見出し画像

デザイナーまるっと5年。今の課題を考える。

デザイナーという職について6月でまるっと5年が経ちました。現在Web制作会社2社目です。
5年前はWeb制作会社の存在すら知らず、ポートフォリオという言葉も初めて聞くし、ディレクターって何?というレベルでした。
でも今はなんとか会社では上のポジションにつけるレベルの実力はついたようですが、でも外を見ると上には上がいっぱいいるし、目標は高く高く持ち続けたいので、ちょうど5年経った今、自分の課題を綴ってみようと思います。


この先レベルアップするための課題

現時点で自分が課題と感じていることを箇条書きしました。
課題はアップデートしていきますが、5周年記念(笑)でキリが良いのでここに記録します!
ざっと箇条書きするとこんな感じです

課題1. 造形を作ることが苦手、出来ない
課題2. 自分の作品が作れない
課題3. 完璧主義+プライドが高い性格が邪魔している

あと私はこんなデザイナーになりたいという目指したい方向もあります。(これもアップデートしていく)

私が目指すデザイナー像
・本質を見つけて課題解決ができるものを制作する
・クライアントが持っている本質を、目的に合わせたデザインの中で最大に表現する
・ビジュアルも安定して高いクオリティで作れる


課題1. 造形を作ることが苦手、出来ない

これまでにたくさんデザインは作ってきましたが、

・イラストやアイコンはフリー素材ばかり使う
・タイトル周りの文字はフォントをそのまま使うことがほとんど
・ロゴ制作の経験が乏しい、作っても造形の美しさやバランスが良くなるフィードバックを十分に受けれる環境にいたことがなく、ロゴタイプも既存フォントベタ置きしかしたことがない

という調子なので、「自分で何か形を作る」ということを上手く避けてきてしまったということです。
フリー素材を活用したりフォントをそのまま使うことは全然悪いことではないですが、でもそればっかりやっていると、例えばWebサイトのキービジュアルだったり、それ以外の箇所でもビジュアル力でバシッとデザインをきめたい時に、上手く作れなくて困るのです。。
素材の組み合わせや四角や丸の簡単な形を使って今は何とか乗り切ってますが、なんかこう安っぽいというか、深みがないというか…そういう違和感に何度も陥っています。

あと直近で言えば、NASUオフィスガイドブック制作でマップや神様ブロック、PARKロゴを皆さんに作っていただきましたが、そういうのもめちゃくちゃ私は苦手で作れる皆さんが本当に羨ましいな…と見てました。

PARKロゴ
マップ


造形の苦手さをなくすためにどうやって鍛えてけば良いのだろうか…と本当は色んな方法を思いつくのに逃げている自分には反省ですが、仕事では「絶対に作らなきゃいけない」と必要に迫られることがないので、強い意志を持たないとこの苦手は永遠に続きそうです。

そこで一番すぐチャレンジできそうな場所が前田デザイン室
みんな楽しみながらタイポグラフィもイラストも作って見せ合って、それが活かせるプロジェクトも現在進行中です。
そう、それもよく分かっているのですが、他のやりたいことを優先してしまって全く参加していない…意思の強さが足りていないので反省ですね。。

前田デザイン室でチャレンジもしたいですが、あとはちゃんと誰かに指導してもらえる環境が欲しい、というのも本音です。良いデザインを「見て学ぶ」方法もありますが、自分が作ったもの(造形)に対して、バランスが美しくなる調整を最初から一人でやるのはかなりハードル高く感じます…これについては何とかしないとです。


課題2. 自分の作品が作れない

私は名古屋から一時間以内のところに住んでいて、イベントなどで東京や大阪へ行くときは、最近は美術館などに立ち寄っています。

先月は東京へ行く機会があり、森美術館でこれを見てきました。

私には何だか難しいテーマ…だったのですが、色んな作品を見てて共通して思ったことが「え、こんなこと追及し続けてるの…!?」「え、そこ掘り下げるの?でもちゃんと作品になってる…」でした。
綺麗な言い方ではないですが「変態ちっく」と言いますか、なんか変わったことやってるな〜でも信念や熱意がすごいな、と思う作品が多かったです。

思い返せばこれまで、自分が納得いくところまで作品を掘り下げたことはないですし、自分の思うがままに作ってすごく変なのができたら嫌だな〜と無意識に考えている自分がいることに気がつきました。

だから勝てるワークの1周目のうすっぺらい作品から打破せよ!ワークも2周目のそのワークも何だか不燃焼で気持ち悪いまま終わってしまってたんだな、と改めて自分の心を見つめ直すこともできました。

