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ワープロを開発した人にノーベル賞あげたいね

今日、9/26はワープロ記念日なんだそうですね。
なんでも43年前のこの日(1978年9月26日)に、東京芝浦電気(東芝)が世界初の日本語ワードプロセッサ「JW-10」を発表したことが由来とのこと。
世界初のワープロには、なんと630万円という価格が設定されていたんだそうです。当時の公務員(大卒)の初任給は94,600円、銭湯の入浴料が155円で、週刊誌は1冊180円程度という時代のことですから、なんともオソロシイ金額です。ちなみに重さは220kgあったというのもスゴい話ですがね。

実は私、ゆえあって某企業公式SNSアカウントの中の人をしておりまして。
日々、ネタ探しに走り回っているわけですが(これが本当に大変なんです)、今日が「ワープロの日」と聞いたもので、我が家の倉庫に眠っていたワープロ専用機を引っ張りだしてきたというのが、この文章を書きだすきっかけで。
このワープロはPanasonic(松下電器産業)のFW-U1S55AI、愛称は「SLA-LA=スララ」といいまして、なんと1990年発売の骨董品です(笑)。
きちんと電源コードも残していたものの、正直、動くとは思えなかったんですよねぇ。ところが恐るおそる電源ボタンを長めに押してみると、当時と変わらぬ「ミっ!」とかいうかわいい起動音が……

「こいつ…動くぞ!」


はい、動きました(笑)。
それも、びっくりするほどきちんと動くんです。たしかにもっさりとした感じはありますが、早めのタイピングにもきっちりついてきてくれます。メカニカルキーボードは気持ちいいくらいで♪(久しぶりに打つと指が若干つかれますが、やっぱり押し下げがハッキリとしてていいですよね)
だもんで思わずちょっと、思い出に浸ってみたりしまして。

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私も十二分におじさんですので、ワープロ(専用機)とは長い付き合いがあるんです。
確か最初に使ったワープロは、親戚から譲ってもらった東芝のRupoだったと思います。たしか1987年頃のことでしょうかね。
搭載されていた液晶ディスプレイは標準で2行表示ですよ、2行表示。もちろん1行すべての文字が見えるわけではありません。それを1/2の縮小表示にすると4行まで表示できるようになる(笑)。そんなんで使っていました。

その後、いろいろとご縁があり、書院(シャープ)を使わせてもらったり、OASYS(富士通)やカシオワード(CASIO)を借りたり……で、1990年、ちょうど大学に入学をしたところで、めいっぱいバイトして購入したのがこのPANASONICのマシンだったんです。
彼は本当に有効な武器として、心強い相棒として、私の手元で大活躍をしてくれました(なんだか駄文を色々書いたり、塾講師として教材を製作するときなどにフル活用していました)。

当時、ワープロ専用機はあちこちのメーカーから発売され、独自の機能を付加されたりして、どんどん進化を続けていました。基本的にはそれぞれに互換性はなく、完全ガラパゴス進化を遂げていた、といったところでしょうね。
ただ同時に(その対岸で)、パソコンの進化と普及も進んでいました。
実際に私も、大学の卒業論文はワープロではなく、当時のパソコン用ワープロソフト「一太郎(ジャストシステム)」を使って書きあげましたからね。えっとバージョンは確か3でしたね。そうそう「三太郎」っていわれてましたっけね。たしかOSはWindows 3.1でした(爆)。

ただ当時はまだパソコンの動作が今ほど安定していなかったので、パソコンが普及していく間も、やっぱりワープロ専用機の優位性は高かったと思います。たとえ感熱紙とか、インクリボンが必要であったとしても…ね(まぁどちらも現代の方々にはわからないアイテムだと思いますが)。
そんなわけで私も、時折クラッシュしてデータが失われるワープロソフトと格闘しながら卒論を書いていた記憶があります。

ただね、パソコンの進化は本当にすさまじいスピードだったと思います。
そしてソフトウェアとしてのワープロソフトの進化も進むなか、パソコンに接続して使うプリンターも小型化と低価格化が急速に進んでいきました。だんだんと一般家庭への普及が進み、いつしかワープロ専用機との立場が逆転していました。
そして、ワープロ専用機は次々と姿を消していったわけです。

今日、ワープロといえばMicrosoftのWordや、一太郎など、パソコンのソフトウェアであり、ワープロ専用機をイメージする人はそういないでしょう(まぁ私のようなおじさんくらいでしょうね)。
ワードプロセッサ(Word processor)というのは、コンピューターで文章を入力、編集、印刷できるシステムのことで、それを最初に実現したのはワープロ専用機があったわけです。
やがて民間で使用されるパソコンが、それを内包していった。だけど、今、ワープロソフトにさまざまな機能があるのは、専用機として進化していく過程で生まれたものが、正しく残り、そして正しく消え、この形になったんだと思うわけです。

そうそう、タイトルのことなんですがね。

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ちょうど卒論を書いている途中に、さきほどの愛機、PanasonicのFW-U1S55AIが故障しましてね。充電池のトラブルから、電源を落とすと外部に保存していないデータがすべて失われるようになりまして、仕方なく修理に出したんです。
出している間の私の魂の叫び、それこそが「ワープロを開発した人にノーベル賞あげたいね」ということだったわけです(苦笑)。

そんなことを思い出したら、明日からのお仕事でも文句なくWordを使えるんじゃないかな? なんて思ったりして(笑)。

あ、でもこれは大げさではなく、本当にね。本当にそう思います。ワープロを開発した人にノーベル賞あげたいね♪

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