イケボを目指して

　僕は、イケボに憧れている。
　ドラマを見ると如実にその感情が現れる。主人公の声よりも、脇役の声の低い渋い声に魅力を感じている。
　最近はドラマを見ていても、内容を楽しんでいるというより、声を研究している。
　ドラマが終わっても、内容を全然覚えていないのはそれ故だろうか。耳障りが良く、それでいて低く太い声を出すことが目標だ。
芸能人でいうところの阿部寛をインスパイアした語り口調を意識している。ここ1ヶ月、東大と言うワードを何回言ったか分からない。結婚できない男になりたくないけれど。
　日常生活で、イケボを意識して生活し始めた日から、「どうしたの？」と言われる頻度が増えた。感心を持ってくれたんだとプラスに捉えて、今日も僕はイケボへの道を突き進む。

マサ

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