そしてそんな中ちょうど耳に入った大阪のデザイン会社NASUさんが開催するNASUポスター展。偏愛の探究という、ちょうど気になってたテーマだったので見に行かせていただきました。

NASUポスター展

このポスター展についてNASUの代表前田さんがnoteを書いていて、その中にこんな言葉がありました。

あなたは自分の作品が作れますか?
ぼくは作れる人でいたいし、株式会社NASUのみんなも作れる人であって欲しいと思っています。言葉を選ばず言ってしまうと、なんなら作れない人はかわいそうくらいに思っている。

デザイナーは、ポスターを作れないといけない。|前田高志さんnote

ぐっさ〜っ

心に突き刺さりました。まさに私のことではありませんか。
ポスターという作品もそうですが最近「Tシャツのサンプルデザインを作って欲しい」とテーマが特にない依頼があり、自分が好きなデザインで良いよ〜と言われて何を作ればいいか頭が真っ白になってしまったりしてました。

あとは、先月STUDIOでポートフォリオサイトを作ってみたのですが、コンセプトは納得いくところまで辿り着きましたがビジュアルがどうもまだ浅い…

納得いくところまでは掘り下げれていない感じです。
もしかしたらそれも、自分を表現する方法が分かっていないから陥ってる悩みなのかなと気づき始めました。

そしてこの「自分の作品が作れない」は1.の「造形を作ることが苦手、出来ない」にも繋がってくることなんじゃないかな…とも思います。
説得力のあるビジュアルを案件で作ろうとしたとき、表現の引き出しも少なければ掘り下げ方も分からない、造形の苦手はここからも来ていると気づきました。


3. 完璧主義+プライドが高い性格が邪魔している

この性格は自分の成長だけでなく、より良いものを制作したいという思いに対してもマイナス部分が多いです。
そう感じたきっかけは2つありました。

1つ目:NASUオフィスガイドブック制作での学びから
このプロジェクトではちょっとしたラフ案が出来上がればすぐにdiscodeに画像を貼って意見を言い合ったり、フィードバックしていました。

でも私は完璧主義でプライドが高いという性格上、完璧なものが出来上がらないと画像アップしたくないという強い気持ちが邪魔していました。
だから皆さんが気軽にアップできるの凄いな〜と思いながら眺めていました。

このプロジェクトの最後の方でプロジェクトマネージャーゆったんさんからも沢山フィードバックをいただいたのですが、またそこで自分のプライドが邪魔をして、せっかくゆったんさんから貴重な意見をいただいてるのに最初の方は表情を曇らせて言い訳しまくってた気がします…(恥ずかしくて穴があったら入りたい)

良いものを作る < 自分のプライド

になってしまってては本末転倒です。
このプロジェクトでは色んな人の意見や感想、フィードバックがあり、コミュニケーションもしっかり取れていたからこそ良いものが出来上がったという学びがありました。


2つ目:ムーイベやデジLIGセミナーでM-HAND岩松さんの話を聞いて
すみません、突然全然違う会社のイベントの話にぶっ飛ぶのですが、東京の制作会社QUOIT WORKSの代表村松さんが運営しているyoutubeチャンネルムーテレのイベント「ムーイベ」へ先月参加してきました。
(学んでる雰囲気が伝わらないツイートですみません)

その中で「未経験デザイナーへ採用面接で何聞くん」というトークテーマがあって、M-HANDの岩松さんから「成長する人はフィードバック受ける時に目が曇らない」という言葉がありました。

あれ?これは…
1つ目に書いたガイドブック制作でフィードバック受けるとき、めちゃくちゃ目が曇ってた私…。
人の意見をもっと素直に受け入れられる、ちょっと違うなと思ったら自分の意見もぶつければ良い、そういう柔軟さが私には足りてなかったようです。

そしてさらに昨日、デジLIGが開催したオンラインイベント「考えるデザイン-意識と視点の育て方-」で岩松さんのセミナーを受けたのですが、お話を聞いている中、チームでコミュニケーションを取りながら作っている体制や様子が印象的でした。学んだこともツイートしました。

どうしてもデザイン作るとき、「自分の作品にしたい」「自分の力で作りたい」という気持ちが走ってしまうんですよね。
100%その気持ちをかき消す必要はないかもしれないけど、その気持ちを強く持ち過ぎると、良い制作物を作るという可能性に自分で制限をかけてしまっているんだな、ということに気づきました。

今後はもっと柔軟に周りの意見を取り入れながら、そしてチームとのコミュニケーションも大事することを意識して、これまでは自分のエゴが先走ってしまってたけど、クライアントにとってより良いものが届けられることを第一に考えるようにしたいです。


