
後、こちら…

埃被った酒類

未開封の埃被ったお酒。これも1個ずつ開封して分けないといけないんです。
最も厄介なのが、缶詰類。お歳暮などに貰う缶詰が箱ごと大量に出て来ました。今は開けやすいプルトップ缶ですが、昔は缶切りで開けるタイプの物で、それが何十個も出てきて、ひたすら缶切りで開けました。プルトップの缶なら開けるの楽じゃん!って思った方…缶詰にしたろか?プルトップの物でも何十個も開けてると、何回かに1回…蓋の端っこがゴム手袋を突き破ってメンタル削られた私の指を容赦なく傷付けてきます。

缶切りで開けられた缶

無論、この数の何十倍もあったのですが、作業が辛過ぎて、これは写真に収めて後で誰かに褒めてもらわないとメンタルが持たん!と思って慌てて写真撮りました。褒めてー!
きっとこの缶詰を貰った時は『まぁ!こんな高価な物ありがとう!特別な日に食べよう!』と思っていたでしょうに、なんやかんやで忘れ去られたパターンかと思われます。
貰ったら、すぐ食べよ!すぐ飲もう!特別な日じゃなくてもいいじゃない!なんでもない日に食べて飲んで特別な日にしようではありませんか!

賞味期限切れの非常食

もう…シンプルに勿体無い。で、これらの賞味期限を見ると10年前、20年前はザラにあります。
缶詰の寿命はただでさえ長いのにそれを更に上回る月日な流れの早さ…。ホント時が経つのは早いわねぇ…じゃないんですよ!何年この状態で置いてんだって話‼︎‼︎
…すみません、取り乱してしまいました。
ホント、皆様今一度、冷蔵庫の中の物以外にも、冷蔵庫以外で保管される食品の賞味期限も確認してください。
ちなみに、私はまだまだ賞味期限切れてませんよ!

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