私が目指すデザイナー像

先ほども書きましたが、現時点で私が思い描いているデザイナー像は

私が目指すデザイナー像
・本質を見つけて課題解決ができるものを制作する
・クライアントが持っている本質を、目的に合わせたデザインの中で最大に表現する
・ビジュアルも安定して高いクオリティで作れる

こんな感じです。デザインだけではなくてディレクターも兼ねています。

現在私はWeb制作会社2社目で、どちらの会社もデザインのことを大切に考えている会社ですが、「本質を見つける」「コンセプトを考える」「タグラインやキャッチコピーを決める」のような過程は通らず制作しています。最低限のコンセプトは決めますが、そんなに深いところまではやっていません。

でも本当に私がやりたいことは、その過程をしっかり通って固めて、ちゃんと納得のいくコンセプトがあるデザインを作りたいんです。
それは「時間をかけて作りたい」とはまた違いますが、ただただカッコいいだけのデザインを作るのは嫌で…

そういうことが学べる会社に入れれば良いですが、ここはなかなか上手くいかないですね…だから方法が分からず途方に暮れています。。


3年前くらいに友人の音楽教室のサイトのデザインを作ったことがあります。

構成、写真撮影、デザインを担当しました。
この時はデザイナーとして経験が浅かったので、とにかく沢山デザインを作りたいという気持ちから「私にデザイン作らせて!」と友人にお願いして作ったものです。
何の気なしに作ったこのサイト、友人からめちゃくちゃ感謝されたのでそれが嬉しかったのですが、後にこのサイトの威力に気づくことになります。

それは、このデザインへリニューアルしてから、生徒募集の問い合わせ数が圧倒的に増えたということ…!
何なら「現在生徒は募集していません」とブログに書いても現在も問い合わせが来ているらしいです…!スゴイ。。
しかも問い合わせの質も良くなったそうで、冷やかしみたいな人は来なくて、真剣にレッスンを考えてる人から問い合わせがくるそうです。

なんでそんなに効果があったのか、おそらくこの3つが良かったのかな〜と私は解釈しています。

・友人が持つ人柄や雰囲気をデザインと写真で上手く表現できている
・教室についての情報を細かく記載している(レッスン方針や実績など)
・個人の音楽教室でここまでサイトを作り込んでいる人はあまりいないから他の教室と差別化できている

無意識にやっていたことですが、もともと私は楽器店に勤めていたので親御さんがどんな情報が知りたいか直感的に分かってましたし、友人のキャラクターを知り尽くしていたので、デザインでそれを上手く表現できたんだと思います。

この感覚、まさに私がこれから目指すデザイナー像に当てはまります。
課題解決できてるし、その人が持っているカラーを最大限に表現できている。


先ほど「方法が分からず途方に暮れている」と書きました。
でも自分が現状置かれている環境を理由に「できない」と言い訳はしたくないです。

最近は著名な方のセミナー動画が多いですし、オンラインイベントやオフラインイベントもかなり充実しているので、まずはそこでコツコツ学んでいこうかなと思っています。友人の音楽教室のサイトのように一度感覚は掴めているので、今度は色んなクライアントに対してそれができるように自分が努力すれば良いのです。

直近では2サイト、個人でデザインを作る予定があります。
会社の案件ではないのでディレクションからデザインまで思う存分やれるということです。だからインプットとアウトプットを繰り返しながら自分で模索していこうと思います。


最後に。私のエゴを…

先ほど、私が目指すデザイナー像を書きました。
もちろんそこはしっかりと達成すること前提ですが、ギャラリーサイトにデザインを載せてもらえてるデザイナーさんや、STUDIOアワードにノミネートされているデザイナーさんを見ていると羨ましい気持ちがあります。
何なら、自分より年下の方だったり、経験年数が同じくらいだとさらに悔しさも入ってきます。

私が知っているギャラリーサイトの中で、自薦できるサイトがあって、一回そこに送って自分がデザインしたサイトを掲載してもらえたことがあります。
まさか掲載してもらえるレベルに自分がなれるとは思っていなかったので、(自薦とは言え…)素直に嬉しかったです。

でも本当は推薦されたいですし、何ならギャラリーサイトに常連化したいくらいです。
そんな目標も達成したいな、という思いも密かに持ってます。

成長したいならば、目標を持つことが大前提だと考えています。
目標を立てるとき「どうせここまでは自分に出来ないよな」と目標値を高く持つことに躊躇してしまいそうですが、その目標にもし届かなくても、目標を高く持っておけばその分自分の実力を引き上げる幅は広がると思うので、そこは躊躇せず思い切って頑張りたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?